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市原隼人
ROOKIES -卒業-
じいちゃんになっても、下から上を見ていたい
『ROOKIES -卒業-』市原隼人 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ 写真:尾藤能暢

佐藤隆太演じる熱血教師・川藤と、彼から野球の楽しさを学んだ野球部の不良部員たちの青春を描き、日本中を熱狂させた同名ドラマを映画化した『ROOKIES -卒業-』。川藤とともに甲子園を目指し、高校を卒業するまでの道のりを描く本作の完成と同時に、約1年間ニコガク(二子玉川学園高校)野球部メンバーを演じた役者たちも、『ROOKIES』からの卒業を迎えた。彼らにとってまさに卒業式となった完成披露試写会では、人目もはばからず号泣した野球部のエース安仁屋役の市原隼人が、作品への熱い思いを語ってくれた。

■男同士ならではの嫉妬(しっと)心や尊敬の念

Q:ドラマから、映画の撮影が始まるまで、時間があったと思いますが、現場ではすぐに役に戻ることはできましたか?

はい。家に帰ったら肩の力が抜けるのと一緒で、『ROOKIES』の現場に入ったら、もう『ROOKIES』モードの自分がいるんです。何でかと言ったら、自分一人で芝居をしてないし、キャストたちとちゃんと言葉のキャッチボールもできていたから。だから自然と『ROOKIES』モードになれたんだと思います。

Q:映画を観ていても、現場の熱気が伝わってきました。熱くなり過ぎて、実際に撮影中ケンカになったりしませんでしたか?

いやあ、なっていたんじゃないですか(笑)? みんな男だから負けず嫌いだし、すっげーダサいけど嫉妬(しっと)もあるから。でも根底には、ちゃんとお互いへの敬意があるんです。いい作品を作ろうっていう気持ちはみんなあるし、相手の思いをたくさん感じたいと思っていたはずです。

Q:『ROOKIES』のチームの中で、一番熱くなるのは誰だと思いますか?

比べるのは嫌ですが、蒼(高岡蒼甫)君かなあ……。でも本当にみんなまっすぐだから、誰かの感情が熱くなったとしたら、そこにちゃんとした理由があるんですよね。はっきり言うこともあるけど、それはちゃんとしたきずながあるからできたことなんです。キャストだけじゃなく、スタッフもみんなつながっている雰囲気がありました。

■ニコガクメンバーが大好き!

Q:男だらけの現場の楽しいところはどこですか?

変に、遠回しにならないところですね。気を遣わなくていいんです! 言葉も、すっごい直球だし。だんだん言葉の限度もなくなってくるし(笑)。何か部活動みたいで、男同士だからプライドもあって、負けたくねえ! って気持ち強いし。いい意味で、お互いがお互いをつついてやろうってなる。男同士って、それがすごく楽しいし、そういう雰囲気がすごく好きなんですよね。

Q:映画と同じように、仲間の大切さを感じる瞬間が多かったのでは?

仲間の大切さを再確認しました。できることなら、ずっとずっとみんなのそばにいたいです。みんながちょっと笑っただけでも、すっげーうれしいし、ちょっと照れくさい表情を見るのもすげー好きだし……。なんつーか、ほんと、ニコガクメンバーが大好きなんです!

■涙が止まらなかった撮影現場

Q:安仁屋が、マウンドで号泣するシーンがありましたが、あの涙はとてもリアルでした。

あれはもう……、まんまっすね。常に100パーセントっていうと難しいけど、イメージでいうと、前のめりで芝居に向かっていってたんです。だからあのシーンは力を入れ過ぎて泣くタイミングがわからなくなっちゃったんですよ(笑)。そしたら、蒼君が来てくれて、「隼人と一緒にできて良かったよ、だから大丈夫だ」って握手を求めてきてくれて……。そしたら、周りのメンバーもみんなどんどんグラウンドに集まってくれて、何かみんなの気持ちがうれし過ぎて、自然と涙が止まらなくなりました。で、監督に今撮ってください! ってお願いしたんです。

Q:試合のシーンでは、メンバーみんなが涙ぐんでいるように見えました。

泣いていましたね(笑)。本当は、泣いちゃいけないシーンでも、どんどん涙が出てくるから、涙をこらえて芝居しなきゃいけなくて……。本当に別れがつらかったし、こんな経験はこれからもできないんじゃないかと思いました。

■自分のイメージを裏切っていきたい

Q:安仁屋という役柄を、すごく楽しそうに演じているように見えました。

楽しかったですね! 『ROOKIES』の現場では、でかい声を出して現場で動き回って、素晴らしいメンバーたちと一緒に芝居を作っていった感じでしたね。

Q:現場によって、芝居の作り方も変わりますか?

自分は、そのとき演じているキャラクターによって、全部違うしゃべり方をしている自分がいるんですよ。相手から色づけされている自分がいるんですよね。だから、芝居の入り方も、演じ方も含め、すべての現場で自分は違うんです。特に今回は、みんなと作っていく芝居の楽しさが再確認できました。そういう自分が楽しくて、だからもっといろんな役に挑戦して、いろんな自分が見たいです。

Q:これからはどんな役柄に挑戦してみたいですか?

いろんな役を演じたいです! 不良だけじゃなくて、いじめられっ子も演じたいし、あ、ドラキュラなんかもやってみたい(笑)! いい意味で、自分のイメージを裏切っていけたらいいですよね。

■市原隼人の男気あふれる熱い心意気

Q:『ROOKIES』のメンバーのように、熱く生きるのに市原さんが一番大事だと思うのは何ですか?

熱く生きなくても、いいと思うんですよ。みんな、自分なりに生きればいいと思います。人生を楽しんでほしい。それだけっすね。

Q:最後に、市原さんが目指す男とは?

ちっちゃい男にはなりたくないですね。でかい心を持って、いいことも悪いことも、笑っていられればいいと思います。それが一番ですね。常に、下から上を見ていたいです。上から下を見る目線って好きじゃないんですよ。じいちゃんになっても、下から上を見ていたいっす。そういう気持ちは、ずっと忘れたくないですね。いつだって、目ぇでっかくして、世界を見ていたいです。何か、うわさとか、妬みとか、ひがみとかがある中で相手としゃべっていたら、周りの情報が入ってから相手のことを見るようになっちゃう。本当はいいヤツかもしれないのに、その人がにごって見えちゃうかもしれないですよね。だから耳に入る余計な情報は全部すっとばして、ちゃんと対等に目の前のものを見ていたいですね。

「下から上を見ていたい……」と語り、じいちゃんになっても、常に上を見続ける、まるで龍がごとく上を目指し続ける市原は、これからきっと、どこまでもどこまでも上に登り続けていくのだろう。彼のまなざしや、言葉を選びながらも自分の思いをまっすぐに伝える姿からは、決して消えることのない熱さを感じた。劇中の安仁屋のセリフにある、「夢の先なんてねえんだよ」という言葉が、彼の言葉とダブった。夢の先を見て、走り続ける市原には卒業なんて言葉は似合わない。青春を走り続ける男、市原の夢の先に期待していきたい。

(C) STUDIO HITMAN / 映画『ROOKIES』製作委員会

『ROOKIES -卒業-』は5月30日より全国公開

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