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堤真一&真木よう子
『SP 革命篇』
「そこまでいくか?」という展開に呆然!
『SP 革命篇』堤真一&真木よう子 単独インタビュー

取材・文:斉藤博昭 写真:吉岡希鼓斗

2007年のドラマからスタートした「SP」がついに完結。映画版の前編にあたる『SP 野望篇』が大ヒットを記録し、後編の『SP 革命篇』への期待も高まっている。『革命篇』には、シリーズのフィナーレにふさわしい壮大なスケールと予想外の結末が用意された! 警視庁警護課第四係の係長だが、「革命」に加担する尾形総一郎と、信頼してきた彼の行動に戸惑う部下の笹本絵里。衝撃的な運命になだれ込む彼らを体当たりで演じた堤真一と真木よう子が、最終章となる本作やシリーズ全体への熱い思いを語った。

■映画で復活したチームワーク

Q:3年以上にもわたってかかわってこられた「SP」シリーズがついに完結しました。お二人にとっても感慨深いのではないですか?

堤:撮影直後よりも、お客様を前にした完成披露試写会で心に迫ってくるものがありましたね。こうして皆さんに観てもらえ、「SP」が完結するのだと実感できたんです。岡田(准一)くんや原案・脚本の金城(一紀)さんの思いが、一つの形になったのだという感慨がありました。映画化は難しいといわれていた時期を乗り越えての完成ですからね。

真木:そうですね。わたしも完成披露試写会の舞台あいさつをしているときにグッと来ました。

Q:映画が完結して、改めて警護課第四係の“チームワーク”を認識したのでは?

堤:僕だけ、『野望篇』のときから、第四係と別の運命をたどっていたので、ちょっと寂しかったですけど(笑)、みんなはどうなの?

真木:『野望篇』の撮影が始まったときは、ドラマから少し時間が空いていたので、「第四係ってこうだったっけ」と、最初の方は、その関係性を思い出す感じでした。でも『革命篇』では、自分が出ていない場面もモニター前で見守っていたり、みんなで一つの作品を作り上げていく気持ちが、さらに高まりましたね。第四係のきずなを強く感じることができたんです。

■映像にない部分も書かれた脚本に感動

Q:『野望篇』もそうでしたが、この『革命篇』は、ドラマのころとは考えられないスケール感があり、衝撃の展開へと導かれていきますね。

堤:ドラマのときは、尾形は理解のあるいい上司でしたからね。アクションも少なく、カギを握るキャラクターではなかったのに、ドラマの最後に「あれ、尾形って、そっち側の人?」とにおわせ、今回の『革命篇』では「そこまでいくか!」という感じになってしまって……(笑)。脚本を読んで、確かに驚きはありました。心の闇の部分を持っていいんだと納得し、ドラマ時代のことをあまり考えずに演じようと心掛けたんです。

真木:横で見ていて、堤さんの演技の変化に、同じ俳優として「さすが」と尊敬しました。

堤:(照れながら)ありがとう(笑)。

Q:真木さんもこの展開には驚かれましたか?

真木:わたしは最初に『革命篇』の台本を読んだとき、あまりの展開に最初は驚いてしまって(笑)。2回読んで、やっと納得した感じですね。

堤:金城さんの脚本はト書き(※登場人物の動きや状況の説明を書き入れたもの)の説明が多いから、映像になって初めてわかる部分も多いよね?

真木:そうなんです。衝撃的な事実は脚本を読んで頭で理解できるんですけれど、アクションシーンなんか、映像になって「ここまですごいことになっていたの?」って、びっくりするんです。

堤:金城さんの脚本は映像に出てこない部分も細かく書かれているので、尾形の気持ちに入り込めるんですよ。

■リアルな議事堂を舞台にアクションも進化

Q:今回は、国会議事堂の内部という特殊な空間が舞台ですね。

堤:さすがに実際の議事堂ではロケできないので、建築的に似た場所やセットで再現したんですけれど、素晴らしい美術でしたね。だから尾形が演壇に立つシーンなんか、ものすごい緊張を感じました。撮影が終わって、壊すのはもったいないと思うほどのセットでしたよ。

真木:室内でのアクションということで、それにふさわしい動きを指導していただいたんですが、危険も多かったですね。書類が積まれていて、それを踏んだら滑っちゃうとか細かい注意も必要でした。わたしは机の角に腰をぶつけたし、みんな「軽いケガは当然」という感じでしたね。

堤:僕は岡田くんとのアクションがありましたが、何日もかけて綿密に考えてもらったおかげで、尾形と(岡田が演じる)井上のキャラクターを生かした動きになりましたね。アクションというより、芝居の延長線上で、激しい感情のぶつかり合いが表現されているんです。岡田くんの動きは、とにかく速い。本当に銃弾をよけられるんじゃないかな(笑)。例えば僕が間違った動きをしても、瞬時にケガをしない動きで対応してくれるんです。彼は本当にすごいですよ。

真木:アクションもそうですけど、岡田さんは「SP」をいい作品にしようという思いが一番強くて、その気持ちをドラマのころから維持している。その姿にわたしも感動してしまうんです。

■実際にSPを任されたら……?

Q:ドラマ時代から共演を重ね、お互いの印象は変わってきましたか?

堤:真木さんは最初のころ、あまり女性扱いされていなかったよね? ちょっと照れ屋でクールだったのが、今は優しい女性になった気がするな(笑)。

真木:そうですか? むしろ演じる笹本の方が、女性らしい部分もあるんですよ。堤さんは、そうですね……。親しくなってくると、おちゃめさに磨きがかかってくる感じ(笑)。

Q:改めて今回の『革命篇』や「SP」シリーズへの思いを聞かせてください。

堤:映画の現場のチームワークを再認識できた作品ですね。今回は、国会議事堂のシーンでエキストラの方々が議員役で出てくれているのですが、何日間にもわたって、映っていない部分もリアクションしてくれていたんです。それを目の当たりにして、自分のプレッシャーなんて大したことないと感じられました。改めて映画の現場の良さを実感しました。

真木:わたしにとって「SP」は特別な作品で、出演できたことでわたしを知ってくれた人がたくさんいるということもありますし、何より、笹本という役が本当に好きなんです。女性としてあこがれの存在だし、そういう役をもらえたことが俳優として幸せだと思いました。女一人でも、違和感なくチーム意識を感じられた、貴重な現場でした。

Q:では最後に、もしSPの仕事を任せられたら、どうしますか?

堤:体調管理も万全にして、いつ呼び出されてもいいように待機する……。いやー、大変な仕事ですよ。僕には難しいかもしれません。

真木:わたしも無理かもしれない。「SP」に出演して、この仕事の大変さを身にしみて感じました。

1本の映画ではなく、ドラマから始まった長いプロジェクト。それを完結させた安堵感が、2人から素直に伝わってきた。映画では対立する役どころなのだが、素顔の2人には、ドラマ時代の上司と部下のきずながそのままキープされていることが感じられた。この2人で取材を受けるのは初めてということもあったのだろう。堤が真木に向ける温かいまなざしと、真木が堤を見つめ返す信頼に満ちた表情が、「SP」のスタッフとキャストの絶対的なチームワークを物語っているようだった。

映画『SP 革命篇』は3月12日より全国東宝系にて公開

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