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吉瀬美智子
『海の金魚』
目的がある冒険なら挑みたくなる
『海の金魚』吉瀬美智子 単独インタビュー

取材・文:斉藤由紀子 写真:高野広美

鹿児島・錦江湾を舞台に、過酷なヨットレースに挑む高校生たちの青春を描いた映画『海の金魚』。入来茉里、田中あさみなど、期待の若手女優が多感な女子高生を演じた本作で、彼女たちのよき相談相手となる女性ヨットレーサーを、映画『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』や『のだめカンタービレ 最終楽章』ほか、数々の話題作に出演する女優・吉瀬美智子が熱演している。作中でヨットの操縦に初挑戦した吉瀬が、撮影の裏話や、気になるプライベートについて語ってくれた。

■本作でヨットの面白さを実感!

Q:ヨットのレースが、あんなに過酷なものだとは知りませんでした。練習も大変だったのではないですか?

撮影の前にひと通りの練習をさせていただいたんですけど、覚えることがたくさんあって本当に大変でした。やはり、自分がヨットを操縦するのではなく、クルーの方の操縦で乗っている方が、気が楽ですね(笑)。でも、ヨットを動かすにはチームワークが大切なんだということを痛感しましたし、とても面白いスポーツだなと思いました。

Q:海でヨットを操縦している吉瀬さんは、本当に楽しそうでしたね。

海から陸を見るのって、すごくステキなんです。実際に行ってみないと見られない光景があるんですよね。スキーやスノーボードをやらない人は、雪山やゲレンデには行かないでしょ? でも、行ってみると感動したりするんですよ。だから、ヨットに乗ったことがなかったり、海に出たことがない人は、映像を見ているだけでも楽しめると思います。

Q:釣りがご趣味ということもあり、海での撮影は興味深いものだったのでは?

そうですね。共演した方の中には船酔いをしてしまった人もいらしたみたいですけど、わたしは慣れているのでまったくなかったです。むしろ、カメラが回っていないときにトローリングをさせてもらったりして、海を満喫していました(笑)。移動用の船に釣ざおが装備してあったので、撮影現場に向かう間だけ、「ちょっと釣り糸を垂らさせてもらってもいいですか?」とお願いしたんです。

Q:それはラッキーでしたね(笑)。何か釣れましたか?

一匹だけ釣れたんですよ! 小さなお魚だったんですけど、クルーの方がすぐに海へリリースされたので、何の魚だったかよくわかりませんでした(笑)。でも、すごく楽しませてもらいました。

■思いのほか似合ってしまった長靴姿

Q:水族館の獣医さんでスゴ腕の女性ヨットレーサーという、今までにない役柄がとても新鮮でした。

水族館の中では、「ポロシャツに長靴」というあまり着る機会がなかった衣装でお芝居をしたので、最初は違和感が出てしまうのではないかと心配だったんです。でも、いざ長靴を履いてみると、意外にしっくりくるものなんですよね。監督に、「わたし大丈夫ですかね? 長靴、似合いますか?」と聞いたら、「いや、むしろ似合っているよ!」と言われたので安心しました(笑)。

Q:吉瀬さんは、「セクシーな大人の女性」というイメージで見られることが多いと思いますが、本作のような男っぽい女性の方が素顔に近いような気がします。

そうなんです。いつもはキャスティングしてくださる方の判断で、セクシーな役を演じることが多いんですけど、実は、この映画みたいに「よう!」とか「そうだよね!」などと言っている方が普段の自分に近いんですよね。今回のような役だと無理に気取らなくてもいいので、演じていて新鮮でした。休憩時間も、共演した女の子たちからお悩み相談を受けたりして、本当に役柄のままでしたね(笑)。

Q:本作のようなナチュラルな役と、テロリストや外国人女性といった作り込む役、演じていて難しいと感じるのはどちらですか?

日常にいないタイプの女性を演じる方が難しいですね。例えば、金髪でカラーコンタクトを入れて、ハイテンションでしゃべらなければならないこともあるんですけど、普段の自分とは全く違うので、そのテンションに持っていくのが大変なんです。でも、今回は声のトーンを変えたりする必要がなかったので、とてもやりやすかったですね。わたしは女優歴が短いので、まだそんなに等身大のお芝居をやったことがないんですよ。この作品に出演して、もっと等身大の日常を切り取ったようなお芝居もやってみたいと思うようになりました。

■仕事の息抜きは釣りと料理

Q:先ほど釣りのお話が出ましたが、プライベートで釣りをされるときはどちらに行かれることが多いんですか?

河口湖や野尻湖によく行きますね。福岡の実家に帰ったときは、父とダムで釣りをすることもあります。基本的にはバス釣りが好きなんですけど、釣れるなら何でもいいんです。水があるところには魚がいるものなので(笑)。仕事でベトナムに行ったときも、川でキャットフィッシュ(ナマズ)が釣れると聞いたので、「じゃあ、釣ざおを貸してください」と現地の方にお願いして、カメラマンの女性と二人で川釣りを楽しみました(笑)。

Q:意外なほど男前な吉瀬さんですが、お料理も得意なんだそうですね。やはり、料理はお仕事の息抜きになるのでしょうか?

そうですね。料理をしていると、仕事のことをすっぱり忘れることができるんです。家にいると、「セリフを覚えなきゃ!」とか、常に仕事のことを考えてしまうタイプなので、無心になれる料理はいい気分転換になるんですよね。

Q:ブログを拝見していると、食器や盛り付けも美しくて、まるでプロのようです。どなたかにごちそうすることも多いのでは?

それが、自分のために作ることが多いんです(笑)。最近は、毎朝、冷蔵庫の残り野菜などを使ってスープを作っています。盛り付けにもこだわって、「自分へのおもてなし」という感じですね。それに、器を集めるのが好きなんですよ。和食器はだいぶそろってきたので、今度は洋モノのコーディネートをキチンとやりたいなと思っているんです。

■目的のない冒険は好きではない!?

Q:「冒険」がキーワードとなる本作ですが、吉瀬さんご自身も冒険心は旺盛だと思いますか?

冒険心というか、チャレンジ精神は旺盛な方です。でも、目的のない冒険は好きじゃないんですよ。何か目的があるのなら挑みたくなるんですけど。例えば、「おいしいものがあるから行ってくれば?」と誰かに言われたら、喜んで冒険に出掛けると思います(笑)。

Q:なるほど、気ままに冒険を楽しむというよりも、真っすぐ目的に向かうタイプなんですね。

もちろん、そのプロセスも楽しみますけどね(笑)。たぶん、わたしって飽きっぽいんですよ。飽きっぽいからこそ、きちんとした目的が必要なんだろうし、次から次へといろんなことをやりたがるのかもしれません。釣りも短気な人の方が向いているらしいんです。魚は常に回遊しているので、場所を移動したりルアーを変えてみたり、いろんなことを試してみないとダメなんですよ。短気な人ほどアクティブに動くので、のんびりした人よりもうまくいく。だから、わたしには釣りが向いているんでしょうね(笑)。

Q:最後になりますが、これから映画を観る方に本作の見どころを伝えてください。

鹿児島の素晴らしい景色の中で、女子高生たちの成長や、親子の問題がしっかりと描かれています。ヨットに興味がある人だけではなく、幅広い方に観ていただけるとうれしいです。この映画が、新しい一歩を踏み出すきっかけになったらいいですね。

しっとりとした大人の色気と、さばけた男っぽい性格とのギャップがなんとも魅力的な吉瀬。海での撮影で、さぞかし日焼けにも気を使ったのかと思いきや、「ほとんど何もしていません!」とキッパリ。釣りも本当に大好きなようで、瞳をキラキラさせながら釣りの話をする様子が印象的だった。そんな彼女が男前な一面を披露している『海の金魚』は、青春時代の胸キュンな描写や、風光明媚(めいび)な錦江湾の景観が存分に味わえる作品。本邦初公開となる吉瀬の長靴姿も要チェックだ!

(C) 2010「海の金魚」製作委員会

映画『海の金魚』は公開中

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