[シネマトゥデイ映画ニュース] カンヌ映画祭に招待作品『森のリトル・ギャング』と、コンペティション作品『バベル』(原題)の上映のためにカンヌ入りしている俳優・役所広司が、インタビューに応じた。
『森の〜』は意外とも言える役所のアニメ吹き替え挑戦作。製作のドリームワークスから直々の依頼があったという。「アライグマの役を、米俳優ブルース・ウィリスが担当し、しかも早口のキャラクターだと聞いて、『どれもおれとは合ってないんじゃないか? なんでおれが?』と(笑)。でも物語のテーマを聞いて、やってみようと思ったんです」
一方、『バベル』(原題)は、聖書にある人間の愚かさの象徴である「バベルの塔」をモチーフにした、モロッコ、米国とメキシコ、日本で展開される3つの物語が交錯していく人間ドラマ。役所は日本パートに参加した。
「映画『SAYURI』の撮影でロスにいる時にアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督にお会いして、脚本はできていなかったけど情熱的に物語を説明して下さった。その時点で僕は、監督の『アモーレス・ペロス』が大好きだったので、『やりたい』と伝えました」
日本での撮影は1週間ほど。2000年に東京国際映画祭で訪れた東京の街に惚れ込んで、今回の撮影を熱望したイニャリトゥ監督だったが、撮影許可がなかなか降りず、渋谷の街や首都高速でのシーンなど、ほとんどがゲリラ撮影だったという。
「『SAYURI』と同じ米映画でも、全然違う。スケジュールもタイトで日本の低予算映画を撮っているようだった。外国の人たちがどういう風に映画作りをしているのか覗いてみたいと参加したけど、我々と一緒。改めて決して日本映画は劣っていないと思いましたね。あとは新しいものを作る勇気さえあれば」。
その『バベル』(原題)の公式上映は仏23日夜に行われ、約12分間のスタンディングオベーションとなる熱狂ぶりを受けた。さすがに役所も「今までにない経験。監督の涙を見て、自分もグッと来た」とか。それでもいつも、話題の行き着く先は日本映画のこと。
「次は日本映画でこういう経験をしたいね。日本映画も頑張ってますよ」
その言葉通り、役所は28日の受賞結果を待つことなく帰国。周防正行監督の新作『それでもボクはやってない』の撮影現場へと戻って行った。
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