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榮倉奈々&瑛太
『余命1ヶ月の花嫁』
生きているだけで幸せって思ったら前を向いて歩いていける
『余命1ヶ月の花嫁』榮倉奈々&瑛太 単独インタビュー

取材・文:鴇田崇 写真:秋山泰彦

乳ガンのため、わずか24歳でこの世を去った長島千恵さんと、彼女を献身的に支え続けた赤須太郎さんの深い愛情で結ばれた日々を描く映画『余命1ヶ月の花嫁』。乳ガンの撲滅を願い、死の間際まで取材に応じていた千恵さん役の榮倉奈々と、千恵さんとともに命の大切さを訴えた太郎さん役の瑛太に、映画にまつわるさまざまな話を聞いた。

■長島千恵さんは豊かな心を持ったすてきな女性

Q:今回『余命1ヶ月の花嫁』に出演が決まったときの感想はいかがでしたか?

瑛太:基になった小説を通して長島千恵さんが伝えたかったことや、千恵さんを周りで支えていた人たちの思いを映画でもしっかりと表現して、伝えることができればいいと思いました。僕は千恵さんをそばで支えた赤須太郎さんを一生懸命に演じることで、その思いを果たせればいいと思いましたね。

榮倉:最初は不安でしたし、わたしが千恵さんを演じていいのかという気持ちが大きかったんです。それは、たくさんの人に支持されているドキュメンタリー番組や小説があった上での映画化だったからです。みんなで千恵さんのメッセージを残し、たくさんの人たちへ届けるために頑張っているので、責任の大きさを感じました。

Q:完成した映画を観た感想はいかがですか?

瑛太:ドキュメンタリー番組を最初に観たときに感じたときと同じように、千恵さんってすてきな人だと改めて思いました。とても豊かな心を持った女性だと思います。映画の中で榮倉さんが演じた千恵さんは、比較するわけじゃないですが同じ女性に見えました。本当に素晴らしい女性です。榮倉さんの演技も素晴らしかったと思います。

榮倉:そう思っていただけるのは(廣木隆一)監督と瑛太さんのおかげです。わたしは、観終わった後は感謝の気持ちでいっぱいでした。観ている最中は千恵さんを演じているときの気持ちになってしまったので、不思議な感覚で観ていたように思います。悲しい気持ちにもなりましたが、これから頑張っていこうという気持ちにもなりましたね。

■実話を基にした作品にかかわるプレッシャー

Q:実話であり、すでに多くの人が知っている物語にかかわることについてプレッシャーはありましたか?

瑛太:千恵さんのドキュメンタリー番組や、小説を知っている人がたくさんいらっしゃって、なおかつ感動されているので、実際の千恵さんや太郎さんのイメージが皆さんにあると思うんです。それを映画の中では演技で見せていくという意味で、どういった映画になっていくのだろうという不安は確かにありましたね。

榮倉:これまでいろいろな作品や役をいただいたことに対して、何かと運命のようなものを感じることがありました。すごい小さなことの積み重ねがあって、運命的に感じているので具体的に説明ができないんですけど……。今回の作品にも運命を感じたので、きちんと向き合って頑張ろう! と思いました。

Q:実在の人物を演じるにあたって、特に気を遣ったことはありますか?

瑛太:クランクインする前に、太郎さんと実際にお会いしてお話をする機会がありました。いろいろなことを消化して、映画の中で、自分自身の赤須太郎を演じることに集中したかったんです。どうしても実際の太郎さんを意識してしまうことがあったので、自分が感じた、自分自身の太郎さんを作り上げることに注意しました。

榮倉:映画は一つの独立した作品だから、脚本を読んだときの自分の感情に従って、素直に演技で表現すればいいよと監督が言ってくれたときに、肩の力がすーっと抜けたような気がしましたね。自問自答しながらも頭の片隅にはいつも千恵さんの存在があって、うまく演技ができますようにって撮影中はずっと思っていました。

■物語と同じように初対面から始まった撮影

Q:お二人が初めて出会うシーンから感じるナチュラルな関係性が印象的でした。

榮倉:撮影が始まった直後は、瑛太さんとは初対面に近かったんです。あまりお話をしていなかったので、食べものは何が好き? とか、そういう会話で距離を縮めていったように思いますね。

瑛太:今回の撮影は珍しく順撮りだったので、自然な感じが出ていたのかもしれません。バラバラに撮っていたら厳しかったかもしれないですね。気持ちを作っていく上でも本当に良かったと思います。

Q:ガンや病気、命の大切さについて、改めて思ったことなどはありましたか?

瑛太:ガンは早期発見が本当に重要だと思いますし、検査に行く人がどんどん増えればいいと本当に思いました。千恵さんは明日が来ることは奇跡で、生きていることは幸せなことで満ちています、と言われていましたが、その言葉を残そうとした千恵さんは素晴らしい人だと改めて思いました。

榮倉:千恵さんが残した、生きていることは奇跡で、毎日は幸せなことであふれているという言葉が心に重く響きました。日々いろいろな悩みごとはあるけど、生きているだけで幸せって思ったら前を向いて歩いていけますよね。大切な人のためにも自分を大切にしなければいけない。そんなことも教えてもらったような気がします。

■大切な人と観て、今の自分の幸せを感じてほしい

Q:最後に、これから映画を観る方にメッセージをお願いします。

瑛太:この映画を観ていただいて、千恵さんが残したメッセージが伝わればいいと思います。悲しいストーリーなのでつらい気持ちになることもあると思いますが、観終わった後に頑張ろうと感じるはずです。自分は今とても幸せで、いろいろな人に感謝したいという気持ちになってくれたらうれしいですね。

榮倉:この映画はラブストーリーではありますが、親子愛だったり、友情だったり、たくさんの人間関係が織り成す愛情が詰まった映画になっています。お子さんがいるお父さんや、お母さんにも観ていただきたいですし、自信を持ってたくさんの人に観てもらいたいと思えるすてきな作品になったので、ぜひ大切な人と観てほしいです。

『余命1ヶ月の花嫁』の出演を経て、愛の強さや命の尊さなどを改めて知ったという榮倉と瑛太。実話がベースで、大反響を呼んだドキュメンタリー番組もあったため、当初は演技をする上で悩みもあったそうだが、映画を観れば千恵さんと太郎さんのメッセージがきちんと伝わってくる。千恵さんと太郎さんに対する細やかな配慮と、確かな演技力で二人のメッセージを体現した榮倉と瑛太の努力に、多くの人たちが感動するはずだ。

『余命1ヶ月の花嫁』は5月9日より全国東宝系にて全国公開

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