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『コクリコ坂から』原画展、1963年当時の電化製品、書籍、街灯、店の看板などの細かい描きこみは近くで鑑賞すると感動!

『コクリコ坂から』原画展、1963年当時の電化製品、書籍、街灯、店の看板などの細かい描きこみは近くで鑑賞すると感動!
『コクリコ坂から』原画展

 23日、西武池袋本店で開催される映画『コクリコ坂から』公開記念「コクリコ坂から原画展」が初日を迎え、本作の美術資料や、劇中では披露されなかった主人公・海のブレザー姿など貴重な資料を多数公開、多くの観客が物語の世界に浸っていた。

 どこか懐かしさを感じさせる世界観と、携帯もパソコンもなかった時代の少年少女たちの心の揺れを描き出した繊細な物語がジワジワと口コミを広げ、全国でヒットを記録している『コクリコ坂から』。企画決定から完成までは1年6か月、本編91分に対してカット数は1,147、作画数は6万9,758枚という本作だが、本展覧会では、宮崎駿によって描かれたイメージボードを始め、宮崎吾朗監督や、キャラクターデザインを手がけた近藤勝也氏による多数のスケッチ、美術監督らによる美術ボードや背景画といった見ごたえのある原画を100点以上そろえており、『コクリコ坂から』が生まれるまでの過程が楽しめる原画展となっている。

 特に美術背景の描きこみの細かさは、間近で見ると感動的だ。1963年当時の電化製品、書籍、街灯、店の看板、衣装、そして当時の横浜、新橋の風景など、映画を観ているだけでは一瞬で通り過ぎてしまうような美術背景をじっくりと見直すことが出来るのは、原画展ならではの楽しみ方だろう。さらには劇中には登場しなかったヒロイン・海のブレザー姿など、初期キャラクターデザインを多数確認することができるため、創作の過程がわかるようになっているのもファンにとっては興味深いところだろう。海をファンタスティックにとらえる父・宮崎駿と、現実的な少女としてとらえる息子・宮崎吾朗の違いを見比べるのも面白い。

 会場の内装は、映画をイメージしたものになっている。海が通う「二年C組」の教室風のスペースでは、黒板風の展示スペースが。さらには主人公・海が切り盛りする自宅兼下宿屋の「コクリコ荘」のスペースでは、下宿人たちが食事をするテーブルと赤い椅子が。そして高校の文化部の建物「カルチェラタン」のスペースでは、劇中で印象的だったステンドグラス、木箱なども再現されている。まさに映画の世界により深く浸ることのできる展示と言えるだろう。

 また、本展覧会の来場者には、主人公の海が通う高校の文芸部が発行した「週刊カルチェラタン」の号外をもれなく配布。宮崎吾朗監督が再現したという「週刊カルチェラタン」は劇中同様、手づくり感満点だ。劇中に登場したあの新聞には何が書いてあったのか、ぜひともその目で確かめてもらいたい。(取材・文:壬生智裕)

「コクリコ坂から原画展」は7月28日まで西武池袋本店 別館2階の西武ギャラリーで開催(8月10日より映画の舞台となった横浜にある、そごう横浜でも開催予定あり)


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