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川口春奈&足立梨花
『好きっていいなよ。』
キスだけで伝わる気持ちというものもある
『好きっていいなよ。』川口春奈&足立梨花 単独インタビュー

取材・文:木俣冬 写真:谷岡康則

月刊「デザート」(講談社)で連載中で、コミックの売り上げが累計600万部を超える人気少女漫画を実写映画化した『好きっていいなよ。』。一人の世界に閉じこもっていた女子高生めいが、学校の一のモテ男子・大和に突然キスされたことから徐々に本当の恋を知り、閉ざしていた心を開いていく。この突然のキスから始まるラブストーリーに主演した川口春奈と、その恋のライバルの同級生を演じた足立梨花が、夢のような少女漫画の世界を演じる楽しさを語った。

■大雪の日でも、キラキラと夏服

Q:出来上がった作品を観ていかがでしたか?

川口春奈(以下、川口):原作のイメージそのままに、映画もキラキラした青春の世界で、女の子の憧れのシチュエーションがぎゅっと詰まっていました。監督が女性だからか、絵がかわいくて。光にもすごくこだわっていて、とてもきれいでした。描かれているのは、恋愛だけではなく、友情をはじめとした人間関係のこともあり、最後にそれらが一つにつながる感じも良かったです。演じ終わった後も、大きな達成感が得られた作品でした。

足立梨花(以下、足立):春奈ちゃんが真面目なことを言ってくれたので、わたしは面白い話を(笑)。すごく寒い時期に撮影が行われたにもかかわらず、夏服のシーンもあって、みんなで寒い寒いと言いながら撮影をしていたんです。でも、実際完成した作品を観ると、全然寒くなさそうで。逆に、すごくあったかい感じになっていて、これが映画のマジックかと驚きました(笑)。

川口:大雪が降って凍えそうな日に、半袖で撮っていたんですよ。

足立:映っていない部分には、実は雪が積もっていた、というシーンもありました。

■ライバル関係も、本音で解消

Q:それぞれの役について教えてください。

川口:わたしが演じた橘めいは、大和(福士蒼汰)に出会う前は、友達も彼氏も作らず心を閉ざしていますが、次第に心の引き出しを開けていって、いろいろな表情を見せるようになっていくんです。(上映時間は)100分くらいしかない短い時間の中ですが、人が成長して変わっていく過程を丁寧に演じることは、やりがいがありました。

足立:わたしが演じた武藤愛子は、思ったことをすぐ口に出しちゃうので、他人からは誤解されやすいのですが、実は友達思いのいい子。男気があるというか、カッコいい女性を演じられるように頑張ってみました。

Q:最初は、大和をめぐって愛子がめいにきつく当たりますが、やがてめいを励ますようなところもあり、二人のやりとりにはいいせりふも多いですね。演じていていかがでしたか?

川口:めいが愛子に、初めてちゃんと自分の気持ちをぶつける場面が印象に残っています。今までずっと他人に対して無関心だったのに、誰かを思うことでこんなにも人間って変わるんだなと思いました。あそこで、めいは一歩前に進んだのではないかなと。

足立:それまで愛子は、自分の方が大和に対しての気持ちが絶対に勝っていると自信を持っていたのが、めいちゃんの本音を聞いたことで、「あんたなりに頑張ればいいじゃん」と、応援気分になります。春奈ちゃんの懸命な演技で、余計にそういう思いになりました。

■ドキドキするキスシーンがたくさん!

Q:この作品の女の子たちの気持ちは、同世代としてリアルに感じますか?

川口:一見すると、「現実はこんなキラキラしてないよ~」と思う部分もないことはないですが(笑)、好きな人が他の女の子としゃべっているだけで嫉妬してしまうとか、相手にちゃんと向き合おうって思ったものの、「ああ、やっぱ、無理~!」と尻込みしてしまうようなところは、すごくリアルだなと思いました。

足立:この作品、すごくたくさんのキスシーンがあるんですよ(笑)。現実では、こんなに人前でキスすることはないと思いますが(笑)、キスだけで伝わる気持ちというものもあると、観ている方に共感していただけるのではないかと思います。

Q:お芝居とはいえ、キスなどの恋愛シーンを演じることへの照れはなかったですか?

川口:梨花ちゃんは、ベッドシーンもあったものね……。

足立:「スタート」と言われた瞬間、もうその役になっているので照れはしないですが、段取りという、芝居の動きを事前に確認するときは、ちょっと恥ずかしかったです(笑)。

川口:逆に、お芝居の中でちゃんとドキドキを持続させないといけないという苦労があります。キスシーンが多いぶん、数を重ねると冷静になってきてしまうので、気を付けていました。

Q:最初のキスと最後のキスのシーンは、時系列に沿って撮っているんですか?

川口:いやもう、全然バラバラです(笑)。

Q:気持ちを作るのが大変ですね。

川口:ト書きに「キスする」と書いてあるけれど、めいの気持ち的には、そうじゃない気がする時が何回かあって。そういう時は日向朝子監督と福士さんと相談しました。でもその結果あるシーンでは、結局2回キスすることになったんですよ(笑)。

足立:逆に増えた(笑)。

Q:足立さんは、監督とのやり取りで印象に残ったことはありますか?

足立:大和に気持ちを伝えるシーンで、カットがかかって監督のところに行ったら、「心に来るよね」と、ぼそっと言われたのがすごくうれしかったです。監督は、登場人物の気持ちに入り込んで撮っていたようです。

■コンプレックスをプラスに変える

Q:愛子は最初からガッツのある子ですし、めいは次第に成長して恋や友情に関わっていこうとしますが、お二人も何かに対してすごく頑張った経験はありますか?

川口:めいほどの頑張りはないです。自分に甘いですから(笑)。

足立:わたしも。ダイエットしようと思っても三日坊主になっちゃいます(笑)。

Q:映画を観る方にメッセージをお願いします。

川口:恋人でも家族でも、その人がいることが当たり前になるのではなく、大事にしないといけないことをあらためて感じてもらえる作品です。学生の方にはもちろん観ていただきたいですが、大人の方にも昔を思い出す感覚で観てもらって、また恋したくなっていただきたいです。

足立:愛子は大和を好きになったことで、自分のコンプレックスを頑張って克服しようとして、逆に自分の体に傷を付けてしまいます。そこにまたコンプレックスを持っちゃう。そういうことって誰しもあるように思いますし、この映画には愛子だけでなくそれぞれのコンプレックスが出てきて、たぶんご覧になる方にも共感できる部分がたくさんあるのではないでしょうか。今まで自分がコンプレックスだと思っていた部分もプラスに変えられることがあると、この映画で伝えられたらいいなと思います。

Q:お二人ともコンプレックスがあるんですか?

足立:わたしはまず目が小さいことかな(笑)。

川口:わたしはコンプレックスの固まりです(笑)。でもコンプレックスをあえてチャームポイントにしたいと、最近思っています。そっちのほうがカッコいいなーと。でもコンプレックスはたくさんありますよ。

足立:チャームポイントにすると言いながら、まだコンプレックスがあると言うのは矛盾してない?(笑)。

川口:(笑)。コンプレックスといえば、わたしはホントに人見知りで。初対面の人には、全然しゃべれないんですよ。

足立:だから最初は「仲良くなれるかな?」と不安だったんです。わたしは結構話すタイプなので、“こいつうざい”とか思われていたらどうしようかなと(笑)。

川口:そんなことなかったです(笑)! 逆にいろいろ話を聞いてもらいました。

足立:同級生役の女子の中ではわたしが一番お姉さんだったから、そこは頑張りました(笑)。

川口:同世代の男子と女子が集まった、とても楽しい現場でした。

二人とも、ラブシーンに物おじも遠慮もしていない、プロフェッショナルな女優だった。だからこそ、みんなが憧れるすてきなシーンが出来上がるのだろう。演技に対する真摯(しんし)な意識は共通だが、性格はちょっと違う二人。対談中、川口は最初、言葉が少なめで、徐々にエンジンがかかっていき、足立は、最初から全開。映画の中で川口は、他人から心を閉ざした女の子役で、足立は姉御肌の女の子役。役と本人が少しだけリンクしているようだ。映画と違うのは、ライバルではなくとても仲の良い共演仲間という感じだったことで、笑いが絶えなかった。

映画『好きっていいなよ。』は7月12日より全国公開

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