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仲代達矢、安保法案の成立に「きな臭い時代になってきた」

仲代達矢、安保法案の成立に「きな臭い時代になってきた」
仲代達矢

 日本を代表する名優・仲代達矢が、「小麦農林10号」を育成した育種家・稲塚権次郎を演じた伝記映画『NORINTEN~稲塚権次郎物語』の初日舞台あいさつが19日、有楽町スバル座で行われ、仲代と共演者の松崎謙二、野村真美、長村航希、メガホンを取った稲塚秀孝監督が登壇した。仲代は、安全保障関連法案が成立したのを受け、「戦争法案が通過してしまいました」と触れると、「きな臭い時代になってきた」とコメント。「与党、野党含め、政治家の皆さんにこそ、この映画を観てほしい」と農業や戦争にもスポットを当てた本作をアピールした。

 大正から昭和にかけて、農業の発展に人生を懸けた男の半生を映し出した本伝記ドラマで、実在の人物を演じた仲代。「今ならノーベル賞を取ったであろう方を演じられて光栄です」と笑顔を見せると、「わたしは80年生きていまして、役者も60年やっていますが、実際の人物を演じるというのは大変難しいんです。監督と相談して、偉い人を偉く演じないように頑張りました」としみじみ。「とてもきれいな映画になったと思います」と本作の仕上がりにも満足そうな表情を見せた。

 農業というテーマについても「役者にとって農業というのはちょっと遠いんですけれど、わたしは第2次大戦を実際に体験しまして、終戦直後は飢餓状態。農業のありがたみを(当時)感じました。今はなんだかきな臭い時代になってきましたが、この映画を観て皆さんにもきれいな気持ちになってほしい」とコメント。またロケ地になった長門市の自然に「都会育ちのわたしには風景の美しさがうらやましかった」と賛辞を送った。

 本作では弟子分に当たる松崎とも共演。松崎が「賞をもらったような気分」と共演を喜ぶと、「内心、『俺よりうまくやるなよ』と思っていましたが、うまくやっていたと思います。多少、俺は負けたかな」と松崎の演技をたたえていた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『NORINTEN~稲塚権次郎物語』は公開中


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