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脱原発のヒントになれば…放射能高濃度汚染地域に住む人々を描いた『フクシマからの風』監督の思い

脱原発のヒントになれば…放射能高濃度汚染地域に住む人々を描いた『フクシマからの風』監督の思い
本作について語った加藤鉄監督

 28日、映画『フクシマからの風/第一章 喪失あるいは螢』初日舞台あいさつが、ポレポレ東中野で行われ、加藤鉄監督が本作に込めた思いを語った。

 加藤監督は2002年、青森県六ヶ所村の核廃棄物再処理工場建設に反対した故・小泉金吾氏の生きざまを追ったドキュメンタリー映画『田神有楽』を発表した。その後、約10年間にわたって、小泉氏の影響を受けて青森県で農的生活を送っていたが、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故後、放射能高濃度汚染地域となった福島県飯舘村と川内村へ向かい、人々の姿をフィルムに収めるべく、再度映画制作に立ち上がった。

 「(事故から約1か月半たった4月30日に)福島に行ったとき、現地の人たちに会って、その人たちの生き方がすごく気になってしまった」と語る加藤監督。映画に登場する人たちは、自分の山に山草や薬草を移植して育て、偶然見つけた発根剤を使って放射能の除染を試みたり、山奥で鶏を飼い自然卵で生計を立てたり、とても個性的だ。「(登場する人たちは)物質的には質素な生活をしていますが、生き方の中で大事にしているものを色々工夫しながら貫いているんです」と説明。また「その生き方こそが脱原発につながるヒントになるのでは」と問いかける。

 そして加藤監督は「東京でも大規模なデモが行われ、多くの人たちが参加しています。でもその人たちが翌日から(原発を必要とする)生活をしてしまっていては、世の中が変わることは難しいと思うんです」と持論を展開。それでも「だからといって、この映画で何かを訴えかけようというつもりではないのです。ただ(映画に登場する人たちの)生き方を観て、日常生活の中で、自分にできる役割を理解したり、または何かを考えるきっかけになってもらえればと……」と作品に込めた思いを吐露した。

 第一章の撮影は2011年春~夏に行われたが、秋以降もカメラは回しており「どういうものになるのかはまだわかりませんが、第二章の制作も続けていければ」と加藤監督は意欲を見せた。(磯部正和)

映画『フクシマからの風/第一章 喪失あるいは螢』は8月17日までポレポレ東中野にて公開中


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