[シネマトゥデイ映画ニュース] 本年度アカデミー賞作品賞の呼び声も高い、ピクサースタジオの最新作映画『ウォーリー』の監督を務めたアンドリュー・スタントンに話を聞いた。スタントン監督はこれまでに『ファインディング・ニモ』(監督)、『レミーのおいしいレストラン』(製作総指揮)など数々の名作を世に送りだしている人気クリエーターだ。
『ウォーリー』はピクサースタジオ初の本格的なラブストーリーだ。「実は僕自身、隠れロマンチストなんだよ。今回、そんな自分の一面をカミングアウトできた感じかな」とスタントン監督。誰かと手をつなぎたい……そんなウォーリーの素朴な願いを通して、現代を生きる人たちに愛し合うことの大切さをもう一度思い出してほしかったそうだ。
もう一つ、『ウォーリー』がピクサースタジオの作品として画期的なのは、舞台を宇宙に移し、壮大なSF映画に仕上がっている点である。映画ファンならば、映画『2001年宇宙の旅』『スター・ウォーズ』など過去の名作へのオマージュが、画面のあちこちに散りばめられていることに気付くはずだ。スタントン監督は「これは僕なりのSF映画へのラブレターなんだ。素晴らしい感動を与えてくれた偉大な名作たち。今度は僕が新しい手法で次の世代にあの感動を伝えたかったんだ」と語る。ちなみにウォーリーの声を手掛けたのは、かつて『スター・ウォーズ』の人気キャラクター、R2-D2の声を生み出した天才サウンドデザイナーのベン・バート。これもまた、スタントン監督のこだわりだ。
愛らしいラブストーリーにして壮大なSF映画。そんなありそうでなかった感動をもたらす傑作『ウォーリー』は、全米公開直後からファンや批評家たちから熱狂的に迎え入れられ、早くもアカデミー賞、それも長編アニメ部門ではなく通常の作品賞にノミネートされるべきだと声が挙がっている。「こればっかりは僕らがコントロールできないけど、ここまで騒がれると意識しちゃうね。もちろん高く評価されたことはとてもうれしいよ」とスタントン監督。最後にピクサースタジオがなぜ打率100パーセントで傑作を生み出せるのか尋ねてみると「どんなに技術が発達しても、映画作りの中心に人間のハートがあるからさ。それがピクサーのDNAなんだ」と教えてくれた。もしやウォーリーの手にオスカー像が? そんな期待もこめながら、小さな体でけなげな愛を貫くウォーリーを応援したい。
『ウォーリー』は荒廃した地球から人間が去った後、700年間も働き続けるゴミ処理ロボットのウォーリーが、ある日突然現れた最新型ロボットと恋に落ちるSFラブストーリー。アメリカでは今年6月に公開され、わずか3日間で6,309万ドル(約63億900万円)という興収をマークする大ヒットとなった。
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