シネマトゥデイ

クリス・パイン&ザカリー・クイント
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』
気心の知れた仲間と共にする時間
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』クリス・パイン&ザカリー・クイント 単独インタビュー

取材・文:斉藤博昭 写真:吉岡希鼓斗

待望のシリーズ2作目で、前作に続いてU.S.S.エンタープライズの船長ジェームズ・T・カークと副長スポックを演じた、クリス・パインとザカリー・クイント。この新作ではカークとスポックにかつてない試練が訪れ、二人の絆も試されるが、演じた彼らも前作の後、俳優としての意識を高め合ってきた。4年ぶりの共演となる『スター・トレック イントゥ・ダークネス』は二人にとってどんな経験になったのか。そろって来日を果たした二人が語り合った。

■役と素顔の共通点は?

Q:2度目の『スター・トレック』ということで、すっかり二人はカークとスポックにハマりきっています。役と素顔の違いを、互いに明かしてもらえますか?

ザカリー・クイント(以下、ザカリー):カークは本能と直感に従って行動するキャラクターであり、僕が思うに、クリスも本能を信頼する俳優で、強い意志の持ち主。そのあたりが似ているかな。ただ、素顔のクリスは、本能の部分を計算し、行動している気もする。「僕らはそれぞれ役の資質を持っているから、選ばれたんだ」って、よく話すよね? 僕らの資質を凝縮し、強調したのが、『スター・トレック』でのキャラクターじゃないかな。

クリス・パイン(以下、クリス):カークとスポックは、確かに対照的なキャラクター。でも言い換えれば、一人の人間が持つ、黒い面と白い面を表していると思うんだ。ザック(ザカリー)は知的な部分がスポックと似ているかな。その反面、情熱的で、人生をとことん楽しむタイプでもある。こんな感じで合っている?

ザカリー:いいんじゃない(笑)?

クリス:素顔と役を比較するのは難しいな。でも君は、スポックのように超理論的になることはないよね。

ザカリー:いや、結構理論派だと思っているけど(笑)。まあ、確かにスポックと逆の資質の方が大きいかな。スポックだったら絶対にあり得ないレベルで、感情的になることがよくある(笑)。

クリス:ザックがすごいのは、役柄上、感情表現が制限されるスポックを、その制限内でめいっぱい正確な演技をするところなんだ。この才能は、共演しながら尊敬してしまうよ。こうしたジャンルの映画で、キャラクターがそこに生きているように表現できるのだから。

■全力疾走と特殊メイク…どっちが大変!?

Q:1作目と比べて、今回は二人が肉体の限界にチャレンジしているように感じられました。苦労も多かったのでは?

クリス:僕にとって一番ハードだったのは、冒頭の惑星ニビルのシーンかな。赤い森のセットを僕とカール(・アーバン)が逃げるんだけど、監督のJ・J(・エイブラムス)は、僕らに屋外のセットの端から端まで全力疾走させた。ゴールに着くと「じゃあ、もう1回!」と何度も何度も……忍耐力が試される、地獄の特訓って感じだったな(笑)。

Q:セットを何往復くらいしたのですか?

クリス:数えられるわけないよ! 期間で言えば、1週間半くらいだったかな。J・Jはオズの魔法使いみたいに、僕らを自由に操って楽しんでいた(笑)。でも今回は、僕よりもザックの方が、肉体的チャレンジは多かったんじゃない?

ザカリー:スポックは動かないのが前提で、省エネ志向のキャラクター。そんな彼が肉体アクションに挑むときは、瞬発力を使うんだ。クライマックスで走るアクションはロサンゼルスのダウンタウンで5日間かけて撮影したよ。合間にはフットボールのトラックで、いつでも走れるように準備を積んだ。疲労感が見えないような走り方のスタイルは、僕自身が編み出したものだよ。

Q:ザカリーは、アクション以外にも、スポックの特殊メイクに時間をかけているわけですよね?

クリス:僕だったら耐えられない! あれは何時間くらいかかるの?

ザカリー:毎日、3時間だよ。クリスはそんな経験はないの?

クリス:実は最近あった。ジョー・カーナハン監督の新作『ストレッチ(原題) / Stretch』で付けヒゲの特殊メイクに4時間もかかったんだ。

ザカリー:でも特殊メイクも慣れるといいものだよ。ぐっすり眠ることもあるし、普段時間がなくてできない読書も可能。その日のシーンへの集中力を高めるのに、最適な時間になるんだ。

クリス:じゃあ僕もいつかスポック役をやってみたいね。U.S.S.エンタープライズの全員を指揮するカークのプレッシャーから解放されそうだし(笑)。

■『スター・トレック』で仕事の幅が広がった

Q:『スター・トレック』は世界的なヒットシリーズですが、こうした大作に出演することで得るものは何ですか?

ザカリー:あり得ないスケールで、多くの人とコラボレーションする楽しみがあるし、ヒット作に出演することで、僕自身の製作会社を設立することができた。仕事の幅が広がったね。

クリス:君がブロードウェイの舞台に立ったのも、前作の後だったよね?

ザカリー:クリスもジャック・ライアンという大役のオファーがあったのは、カーク役が認められたからじゃない?

クリス:以前より役を選べるようになったのは確かだ。最高の俳優やスタッフと仕事をできる機会が増えていると実感できる。

■日本でのお楽しみは京都とラーメン!

Q:こうしてインタビューをしていると、二人の仲の良さが伝わってきます。

ザカリー:クリスとは本当にいい友人関係なので、こうやって取材を受けたり、1日同じ場所で過ごすのはうれしい経験になる。

クリス:僕も同じ意見だ。こういった取材では、ホテルで一人の時間も過ごせるし、ザックみたいに気心の知れた仲間と一緒の時間ももらえる。最高だよ。

Q:今回、日本では何か特別にやりたいことはありますか? クリスはすでにJ・Jと夜の街に繰り出したそうですが……。

クリス:日本の水を飲んだ、ということにしておいてよ(笑)。大好きなラーメンは食べたいね。日本の夏は暑いけれど、がんばって外出して、いい店を見つけたいな。一日で食べられる量は限られているけど(笑)。

ザカリー:僕は京都に行きたいと思っている。以前に日本に来たときは、ホテルに缶詰め状態だったから、本物の日本の風景を体験したいのさ。

『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の取材で世界各国を一緒に回ってきたにもかかわらず、今回の日本での再会を、長い間会っていない親友同士のように本気で喜び合っていたクリスとザカリー。役を離れても、本物の友情が続いているのが、はた目にもよくわかる。インタビュー中も相手のコメントをさりげなくフォローするなど、息はぴったり。製作が予定されている『スター・トレック』の3 作目では、さらに固くなったカーク&スポック(=クリス&ザカリー)の絆を感じさせてくれるはずだ。

(C) 2013 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』は8月23日より全国公開

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