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ジャンボジェットを破壊!ノーラン監督『TENET テネット』アメリカロケの裏側

『TENET テネット』アクションビジュアルより 航空機の爆破シーンに期待!
『TENET テネット』アクションビジュアルより 航空機の爆破シーンに期待! - (C) 2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

 クリストファー・ノーラン監督待望の新作『TENET テネット』では、本物の迫力にこだわるノーラン監督がIMAXカメラを携え、エストニア、イタリア、インド、デンマーク、ノルウェー、イギリス、アメリカの7か国でロケを敢行。大規模な撮影のなかでも大きな話題を呼んだ、アメリカロケにおける旅客機破壊シーンの裏側が明らかになった。

クリストファー・ノーラン最新作『TENET テネット』スポット映像

 優秀なエージェントである主人公・名もなき男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が、「時間の逆行」をめぐる、世界の存亡をかけたミッションに挑む『TENET テネット』。謎に包まれた物語はもちろん、可能な限りCGに頼らずに撮影された、迫力の映像体験にも期待が寄せられている。

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 そんな本作のなかでも話題を呼んだ撮影が、予告編にも登場する大型旅客機の爆破シーン。ノーラン監督は、この場面を完成させるために、ミニチュアではなく本物の大型旅客機ボーイング747を購入したことで話題を呼んだ。

 このシーンはノルウェーのオスロという設定だが、実際はアメリカ・カリフォルニア州で撮影された。廃棄予定の747を購入したノーラン監督だが、パーツが取り外されているため、すべてを機能させるための修理が必要となった。それでも、安全面と操縦面の理由から、ジェット機を地上で自走させることはできず。映像では気づかないが、実際の撮影では牽引車で飛行機を滑走路まで引っ張り、ケーブル牽引システムが操縦を引き継いで、実際の衝突まで導いたという。

 夜間シーンの撮影となったため、かなりの照明が必要となった。撮影のホイテ・ヴァン・ホイテマは「相当広いエリアに照明を当てる必要があった。そこでコンドルと呼ばれるクレーンに照明をつけて配置し、さらに周りのビルの屋上すべてに光源を設置した。1.5キロ先からでも見えるほどだったが、オスロの空港という舞台前提があるので、(実際のロケ地の)乾いたモハーヴェ砂漠が見えないようにしないといけないという新たな課題も生んだ」と証言している。

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 一方のノーラン監督は、大規模な撮影に挑む時も冷静さを保つように務めている。「監督は客観性を保つ必要がある。規模については考えずに、いつものシーン撮影が1つ増えただけだと思うようにする。各部門のリーダーや複雑な計画のまとめ役は、冷静にそして安全に計画を実行に移さなくてはいけない。全員が規模の大きさに没頭してしまうと、大事なことを見落としてしまう」

 アメリカでは、この場面以外にも大規模で複雑な撮影が行われたという。「最も入り組んでいて大変だったシーンは、みなアメリカで撮影することができた。オスロの設定になっている747型機の衝突もそうだし、シベリアの設定になっているシーンはカリフォルニアの砂漠で撮影している」というノーラン監督。「ロサンゼルスを拠点にすると、比類のない優秀なスタッフと設備を使うことができるので、スケールの大きい複雑なシーンを撮るには良い。今回は特にスケール感があり、この上なく複雑な撮影だった」と語っている。

 現場では、何よりも安全に配慮し、各部門のスタッフとコミュニケーションをとり、スタッフやカメラの配置も把握しなくてはならない。ノーラン監督は「映像に音をつけ、編集し、観客の反応を見る段階になって初めて、この偉業を楽しめるようになったんだ」と振り返っている。(編集部・入倉功一)

映画『TENET テネット』は9月18日より全国公開

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