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『クリーピー』の黒沢清監督が明かす、原作ものの醍醐味とは?

『クリーピー』の黒沢清監督が明かす、原作ものの醍醐味とは?
ドアの向こうには“クリーピー”な隣人が……!『クリーピー 偽りの隣人』より - (C)2016「クリーピー」製作委員会

 前川裕のミステリー小説を西島秀俊主演で実写映画化したスリラー映画『クリーピー 偽りの隣人』の公開が6月に控える黒沢清監督が、WOWOWドラマ「贖罪」(2012)など原作ものが続く近年を振り返りその醍醐味を語った。

 7日、都内で行われた『クリーピー 偽りの隣人』のイベントに共同脚本を手掛けた池田千尋と共に登壇した黒沢監督は、「原作の『クリーピー』は僕が見つけてきたというより、プロデューサーからお話をいただきました。この原作はとても長いので、全部を映画にするのは難しく、そのうちの前半部分をアイディアとして使わせていただきました」と製作の経緯を説明。当初より池田と共同で脚本を手掛けることは決定していたと言い、池田はプロットづくりに1年弱かかったこと、「原作をもとにして新たな物語を作るのが大変だった」と苦労を振り返る。

黒沢清
『クリーピー 偽りの隣人』の脚本を手掛けた黒沢清(左)と池田千尋(右)

 池田は黒沢監督との共同作業について「ご本人を目の前にしていうのもあれなんですけど、黒沢監督はいじわるで、絶対に答えはくれないんです!」と今だから言える本音を吐露。さらに「池田はどう思うかだよ。僕はこんな気がするんだけど、池田が書いてみなきゃわからないよね。という風に返してくるんです!(笑)」と黒沢監督のスパルタぶりを明かす池田に対し、黒沢監督は「僕がやってしまいたいという欲望はあるんですが、僕がやってしまうと、池田千尋という存在がこの作品に関して必要なくなってしまうし、僕だけがつくった世界観になるので、作品が狭い世界の話になってしまうんです。せっかく池田さんが書くのだから、僕は踏み込まないようにしました」と愛のムチであることをアピールする。

 近年、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門・監督賞を受賞した『岸辺の旅』など原作ものが多いことに話が及ぶと黒沢監督は「5年くらい仕事がなかった時に、たまたまWOWOWのテレビドラマで原作もののお仕事のお話がきて、せっぱつまっていたのでやったのですが、楽しかったんです。それ以来、僕にも原作ものの話が来るようになって、僕も『贖罪』で結構楽しかったので、可能な限りやるようになりました。最近の作品は、ほぼ全部原作ものですね(笑)。最初から原作ものもやっておけばよかったなと思っています」と湊かなえ原作のテレビドラマ「贖罪」で原作ものに味をしめたことを明かした。

 映画『クリーピー 偽りの隣人』は原作を大幅にアレンジし、『悪魔のいけにえ』を思わせるホラーテイストも加わり、タイトルロールである“クリーピー”(ぞっとするような)な隣人の恐ろしさを視覚的に際立たせる力作となっている。(編集部・石井百合子)

映画『クリーピー 偽りの隣人』は6月18日より全国公開


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