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宮崎駿が影響を受けたアニメーション作家フレデリック・バック『木を植えた男』新装版DVDで発売決定

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「木を植えた男/フレデリック・バック作品集」
「木を植えた男/フレデリック・バック作品集」 - (C) Societe Radio-Canada

 2度のアカデミー賞短編アニメーション賞に輝くカナダのアニメーション作家、フレデリック・バックの『木を植えた男』が、DVD「木を植えた男/フレデリック・バック作品集」として、7月20日に発売されることが決定した。また、7月2日から10月2日まで東京都現代美術館にて、「フレデリック・バック展」を開催、同日程で神保町シアターにてフレデリック・バック作品の上映会も行われることが発表された。フレデリック・バックが作り出すのは、1枚1枚の絵を1人で描いたこだわりのアニメーション世界。スタジオジブリ・プロデューサーの鈴木敏夫は、「宮崎駿の描いた絵が、そっくりそのまま動いたら、どうなるか、キャラクターも背景も、彼の絵だけで。それを実現しているのが、バックさんのアニメーションだった」と語っている。

 鈴木プロデューサーは「一本の作品が世界を変えることがある」という文章の中で、宮崎駿と高畑勲が、25年以上前、ロサンゼルスでフレデリック・バックの最初のアカデミー賞受賞作となった『クラック!』を鑑賞し、「物語とテーマ、そして表現が一致している」と感嘆していたことを明かしている。高畑が手掛けた『となりの山田くん』の背景とキャラクターがなじんだ映像、宮崎が手掛けた『崖の上のポニョ』のCGを一切捨てた絵本の挿絵のような背景、手描きのアニメーション、それも可能な限り動かしまくるというアニメーションは、フレデリック・バックの影響を受けたものだという。鈴木は、「一本の作品が世界を変えることがある。アニメーションは進化する。『木を植えた男』以降、世界のアニメーションは、大きく変わった」と今回発売されるDVDにも題された『木を植えた男』を称している。

 「木を植えた男/フレデリック・バック作品集」では、フレデリック・バックが今までに制作した9作品を高畑監修によるこだわりの新字幕で収録。フレデリック・バックと高畑の最新インタビュー映像も収録している。また、スタジオジブリが長く開催を望んできたという展覧会「フレデリック・バック展」も開催決定。展覧会では、映像だけでなく原画やコンセプトアート、スケッチなど1,000点にもおよぶ作品を展示し、フレデリック・バックの画業を日本に紹介するという。宮崎駿に影響を与えたというカナダの“至宝”の世界、この機会に触れてみるのもよいかもしれない。(編集部・島村幸恵)

DVD「木を植えた男/フレデリック・バック作品集」(税込み:3,990円)は7月2日東京都現代美術館にて先行発売の後、7月20日一般発売
「フレデリック・バック展」は東京都現代美術館にて7月2日から10月2日まで開催

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