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高島礼子&本仮屋ユイカ
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』
人は一人で生きているわけじゃない、
協調性を持って一日を大切に
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』高島礼子&本仮屋ユイカ 単独インタビュー

取材・文:鴇田崇 写真:高野広美

49歳になるまで一流企業で仕事一筋に生きてきた男が、愛する妻や娘の気持ちはおろか、自分自身の気持ちさえもあいまいにしてしまった人生を取り戻すため、夢に向かって突進する姿を描いた映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』。中井貴一ふんする主人公の妻と娘役で共演した高島礼子、本仮屋ユイカが、映画の感想に始まり、オドロキの結婚観、ロケ地島根県での爆笑エピソード、理想的な人生を送るコツまで、本音全開の激アツガールズトークを繰り広げた。

■父の夢をきっかけに家族が近づいていく

Q:49歳で自分の夢を追いかける主人公の姿は、観る人すべてに元気と勇気を与えてくれますね。

高島:会社で実績を上げ、キャリアを重ねて頑張ってきたわけですが、家族の信頼を並行して得られなかった人ですよね。そういう人が、彼のお母さまの病気などが影響して初めて人間らしく生きようと変わっていったことにとても共感しました。

本仮屋:わたしが演じた娘の倖は、最初はお父さんの生き方に共感していなかったけど、倖自身が夢を見つけようとしている中で、お父さんがちょっと先に夢を見つけて追っている先輩のように見えたんです。そうやって親子が近づいていく瞬間は、演じていてとても楽しかったですね。

Q:高島さんは中井貴一さんふんする主人公の妻役でしたが、夫よりも先に自分の夢を実現しているという設定でしたね。

高島:そうですね。由紀子さんの場合は、夫よりも先に自立してハーブショップを出すことができましたよね。それは、家族の協力なくして実現しなかったことだと思いますが、彼女自身、自分の夢はかなえたけれども、結局、家族はバラバラになってしまった。肇さんに対しては、自分の夢を追いかけるために、自分に相談もせずに会社を辞めたことや、鉄道会社に就職することなどの報告が遅れたなどがあって、素直に喜べない何かがあったと思います。だから、映画の中では終始、応援しているようなそうじゃないような、あやふやな態度だったんだと思います。

Q:本仮屋さんは、自分の将来の夢がなかなかわからず、悩ましい日々を送る大学生の娘役でしたね。

本仮屋:わたし自身の場合は、小さいころから女優さんを目指して頑張っていたので、夢がなくて悩む、苦しむという経験はなかったのですが、撮影がちょうど大学4年生の夏だったので、友達や周りの人たちは、就職活動をしていました。みんな倖と同じようなことで悩んでいて、いろいろと考えてしまいました。また、倖は悩みながらも、自分らしく働ける何かがあるんじゃないかという希望や信念を持っていると思ったので、それが表に見えるように演じようと思いました。

■高島礼子が本仮屋に結婚する秘けつを伝授!?

Q:ご一緒のシーンが多かったと思いますが、撮影の合間にはどんな会話をされたのですか?

本仮屋:演技の相談はしませんでしたが、結婚についての相談をしました。今は正直まったく想像できないのですが、結婚願望はあるので、どうしたらすてきな人と出会えるのか? とか、どうしたらうまく結婚できるのか? とか、サクセスストーリーを聞こうと(笑)。「やっぱり、経験じゃない?」って教えていただきました(笑)。

高島:えー!? そんなこと言ったかな(笑)? ちょっと記憶があいまいですが、でも、今回の現場には、大先輩の奈良岡朋子さんがいらっしゃいましたので、ねえ(笑)?

本仮屋:あと礼子さんは猫が大好きということで、ご自身も猫っぽいところがあって、ワッと人に懐く感じでは決してなく、すっと懐に気持ちいい感じで入ってくるけど、一瞬にしていなくなるみたいな(笑)。今捕まえられたのに、いなくなってしまったというような感じです。そういう、捕まえたい、捕まえられない距離感がすごく魅力的で、いつも現場にいてほしいのに! という感じでした。

高島:いやー、素直でいいですよね(笑)。

本仮屋:すいません……(笑)。

高島:でも、彼女が言ったように、その通りかもしれないですね。わたしは、あまり深く共演者の方に入り込まないというか、悪く言うと、うわべだけの関係なのかもしれない(笑)。確かにスッと引いちゃうかもしれないですね。本当に猫みたい。うん、猫みたいになりたいですね(笑)。

■わずか一日で高島礼子が歴女に!?

Q:監督によれば、島根県の一畑電車のシーンは、鉄道ファンが観ても納得の描写だそうですね。本仮屋さんはモデルマニアだそうですが、今現在、何かハマッているものはありますか?

高島:モデルマニアって何?

本仮屋:わたし、雑誌がすごく大好きなのですが、文字や写真など、雑誌の構成が好きなのかと思っていたら、結局、人で見ていることがわかったんです。好きなモデルさんが出ない月はあまり雑誌を買わないので、そういうことに気が付きました。それで、モデルマニアなのかなあと(笑)。

高島:なるほど。わたしは、趣味がないのが趣味なんですよね(笑)。何かにハマりたいと思いつつも、熱しやすく冷めやすい性格なので……。そういえば、わたしは神奈川出身なので、江ノ電に一度でいいから乗ってみたいと、子どものころの夢を思い出しましたが、決してマニアになることはなかったです(笑)。

本仮屋:でも、礼子さんはすごく自分のものにされるのが早い方なんです! 島根県の歴史など、スサノオノミコトの話題になったときに、白熱されて(笑)。礼子さんが一日オフの日があったのですが、その日に調べた資料を抱えて現場に来られて、スサノオノミコトについて熱弁されていました。マニアにならない分、自分のものにされるのが早い。それに、興味の範囲も広いと思います。

高島:よく見ているわね(笑)。でも、それは中井さんの命令だったんです。わたしは時間があったので、「島根は神話が多いから、高島、神話をひもといてこい」と(笑)。

本仮屋:それで、本当に説明できるまでになって戻られたんですよ。ありがとうございました!

■自分らしい人生を送るために……

Q:最後に、この映画の筒井家のような理想の人生、自分らしい人生を送るため、というと大げさですが、同じような人生の壁に直面している方々に向けて、何か一言アドバイスをお願いします。

高島:死ぬときは気持ちよく死にたいですよね。そのためには、どうすればいいのかなっていう話ですよね(笑)。悔いのない人生を送ればいいと思います。人は、一人で生きているわけじゃないので、あまり何でもかんでも理想通りにはいかないですよね。協調性を持って、その日一日から充実したものが得られればいいと思います。損得で考えると打算的になってしまうので、心に正直に生きる、いつも正直に生きられたらいいと思います。周りを気にしないで自分の好き勝手に生きられれば、それはそれに越したことはないと思いますが(笑)、わたしの場合は、それでは後悔すると思います。親しかった友達に惜しまれながら死んでいけるほうが幸せだと思えるというか、決して一人では死にたくないですね。送られたいです。

本仮屋:わたしは、完ぺき主義なところがあって、理想や目標が最初にあると、これができなかったとか、そういうとことが生まれてしまうじゃないですか。アンパンがどうしても食べたかったのにカレーパンしかなかったとか、そういうささいなレベルでもたくさん理想と現実にズレが生まれるので、そのときに、これで良かったと思えることが大事なのじゃないかと思います。大まかな理想から外れていなければ、たいていのことはOKと思い、ありがたいと思いながら、マイペースにやっていくのがいいと思っています。

高島:そういうことになりますよね(笑)。あんまり「自分が、自分が」ってなると、勝手に生きろよ! って、ことになりますね。本人がカレーパンでいいと思えれば、それでいいと思います(笑)。

島根県でのロケなどを経て、すっかり意気投合したという高島と本仮屋。本仮屋の暴露トークの数々に、恥ずかしそうな笑みを浮かべながら応戦する高島の姿を観ていると、劇中の母娘の関係ではなく、まるで親友のようだった。この心地よいリレーションシップが共演を通じて培われたということは、映画を観れば一目瞭然(りょうぜん)! 夢や人生、家族や仕事に悩みを抱えているすべての女性たちに一歩踏み出す元気と勇気を与えてくれる、彼女たちの好演を期待してほしい。

映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』は5月29日より全国公開

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