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長澤まさみが演じたのはビッチ?それともピュアな女の子?『モテキ』原作者が語る女性の本質

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殺しの笑顔に要注意?-長澤まさみ
殺しの笑顔に要注意?-長澤まさみ - (C) 2011映画「モテキ」製作委員会

 映画『モテキ』の原作者・久保ミツロウが、長澤まさみ麻生久美子仲里依紗真木よう子が演じたキャラクターに描いた女性の本質を明かした。本作は、森山未來演じる恋愛ベタの草食系男子・藤本幸世が、突然訪れた“モテキ”に翻弄(ほんろう)されながら男として成長していく姿を描いた作品。“ミツロウ”名義で活動する久保は、ひげもじゃの自画像も印象的だが、実は女性。幸世は、自身の男版であり、本作では「男目線の物語を描いているふりをしながら、女性目線の物語を描いている」という久保と、そこに男目線をプラスした「アキハバラ@DEEP」「週刊真木よう子」の大根仁監督の共作で生み出されたキャラクター像は、「モテキを見れば女がわかる」と言っても過言ではないほどリアルだ。

映画『モテキ』写真ギャラリー

 本作で長澤が演じているのは、幸世とツイッターを通して知り合う雑誌編集者のみゆき。彼氏がいるにもかかわらず、幸世にもグイグイと天真爛漫(らんまん)に振舞う姿を、メガホンを取った大根仁監督は「ビッチ」(英語で「尻軽女」の意)と表現していたとか。しかし久保は、「女の子の自信のなさを、みゆきの中に描いている」と言う。確かに、幸世を翻弄(ほんろう)するその姿は「ビッチ」にも映るのだが、久保は「みゆきはピュアな女の子。自分が男だったら、ああいう子と付き合いたいなという気持ちで描いている」と一言。みゆきが、純粋に彼氏に恋し、一方で幸世との時間も楽しんでいることがわかれば、そんなみゆきのキャラクターに共感する女性も多いはずだ。

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 一方、麻生が演じたのは、恋したら真っすぐな清楚(せいそ)系美人OL・るみ子。「女の人って重いって言われたことがあるか、重いって言われないように努力している人が多いと思うんですよね」と語る久保が、「重いって言われる感じのする女の子が描きたかった」と登場させたキャラクターだ。そして、仲が演じたガールズバーの店員・愛は、「モテキ」の世界の中に、初めて「結婚」の2文字を提示し、「女としてすごくまっとうに生きている感じが観ていてほっとする」女性、真木演じるSキャラ先輩社員の素子は、「男女だからといってなんで恋愛になんなきゃいけないのっていうスタンスが、すごくほっとするキャラクター」。このまったくタイプの異なる4人の女性キャラクターの登場で、女性は誰かに感情移入し、またはそれぞれのキャラクターが見せる一編一編の表情に共感を覚えながら、物語を楽しむことができるはず。「だって男の人はほっといたら描いてくれないじゃないですか! そんな気持ちわからないし、ぴんときていない」。本作には、今まであまり描かれてこなかった女性の本質が描かれているのだ。

 特に失恋をした女性の描写は、秀逸。「失恋しても、翌日会社に行ってゲラゲラ笑っているというのが、救いになればいい。失恋なんてどうでもよくなってしまうような一瞬の出来事が起こったり、また元のつらいことを思い出したりっていう幅の中を生きているということが、映画の中でも表現されていて、良かったと思いました。いろいろつらいことはあったけれど、翌日会社で笑っていられるっていう強さを、みんなにも持ってもらいたいって思うんです」。幸世のようにがむしゃらに恋をすれば、幸せをつかめることもあるが、一方でどんなに思いを伝えても、もうどうにもならないこともあるのが現実。久保は最後に「モテキ」は自身にとって友達のような存在になったと語ってくれたが、映画『モテキ』と出会ったら、恋愛について大いに語り合ってもらいたいと思う。(取材・文:編集部 島村幸恵)

映画『モテキ』は9月23日より全国公開

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