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レオス・カラックス監督14年ぶりの最新作と共に来日、映画が撮れず気が狂いそうだったと心境を語る

レオス・カラックス監督14年ぶりの最新作と共に来日、映画が撮れず気が狂いそうだったと心境を語る
最新作とともに14年ぶりの来日。レオス・カラックス監督

 27日、待望の最新作『ホーリー・モーターズ』を引っ提げて、フランスの鬼才レオス・カラックスが来日。「第16回カイエ・デュ・シネマ週間」(1月18日~2月3日)にて開催された先行特別上映会&トークショーに出席し、製作に至った経緯や映画に込めたメッセージなどを静かな口調で語った。なお、この日はほかに、カラックス映画のファンである演劇作家・小説家の岡田利規がインタビュアーとして登壇し、映画評論家の佐々木敦が司会を務めた。

 『ポーラX』以来、長編映画としては実に約14年ぶりとなる本作についてカラックス監督は「長い間、映画を撮れず気が狂いそうだった。とにかく早く1本撮るために舞台はパリ、ラッシュは見ない、ビデオを使う、という低予算のルールを自分で作った」と、映画作家としての苦悩を明かした。しかし、その豊かな発想は低予算をカバーするに余る奇想天外なもの。「いろんな人物に成りきる主人公はまるでSF世界の人物のようだが、一人の人間が『今日を精一杯生きる』とはどういうことなのかを描きたかった」と強調する。

 『ボーイ・ミーツ・ガール』で鮮烈なデビューを果たし、『汚れた血』『ポンヌフの恋人』で世界の映画界を席巻したカラックスも気がつけば51歳。長いキャリアの中で自身が寡作なことに対して「仮に製作に対する障害がなかったとしても、わたしは多くの映画は作らなかっただろう。なぜなら、わたしは毎年新しい自分に生まれ変われないから」と回答。

 また、デビュー作から長年の盟友である主役のドニ・ラヴァンに対しては「素晴らしい身体を持った俳優。彼の動きに惚れ込んで今回も起用した。でも、私生活では近所に住んでいながら一度も話したことがない。わたしは俳優には一切興味がない、あるのはわれわれ人間そのものだ」とバッサリ。映画作りに対する持論を展開した。

 社長、殺人者、物乞い、怪物、父親など、依頼された人物に成りきることを仕事とするオスカー氏。リムジンの運転手セリーヌだけを友に持つ彼の正体とは? パリを舞台に、ある男の謎の行動を描いた異色ドラマ。昨年、カンヌ国際映画祭で披露され、世界中の映画賞で絶賛を浴びた話題作。25日にはフランスで最も権威あるセザール賞に作品賞、監督賞ほか主要9部門にノミネートされた。(取材・文:坂田正樹)

映画『ホーリー・モーターズ』は4月、ユーロスペースほか全国順次公開


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