シネマトゥデイ

シネマトゥデイ
実録!映画製作

■「実録!映画製作『1人1食100円で』~女優・中原翔子、初めてのプロデュース~」第16回

 これまで数多くの映画に出演してきた「知る人ぞ知る」女優・中原翔子が、映画を作ると決心! プロデューサー早川ナオミとして一本の映画を完成させる、立ち上げから劇場公開までの道のりを追う。理想と現実のはざまで揺れながら繰り広げられる予算との仁義なき戦い! われわれの想像を超える、壮絶な「映画作り」を目撃してもらいたい!

■ナオミ、映倫に突撃!

01
狙うは映倫! 行ってきます!

 ついにアフレコが終了したオムニバス映画『愛∞コンタクト』。完成までは最終的な音声編集作業(MA)やクレジットの作成などの作業がまだ残っていますが、完成に際し重要になってくるのが、レイティング! そう、あのR15+(15歳以上が鑑賞可能)やR18+(18歳以上が鑑賞可能)など、映画の鑑賞区分を決定する審査です。

02
都内某所、もくもくと脚本をコピーします

 映画に付いているこの映倫マークですが、実は、審査を通さなくても上映はできます。けれど、それでは国内においてかけられる劇場が限られてしまうのです。ちなみに、基本審査料は1分あたり2,740円(+税)。本作は尺が100分を超えているため、予算規模を考えても決して安い金額ではありません……。ただでさえ、自主映画の体制で映倫(映画倫理委員会)を通すのはレアケースとのこと。しかし、「少しでも多くの人に観ていただける可能性を広げるため」ナオミも審査を通すことを決意しました。

■プロデューサー自ら脚本の製本作業?

03
製本作業にいそしむナオミ

 手始めに必要な書類は、所定の審査申込書のほかにシノプシスや脚本が3冊。しかし、さっそくここで問題が。オムニバスの3話にオープニング幕あい映像で構成されている『愛∞コンタクト』は、それぞれのエピソードごとの脚本はあるものの、実はまとまった脚本が存在しないのです。そこでプロデューサーのナオミが自ら、3話(+1話)をまとめた脚本を準備。「本来は助監督の仕事ではあるんですけど、邦画の場合は先に脚本を審査していただいて、希望のレイティングに合わせて調整してから撮ることが多いそうなのですが、本作は各作品をバラバラに撮っていきましたし、全てのエピソードを1本の映画として把握できているのは自分だけなので……」と苦笑しつつ、映倫近くのマクドナルドで、一人コピーした脚本をまとめるナオミでした……。

■描いたのは性行為ではなく「心を生きること」

05
「心を生きること」を表現した本作。どんな結果でも表現を変えるつもりはありません

 AV界の巨匠・代々木忠監督が執筆した「つながる セックスが愛に変わるために」が原作の本作。その内容には、確かに性的な描写も登場しますが、ナオミが目指す審査区分は、G(誰でも鑑賞が可能)かPG12(小学生には助言・指導が必要)。「単なる性描写ではなく、心を生きることそのものを表現したつもり。その切実さが滑稽で笑えたり、泣ければいいなと。もし該当箇所でR15+になった場合は……結構ショックですが、表現を変えるつもりはありません」と真剣なまなざしで語ります。

06
完成はもうすぐ! ナオミの眼光もするどい?

 とはいえその表情は明るく、「不備があってはいけないので、その場で書き方を聞きます!」と真っ白な(!)申請書類を持って映倫にカチコミ! まずは番号が仮発行され、資料を基にした審査と、必要に応じてラッシュ上映。そして初号試写を経て、レイティングが決定します。いよいよ完成が見えてきました!

■早川ナオミの今月の一言!


中原翔子 PROFILE

中原翔子01

熊本県出身。明治大学在学中よりモデルとして活動後、女優デビュー。高橋洋作品の常連であり、三池崇史井口昇など海外でも支持されている監督の作品にも多数出演。国内外を問わず、知る人ぞ知る女優である。ニックネームは“地獄のしょこたん”






取材・文:入倉功一 カバー写真:高野広美

[PR]

この記事を共有する

映画アクセスランキング
  • Loading...
»もっとランキングを見る«
スポンサード リンク
スポンサード リンク