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上戸彩
『ATOM』
アトムは、友だちにもしたいし、彼氏にもしたい!
『ATOM』上戸彩 単独インタビュー

取材・文:鴇田崇 写真:吉岡希鼓斗

日本を代表する漫画家・手塚治虫原作による不朽の名作「鉄腕アトム」が、長編CGアニメーションの映画『ATOM』となって現代によみがえった。オリジナル版のアトムの声を映画『チャーリーとチョコレート工場』のフレディ・ハイモアが務めて話題を集めたが、注目の日本語吹き替え版を担当するのは、日本を代表する人気女優の上戸彩。これまで数々の作品で声優を務めてきた彼女が、アフレコのこと、作品に流れるテーマなどについて語ってくれた。

■絶対にくじけないアトムに助けてほしい!

Q:世界的に有名な原作ですが、最初に吹き替えのオファーが来たときは、いかがでしたか?

日本でもとても有名な作品なので、すごくうれしかったです。絶対にこの仕事は手放したくない! って思いました。アフレコの当日は緊張しましたし、自分の声が受け入れてもらえるのかなって心配しましたけど、アトムは男の子っぽい部分と、女の子っぽい部分があって、どんな人にも愛されるキャラクターですよね。わたしはアニメーションを見ていなかったのですが、イメージでそう思っていました。だから、どうしてもやってみたいと思いました。

Q:アトムは男の子ですが、演じるにあたって工夫したことなどはありますか?

男の子であることを意識していたので、いつもより低い声を出したりしましたが、アクションのシーンでは地声が出て、高めの声になっちゃいましたね(笑)。でも、変声期を迎える前の男の子の場合は、あり得るかなって思ったので、逆に自分の声を使わせていただきました。

Q:絶対にくじけないアトムを演じる上で気をつけたこと、感じたことなどは?

映像を見ながら感情を込めてアフレコをするタイプなので、声のテクニックは使わないですね。そういうことは意識しなかったですが、わたしはアトムと違ってすぐくじけるので(笑)、周りの人に支えてもらったり、ファンの皆さんに励まされて今の自分がいます。 1人では無理なので、アトムに助けてほしいと思いました(笑)。

■心は人間のまま、体がロボットという切なさが感動的

Q:ロボットのアトムと、アトムになる前のトビー少年とで、違いを意識しましたか?

収録前に監督さんとお話して、アトムのキャラクター設定をちゃんと行なってからアフレコをしました。トビーは生意気で、とてもやりやすかったです(笑)。彼は、パパが大好きで、ちょっとませていて、上から目線で話す男の子だけど、アトムに変わったときは、そこに正義感がプラスされている感じで芯の強さを演じました。

Q:この作品が持っている、ほかのアニメーションにはない魅力は何でしょうか?

アクションがたくさんありますが、一番はやっぱり心の動きがすごく伝わる映画だなと思いました。アトムの表情を見ていると、人の心を引き寄せるシーンは、じっくり、ゆっくり撮っている感じがしましたね。てきぱき戦っているアトムと、お父さんとのシーンでのアトムの表情の使い分けが、すごくきれいだと思いました。

Q:アトムは終始、物憂げなまなざしをしていましたね。

そうですね。やっぱり心は人間のままだけど、体がロボットという切なさがアトムにはあると思いますね。

■もしパワーがあったら、何かを生き返らせる力が欲しい

Q:アトムにはいろいろな能力がありますが、上戸さんがもしパワーが持てるとしたら、どんなパワーが欲しいですか?

何かを生き返らせる力がほしいです。人を生き返らせる力がどんどんわき出てきたり、そういう力があったらいいのになって思います。現実ではない世界だからこそあこがれてしまうことがたくさんありますけど、人間らしい心がアトムにはあるから、見ていると自分もなれるのではと思ってしまいますよね。

Q:もし自分がアトムと同じ立場に置かれたら、どのような行動を取りますか?

わたしはとにかく求められている場所に行きたいですし、求めてくれる人を助けたいと思うし、何かしてあげたいと思います。逆に求めてくれる人がいなくなったら、どうしたらいいかわからなくなってしまうと思います。最初のアトムのように、自分の居場所がどこだかわからなくなってしまいますね。

Q:本当にアトムのような男の子がいたら、友だちになりますか? それとも恋愛対象になりますか?

両方です。尊敬できるし、自慢できるので、友だちにもしたいし、彼氏にもしたいです。アトムは無敵ですしね!

■自分が目指すよりも、目指される立場になりたい

Q:今回のように、日本の作品が海外で映画化されることをどう思いますか?

『スピード・レーサー』のときも思いましたが、海外の力ってすごいなと思いました。迫力が全然違いますし。確かに原作ファンの方々からすれば、原作のイメージがあるとは思いますが、それほど原作を見ていない立場だと、世界規模の大迫力があって、すごいなってわたしは思います。

Q:吹き替え版ではなく、実際にハリウッドなどへ海外進出してみたいですか?

んー、今のままで十分です(笑)。日本でも目指すところはまだまだいっぱいあるので、自分が目指したいというよりは、むしろ自分が目指してもらえる立場になりたいなっていう夢はありますね。今のわたしには、海外に進出できるほどの実力はないだろうし、もっと力をつけないとダメだと思うし。でも、お話がきたら、うれしいですけどね(笑)!

Q:まだまだ目指すところたくさんあるとは、どういうところでしょうか?

女優という仕事でいえば、大先輩がたくさんいらっしゃいますし、そういう場所に立てたら、ということですね。

Q:最後に、映画を楽しみに待っているファンに向けて一言お願いいたします!

アトムを見たことがある方も、そうでない方も、心を奪われる、とても感動する映画です。絶対に劇場に足を運んで、見てください!

『スピード・レーサー』など数々の海外作品で吹き替えを経験してきたが、今回の『ATOM』のクオリティの高さには、アフレコをしながらも驚いて感激したという上戸彩。また、正義感あふれるアトムの勇姿にのめり込むあまり、練習段階から全力で声を出しすぎてしまい、「声が潰れてしまいました(笑)」とも教えてくれた。見る人すべてを夢中にさせる魅力にあふれている本作。彼女がハマった理由を確かめに、劇場に足を運んでみては?

映画『ATOM』は10月10日より新宿ピカデリーほかにて全国公開

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