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寺坂頼我&平野宏周、ニュージェネウルトラマンへと受け継がれる教え 『ウルトラマントリガー エピソードZ』インタビュー

 特撮ドラマ「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」の完結編となる長編映画『ウルトラマントリガー エピソードZ』。テレビシリーズ第7話と第8話で名コンビぶりを見せたウルトラマントリガーとウルトラマンゼットの共闘が、最終回から2年後の世界で再び描かれる。2大ヒーローを演じた寺坂頼我(ウルトラマントリガー/マナカ ケンゴ役)と平野宏周(ウルトラマンゼット/ナツカワ ハルキ役)の先輩後輩コンビが、お互いの関係や映画の撮影エピソードを語った。(取材・文:トヨタトモヒサ)

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■放送終了で襲ってくる「虚無感」

Q:寺坂さんへの質問です。先頃「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」が最終回を迎えましたが、放送を終えた心境はいかがですか?

寺坂頼我(以下、寺坂):無事に駆け抜けることができて良かったなと思う気持ちと、応援してくださったファンの皆さんへの感謝ですね。ただ、番組が終わってしまって、寂しい気持ちもありまして……。僕自身、毎週土曜日のオンエアを楽しみにしていたので、最終回の翌週からは「本当にないんだ」と実感しています。

平野宏周(以下、平野):「ウルトラマンZ」の時もそうでした。ホントにないんだよね……(笑)。

寺坂:それがまた寂しいなぁと思って、平野さんにも「ハルキさんの場合どうだったんですか?」って聞いたんです。そしたら「撮影もアッという間だし、放送が終わったらもっと悲しいよ」と言われて、今、まさにそれを噛み締めている状態です。

平野:撮影が終わってから最終回まで、タイムラグがあるんです。オールアップしてもまだ放送はしばらく続くから楽しみが残っていますけど、最終回を迎えたら何もなくなりますし、多分その時が一番虚無感に包まれますね。

寺坂:「虚無感」って言葉、めちゃくちゃ怖くないですか?

平野:徐々に来るよ(笑)。

寺坂:うわぁ……。実際、どうしたらいいんですか?

平野:やさぐれていた(笑)。

寺坂:ヒーローがやさぐれちゃダメじゃないですか!(一同笑)

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■オールアップで涙腺崩壊

Q:半年間続けてきただけに、物語終盤の撮影は感極まる瞬間もあったのではないでしょうか?

寺坂:ありましたね。それは自分のシーンもそうですし、GUTS-SELECTのみんなの場面を撮っている時も、側で見ていて「泣いちゃいそうでヤバイ!」と思っていました。アキト(金子隼也)なんかは撮影現場でずっと泣いていて、終盤は一週間くらい目がパンパンでしたね。

平野:カワイイ(笑)。

寺坂:仲間のみんながそういう思いを抱いて撮影に取り組んでいたし、みんなの涙を見たら、こっちも感極まってきますよね。

Q:平野さんも「ウルトラマンZ」の終盤は同じような気持ちでしたか?

平野:自分もそうでしたね。特に忘れられないのが、最終回でヘビクラ隊長がみんなの前で士気を鼓舞する場面。あそこは隊長の顔をメインで撮っていて、俺らは背中越しだったんですけど、(ヘビクラ隊長役の)青柳尊哉さんのお芝居を見ていたら、自分が映ってないにもかかわらず涙が出てきて……。青柳さんの芝居やセリフが新鮮だったので、逆に自分の顔目線の時はなかなか泣けませんでした。

寺坂:感情が先に出ちゃったんですね。

平野:「泣こう、泣こう」と思うと余計に泣けないしね。そこは別に無理して泣かなくても良かったんだけどね。

寺坂:クランクアップの時はどうでした?

平野:僕も号泣したけど、「トリガー」でいうアキトくんが、俺らの場合はヨウコ先輩(松田リマ)でした。

寺坂:泣きポジション!

平野:Blu-ray用のメイキング映像として、一人ずつ感想を撮ったのですが、楽屋で待っていたら、ヨウコ先輩が「第1話~第25話(最終回)まで振り返ったら、感情がこみあげてきて涙が止まらなくなって」と号泣しながら戻ってきたんです。事前にそういうのを見ていたから「俺は男だし、絶対に泣かない!」と思っていたんだけど。

寺坂:最初は「ありがとうございましたー!」と、明るく終わるつもりだったんですか?

平野:そう! 深夜の3時くらいに最後の撮影が終わって「よっしゃーっ!」と思ったら、ゼットさんが現れて花束を渡してくれて、スーツアクターの岩田栄慶さんが、ハグしてくれた時に耳元で「お疲れさま」と囁くんですよ。それで一気に涙腺が崩壊しちゃって、気付いたら泣いていました。

寺坂:いい話だなぁ。

平野:「トリガー」のオールアップの瞬間はどうだったの?

寺坂:僕らは撮影所で「最後、ケンゴ、アキト、ユナ撮りまーす」と声がかかり、「お願いします!」とセットに入ったら、そこで突然「以上をもちまして、寺坂くん、金子くん、豊田(ルナ)さん、オールアップです!」と周囲から拍手が沸き起こったんです。実は、僕らが聞かされていたのは、ウソのスケジュールで(笑)。

平野:え、どういうこと?

寺坂:「君たち大泣きするから、笑顔で終わろうと思って」と仕組まれたドッキリだったんですよ(笑)。「え、終わり~っ!? いやいや、ちょっと!」みたいな。トリガーとGUTS-SELECTのみんなも駆けつけて「お疲れさま」と祝ってくれて、もう大号泣でした!

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■お互い楽しみにしていた『エピソードZ』の撮影

Q:『エピソードZ』への出演が決まった際のお気持ちはいかがでしたか?

寺坂:テレビシリーズの撮影中に「特別編があるよ」と聞いたのが最初です。テレビの「後」があると知って、めちゃくちゃ嬉しかったです。

平野:楽しみがまだまだあると!

寺坂:第25話で終わるんだ、寂しくなるんだろうなぁと思っていたから「ありがとうございます!」といった気持ちが大きかったですね。

平野:僕はテレビシリーズの第7話&第8話にゲスト出演しまして、またGUTS-SELECTのみんなと会える嬉しさがあったし、大好きで大好きなケンゴくんにまた会えると思うとね!

寺坂:単にイジりたかっただけでしょ!

平野:また楽屋で一緒にいろいろしゃべれるんだなぁって。唯一イジれる人で、現場ではワンちゃんみたいに愛されキャラなんですよ。

寺坂:大型犬が何言ってるんですか!(笑)

平野:それを言ったら、第7話&第8話でお邪魔した際にワンちゃんみたいな寺坂くんがいたんですけど、今回、劇場版の撮影で会ったら、子犬が成長して成犬になったみたいでした。僕が成長を語るのもなんですけど、さらにオーラが出てきたように思いました。

Q:劇場版で再共演されてみていかがでしたか?

寺坂:ハルキさんと直接掛け合うシーンが印象深かったです。お互いに熱量を持ってやれたと思うし、平野さんのパワーが何よりすごかった。先輩のぶつけてきてくれた力が100%、いや120%でマジで尊敬します!

平野:僕も同じシーンを挙げようと思っていました。ハルキの思いがある中、ケンゴくんの真っ直ぐで熱い気持ちが、本当に心に響いたというか。ケンゴくんは最初からヒーローとしての雰囲気が醸し出されていたけど、今回はそれがさらにボリュームアップした感じですね。

寺坂:最終話から2年後を意識して演じたところがあったからかもしれません。「Z」には独特の“間”やシュールさがあると思っていて、それを生み出しているのは、監督や現場のスタッフさんでもあるんだけど、ハルキさんの存在が一番大きいと思うんです。今回、登場シーンとか面白過ぎて「さすがだな!」と感じて、これは持っていかれるなぁって思いました。

Q:劇場版でワクワクしたところ、注目してほしいポイントはありますか?

寺坂:注目はイーヴィルトリガーですね。「ウルトラマントリガー」は NEW GENERATION TIGA としていろいろな形で「ウルトラマンティガ」の要素が描かれていました。そんな中、「ティガ」に登場したイーヴィルティガは人気キャラですし、楽しみにしていたファンの方もいたと思うんです。それが今回、「トリガー」版のイーヴィルティガとも言えるイーヴィルトリガーとして登場し、トリガーとどういう戦いが繰り広げられるかはぜひご期待ください。

平野:「Z」は劇場版がなかっただけに、大きなスクリーンでゼットさんとハルキの活躍が観られるのも価値があると思います。現在予告編が公開されていますが、SNSをチェックすると、いろいろな予想が飛び交っていますよね。「それはちょっと違うんだよなぁ~」とか思ったりしているんですけど(笑)。とにかくゼットさんが「トリガー」の世界でどう絡むかは楽しみにしていてほしいです。

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■先輩から後輩へと受け継がれる、ヒーローとしての「教え」

Q:今回の共演を通じて、お互いに受け取ったものはありましたか?

寺坂:平野さんからは「常にヒーローであり続けたほうがいい」という姿勢を教わりました。それは先輩である「ウルトラマンジード」の濱田龍臣さんから教わったことだとお話しされていて、そこがまた先輩として、人としてカッコイイと思いました。

平野:寺坂くんは一人の人間として魅力的ですし、僕にないものをたくさん持っています。表情の幅もそうだし、声質、動きのキレと全てにおいて出来上がっている。撮影でもセリフを交わすたびに魅力を感じていました。

寺坂:僕も今後の過ごし方として「伝えていく」という目標が生まれたので、本当に感謝しています。

平野:寺坂くんには「これから先もたくさん会う機会があるから、そんなに悲しくならなくていいよ」とクランクアップした際に言ったんです。ショーやイベントがありますし、次にケンゴとハルキで共演したら、もっといいものを見せられると思うんですよ。「Z」の劇場版が実現したらぜひ、ゼットさんのピンチに駆けつけてほしいです。

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 「ウルトラマンギンガ」から続く「ニュージェネレーションシリーズ」では、これまでも前作と現役作品の主人公の共演作が作られてきた。本作においては、ウルトラマンとしては平野が先輩に当たるが、実は芸歴で言えば寺坂のほうが長い。取材を通じて接した二人は、役者として互いを立てながらも関係性はイーブンで、既にテレビやイベントで共演していたこともあり、確かな絆が出来上がっている印象を強く受けた。それは作品に必ず表れているはずだ。

『ウルトラマントリガー エピソードZ』は3月18日よりウルトラサブスク「TSUBURAYA IMAGINATION」でオンライン独占配信 全国の劇場でも同時公開

(C) 円谷プロ (C) ウルトラマントリガー特別編製作委員会

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