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宮川大輔&藤森慎吾
『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』
キャラが定まらない、不安定な部分を楽しんで欲しい
『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』 宮川大輔&藤森慎吾 単独インタビュー

取材・文:斉藤由紀子 写真:高野広美

コミックやアニメで大人気の「タートルズ」。その実写映画『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』が公開となる。ニューヨークに現れた新たなる強敵たちに、忍者のカメ4兄弟が超絶アクションとチームワークで立ち向かう! ちょっとおバカな悪役コンビ、ロックステディとビーバップの日本語吹き替えを担当したのは、宮川大輔とオリエンタルラジオの藤森慎吾。昔からタートルズのファンだったという2人が、お笑い芸人同士ならではの爆笑トークを繰り広げた。

■動物ミュータントの吹き替えに挑戦!

Q:宮川さんはサイのミュータント・ロックステディ、藤森さんはイノシシのビーバップ。大役の声優に抜擢されていかがでしたか?

宮川大輔(以下、宮川):最初はこんな大きな役だなんて思っていなかったので、僕でエエんかな? って、責任を感じました。しかも、関西弁でアフレコをすることになったので、タートルズファンにどう思われるのか不安もありましたね。でも、「そのままでいいです」とスタッフさんに言われて、自信を持っていこうかなと。ロックステディは悪役なんだけど、笑いがあるキャラクターですし。

藤森慎吾(以下、藤森):僕のビーバップも明るくて陽気なヤツだったので、役を作り込むというよりは、自分の感覚のままで入っていけました。ただ、アメリカ版の声優さんが低くて太い声だったんです。僕の声質は高いから、どうしようかと思っていたら、アフレコ監督さんが「それが日本のタートルズの個性なのでいいんです」と言ってくださったので、そのままでやらせてもらった感じです。唸り声とかはあとで低く加工してくださいましたしね。

Q:お二人が一緒にアフレコをしたわけではなかったそうですね。

宮川:そうなんです。ダミーの方の声は多少入っていたんですけど、「よう、相棒!」「おう!」みたいな慎吾との掛け合いの声が全然なかったので、どこが気持ちいいタイミングなのかわからなくて、僕が探って僕が作っていったようなもんなんです。普通は後輩から先に録ると思うんですよ。

藤森:えっ?

宮川:後輩の慎吾からやらないなんて、オカシイんですよ!

藤森:いや、それはスケジュールとかいろんな事情がありますから(笑)。僕は大輔さんが入れた声を一度聞いたんですけど、録るときはそれをオフにして、大輔さんの声を聞かずにやりました。

宮川:なんでオフにする必要があるねん! そこはオンや!

藤森:ハハハ(笑)。まじめに言うと、大輔さんの声があるとやりやすさもありますし、こちらのキャラ設定も自然としやすくなる。ロックステディのイメージに合わせてビーバッブの声を入れられたので、そこは本当に助かりましたね。大輔さんはすごく上手だし、セリフ回しも面白いなあと思いました。

宮川:そうそう。その言葉ですよ(笑)。

■宮川と藤森は対照的すぎる?

Q:宮川さんは声優初挑戦、藤森さんは経験者ですが、事前に準備したことはありましたか?

宮川:事前に映画を観させてもらって、どうしようか考えたんですけど、慎吾がどういう感じの声を入れるのかもまだわからなかったし、まあ、あまり考えすぎないようにしようかなと、最後はなりましたね。

藤森:僕は大輔さんとは対照的で、まずは前作から観直しまして、こういう物語があって今回につながるのだなと前提を知った上で臨みました。

宮川:もうエエわ(笑)。

藤森:今回のは英語版でしたけど、何度も観直して役者さんの表情や英語のイントネーションを、DVDが擦り切れるくらい観返しましたね。

宮川:擦り切れるか! DVD!

藤森:それでも足りないんじゃないかと思うくらい、慎重に慎重に入りました。声優ってそういう仕事だと思うので、何も考えずにっていうのは、僕にはできないですね。

宮川:もーヤメテくれ! お前、ホンマにそこまでやったんか?

藤森:アハハハ(笑)。

Q:藤森さん、相方の中田(敦彦)さんからは、今回の件で何かお言葉をもらいました?

藤森:あー、今のところは特にないです。あっちゃんも僕と世代が一緒だからタートルズ好きだと思うので、ぜひ観てほしいですね。

宮川:僕ね、初めはオリラジの2人にオファーがあったんちゃうかなって思ったんです。でも、あっちゃんの都合が悪くて僕に……とか。

藤森:いやいや、それは絶対にないです! あのロックステディの感じはあっちゃんじゃないですよ。何をおっしゃるんですか!

宮川:そっか、そやな。つい被害妄想が(笑)。

Q:タートルズのリーダー・レオナルド、熱血漢のラファエロ、ムードメーカーのミケランジェロ、メカマニアのドナテロ。お気に入りのキャラといえば?

宮川:僕はリーダーのレオナルドがいいですね。日本刀が武器というのがエエなと。アメリカのキャラが忍者で日本の武器を持っているって、なんかうれしいですよね。タートルズはそれぞれに個性があって、フィギュアとかもすごく面白いんです。

藤森:僕はミケランジェロが昔から好きですねえ。あの軽い感じがチャラ男っぽくていいんですよ。逆に、しっかり者のキャラはピンとこなかった(笑)。正統派よりフリーダムなタイプのほうが好きなんです。

■「お祭り男」「チャラ男」誕生秘話

Q:今回のタートルズは、人間の姿に変貌するチャンスを前に悩みます。お二人は自分の芸風を変えることで悩んだことってありますか?

藤森:僕は、チャラ男になったときが大変でした。レギュラー番組が全部終わってしまって、仕事が本当になくてね。“武勇伝”のイメージが強くて、僕ら個人が何者なのか見えていなかった時期だったので、「もともとあった自分のキャラを全面に出してみよう」という決意はありましたね。

宮川:レギュラーがなくなったのは、オリラジにとって逆にいい時間だったんだと思いますよ。キャラの模索ができたでしょうからね。デビュー1年目であんなに仕事があったって、本当にすごいことなんですよ。それをこなしていたら、コンビの話し合いもないし、自分がどうしたらいいのかもわからなかったでしょうしね。

藤森:(深く頷く)。

宮川:僕もコンビでやっていたときがありましたけど、オリラジよりももっと下に潜りましたから。ただ、苦労だとは思ってなくて、そこから「絶対もう一回やりたい」と思ったときに、やらなアカンことや自分を変えないといけないことが見えてきた。お祭りとか子どもたちが観るような番組に出させてもらえるようになったときも、どうしたらいいのか初めは悩みましたけど、「いろんなことに挑戦してやろう。誰もできへんことをやったら面白いんちゃうんか」と思ってやり始めたんです。

藤森:大輔さんのすごいところはそこですよね。あれだけ子どもに人気があるにも拘らず、お笑いの玄人からも芸人たちからも一目置かれている。そこには本当に憧れます。僕らには無理ですもん。お笑いの玄人からは、まあ評価を得ない(苦笑)。

宮川:そんなことないんですよ。オリラジにはスキルがあるんです。「PERFECT HUMAN」で再ブレイクとか言われていますけど、そういうことじゃない気がするんです。すべてにおいて“行き切っている”から、面白いんだと思います。

Q:「PERFECT HUMAN」で新機軸を打ち出したオリラジは、キャラ変化の振り幅が本当に大きいですよね。

藤森:そこがオリラジらしいところなんじゃないですかね。デビューからもう12年目だけど、ずっとキャラが定まらない。不安定なままなんですね。僕らのそんな部分を楽しんでもらえたらなと思います。ただ、来年は持続していないでしょうから、また何か考えないといけないんです。何かが当たった翌年の反動ってすごいんですよ(笑)。僕らは痛いほど経験していますから、もう心構えができているんです。

宮川:それが強みになるんですよね。いろんな経験を積み重ねてきたからこそ、今があるんだと思います。

ボケとツッコミが続くプロフェッショナルなネタトークの合間に、本音というワサビをピリリと利かせる宮川と藤森。努力の影など微塵も見せずに、むしろすべての経験を武器にして人々を笑顔にさせる彼らこそ、隠密に世界を救うタートルズに匹敵するヒーローなのではないだろうか。2人がアフレコを務めたどこかユーモラスな悪役の声が、実写映画版第2弾『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』の日本語吹き替え版に新鮮な魅力とオリジナリティーをもたらしたことは確実だ。

(C) 2016 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

映画『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』 は全国公開中

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