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吉高由里子&本仮屋ユイカ
『僕等がいた 後篇』
遠距離恋愛はOK? 恋愛談義がさく裂
『僕等がいた 後篇』吉高由里子&本仮屋ユイカ 単独インタビュー

取材・文:高山亜紀 撮影:高野広美

クラスのほとんどの女の子が好きになってしまう人気者でありながら、実は心に傷を負っている矢野元晴。ヒロイン高橋七美は彼の幸せをひたすら願い、大きな愛で包みこもうとする。一方、山本有里は何とか彼を振り向かせようと必死で追いかけ……。劇中では一人の男性をめぐり、恋のライバルを演じた七美役の吉高由里子と有里役の本仮屋ユイカ。けれど撮影が終わった現在は吉高の部屋に本仮屋が泊まりに行くほど、仲が良いという。そんな二人が映画のことはもちろん、自身の高校生活や恋愛について幅広くガールズ・トークをさく裂させた。

■大人も高校生に戻ってしまう北海道マジック

Q:お互い、共演してみての印象を教えてください。

吉高由里子(以下、吉高):最初は、わたしではなく本仮屋さんが七美役をやるべきじゃないかなと思ったんです。今までわたしがやってきた役のイメージからかけ離れているせいか、キャスティングが決まった際に「え、吉高!?」みたいな声もよく聞きましたし。だから、いざ映画が公開されてから、映画をご覧になった方々が(わたしが演じた七美に対して)どのような印象を持たれるのか。今はそれが楽しみでもあり、不安、プレッシャーでもあります。

本仮屋ユイカ(以下、本仮屋):わたしがクランクインしたのは校庭のシーンだったんですが、空き時間に吉高さんがいきなり、クラスメート役のみんなに声を掛けて輪になって、ハンカチ落としを始めたんです。それを見て、「完全に七美に入っているな」と思ったし、そうやって場を盛り上げた上に、その遊びの中で若い気持ちというか、学生特有の明るさも体現していったので、「すごいな」と思いました。

吉高:本仮屋さんとも「仲良くなりたいな~」ってずっと思っていたんだよ。

本仮屋:わたしはその気持ちをこらえて、吉高さんのことを遠くから見てた(笑)。吉高さんはとても好きな女優さんだったのですが、だからといって仲良くなっちゃったら、役柄的に良くないと思ったので。わたしが演じた有里は、七美の恋敵というか、矢野と七美の障害になるキャラクターなので、「あんまり好きになっちゃダメ!」とブレーキをかけていました。

Q:二人とも高校時代を描いた前篇と、卒業後を描いた後篇でがらりと雰囲気が変わりますよね。どのように演じ分けていったんですか。

吉高:北海道と東京の土地柄の違いにも影響されたと思います。前篇の北海道では、みんなが本当のクラスメートのように、空き時間ではツッコミ合って騒いでいましたし、雰囲気もキャッキャッしていて。なのに、後篇の撮影で東京に帰ってきてからは、高校時代のように大勢で集まるシーンがないのでみんな本当にバラバラになって、北海道のテンションが自然とどこかにいってしまったんです。なので、演じ分けるというよりも環境が自然にそう運んでいったのかなというふうに感じています。

本仮屋:本来、(演じるキャストは)みな大人ですから、学生時代の前篇を釧路で撮影できたのは大きな助けになりました。自分の学生時代を思い出すところからスタートするんです。普通なら「大人だから」という、殻というか壁みたいなものがあるはずなのに、それが全然なかった。みんなフニャフニャした心の一番柔らかい部分で演技していたように思います。

■七美の一途な恋をめぐってトークは白熱!

Q:映画で描かれた学園生活は、実際の高校生時代と比べてどうでしたか。

吉高:わたしは七美のように男の子を取り合った経験もないですし、好きな男の子の話で盛り上がった経験もないから、「本当にこんなにキャッキャッするものなの?」という照れもありました。本仮屋さんは好きな男の子の話とかしましたか?

本仮屋:有里は陰があってクールなんですけど、七美やみずちんが恋バナで盛り上がっているのを見ると、「懐かしいな」って思いました。本当にはしが転がっても笑うじゃないけど、ささいなことでワーッ、キャーッとテンションが上がっていたなって。好きな人の話はあんまり覚えていないけれど(苦笑)。

Q:矢野を大きく包み込む七美と、真っすぐに突き進む有里。恋愛における姿勢はそれぞれ対照的ですよね。

本仮屋:高校時代に始まって、大人になって……と、このお話ってとても長いんですよね。七美が上京した矢野を待っている時間も長い。七美のように恋人と遠く離れても耐えられるかと言われたら、わたし、結構大丈夫かもって思いました。七美と矢野のように強いきずながあって、大切な思い出があるなら。それに加えて、有里のような執念深さで彼のことを追いかけられるかもしれません(笑)。

吉高:わたしはスパッと別れちゃうかも……。自分で自分のことを危なっかしく思うから。もし運命の相手だと思える人がいたとして、その人が地方とか外国に行くことになって、2、3年離れ離れになるとしたら、まず付き合おうとはしないです。取りあえず、こいのぼりのように風の吹くまま流されて、2、3年後、それでも彼のことを忘れられなかったら、思いのたけをぶつけるような感じですね。

■「マル・マル・モリ・モリ!」に涙の理由

Q:七美は運命の相手と巡り合ったのに遠く離れている。一方、有里は好きな人のそばにいられるけど、運命の相手ではない。それぞれとても切ない役ですが、演じていてつらいと思うことはありましたか。

吉高:まだ七美に共感するほどの恋愛経験値はなかったんですよね。それに、七美がしてきた恋愛とわたしがしてきた恋愛もまったく違います。でも、だからこそ七美といい距離を保てて、良かったのかもしれません。自分に近いキャラクターだと、どんどん自分に寄せてラクに考えちゃうような気がするから。

本仮屋:有里の恋愛は、状況だけ見ると七美より不利で切ないですけど、あれだけ好きな人に拒絶されても一途に思えるということは、やっぱり自分が一番矢野を好きで、彼のことを誰よりも理解しているという自信があるからなんですよね。だから、演じているときは気にならなかったのですが、常にふとした瞬間に報われない寂しさを感じていたように思います。当時、「マル・マル・モリ・モリ!」(テレビドラマ『マルモのおきて』の主題歌)がはやっていたので、この曲を聞くと有里の気持ちを思い出していまだに切なくなるんです。

吉高:寂しい水面下のような人生だよね、有里って……。わたしが脚本で読んで想像していた以上に情緒不安定で陰のある子だった。「本仮屋ユイカが演じたら、こんなにすごいのか」って。「もういい。矢野、あげる!」って思ったぐらいです(笑)。

本仮屋:高校生の七美が駅で矢野を送り出すシーンと、大人になった現在の七美がオーバーラップする場面の彼女の顔がすごく印象的でした。撮影期間上ではそんなに日数が空いてないのに、本当に時間がポンととんだように見えて。七美が大人になった、その切なさが胸に迫ってきたんです。あのシーンにはハッとさせられました。

■生田斗真には完全にだまされた!?

Q:そんな二人が思いを寄せる矢野役の生田斗真さんについて教えてください。

吉高:生田さんは撮影中は、矢野そのものでしたね。だけど現場が終わって、プロモーション活動中の現在は完全に生田斗真さんです。

本仮屋:えっ! 違うの?

吉高:生田さんは結構、憑依(ひょうい)型で、撮影期間中はカットがかかってもずっと矢野のままなんですよ。でも今ではすっかりおとなしくなって「お世話になりました」みたいな(笑)。

本仮屋:他人行儀(笑)。高校時代を撮影する際にクラスメート役といえども、最初はなんとなく距離があるじゃないですか。そんなときに「ご飯、食べに行こうよ」って釧路でみんなを集めて、雨の中、お店を探し回って、予約までとってくださって……。彼はみんなのアニキ的な存在で、まさしく矢野みたいな人だと思っていたんですけど。

吉高:今は全然、違います。「あのとき、オレどうかしてたわ」みたいな(笑)。

『僕等がいた 後篇』のプロモーション活動のため、連日のようにテレビ出演し、すでに数々の雑誌の表紙を飾っている吉高由里子。登場したときはテンションも若干低めで「少々、疲れ気味?」と思われたが、本仮屋ユイカと話し出すと、止まらない、止まらない……。ガールズ・パワー全開といった感じだった。映画の中では親友になれなかった七美と有里だけど、もし続編があるのなら、この二人のように夜通しでも語り明かせる、ステキな同志になっているかもしれない。

映画『僕等がいた 後篇』は4月21日より全国公開

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