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『るろ剣』原作者・和月伸宏、人気キャラが出てこない理由を語る!

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原作マンガを描く和月伸宏の手元
原作マンガを描く和月伸宏の手元

 実写映画『るろうに剣心』の公開を控え、原作者の和月伸宏が実写化にあたってのエピソードを語るとともに、完成版を観たときの心境を明かした。一人のクリエイターとして「悔しいくらい良いシーンなんですよね」と口にしたのは、主人公・緋村剣心がおなじみの赤い衣装で初登場する映画オリジナルのシーン。「本当にもう『剣心だなあ』って染みこんでくるので、ぜひ観ていただきたいですね」と話す口調にも熱がこもっていた。

映画『るろうに剣心』フォトギャラリー

 和月も脚本段階から関わったという本作は「人斬(き)り」というテーマが最初に出てくる鵜堂刃衛との戦い、原作でいう1巻と2巻がベース。そこにもう一人の敵である武田観柳のエピソードを交えた構成となっているが、脚本の第1稿は完成したものとはかなり違い、原作の人気キャラクターで剣心の宿敵である四乃森蒼紫も登場していたという。「監督とも話していて、敵が刃衛だけでは寂しいということで、最初は蒼紫を含めた御庭番衆も考えていたんです。ただ、そうすると2時間では収まらなくなってしまって……」と泣く泣くカットしたことを告白すると、「それで、今回は剣心と仲間たちを描いていこうという形になりました」と現在の構成に落ち着いた経緯を明かした。

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 だが、そうした紆余(うよ)曲折を経た脚本がある程度定まってからは、大友啓史監督を信頼していたこともあり、ほぼノータッチ。そんな和月が、実写映画に求めたのは、アクションでもキャラクターでもなく、原作が持つ雰囲気だ。「多少ストーリーラインが違っていても、"らしさ”を壊さないというか、原作の雰囲気閉じ込めたものにしてほしいとは思っていました」と語る和月は、完成版を観た直後の心境を「映画を観て『これは違う』っていう人はあまりいないと思います」と振り返っており、原作ファンも満足できると太鼓判を押す。

 「これ以上のクオリティーを求めるのであれば、原作をもっと良くしないといけない」と感じたという和月は、佐藤健をはじめとするキャスティングやアクションはもちろんのこと、本作の作り込みを絶賛。とりわけ物語の主な舞台となる神谷道場については、撮影現場を訪れていたこともあり、「連載しているときに資料として欲しかった」と漏らすほどだ。連載中、実写化をまったく念頭に置いていなかったこともあり、連載終了から10年以上たっての待望の実写化には、原作者として大いに刺激を受けたという。

 そうした一つの成果が、現在「ジャンプスクエア」に連載しているセルフリメイクの「キネマ版」だ。盛り込めるだけ盛り込んで削るという映画で、いわゆるボツになったアイデアなどを原作者自身がパラレルワールドとして描くという試みは大きな話題になった。

 和月は「読んだ人それぞれの思い出がある『るろ剣』には勝てないですからね。正直、原作者の僕が描いている今の『るろ剣』だって、当時の『るろ剣』にはかなわないところもありますから」と明かしつつも、マンガ、アニメ、実写映画とその可能性を広げていく自身の代表作について語ることはまだまだ尽きない様子だった。(編集部・福田麗)

映画『るろうに剣心』は8月25日より全国公開

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