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吉永小百合、初の医師役『いのちの停車場』コロナ禍での撮影を経て完成に安堵

映画出演122本目にして初の医師役に挑んだ吉永小百合
映画出演122本目にして初の医師役に挑んだ吉永小百合

 女優の吉永小百合が14日、東京国際フォーラムで行われた映画『いのちの停車場』の完成披露試写会に出席し、本作の撮影を振り返った。舞台あいさつには吉永のほか、共演の松坂桃李広瀬すず南野陽子小池栄子みなみらんぼう泉谷しげる中山忍石田ゆり子田中泯西田敏行成島出監督も登壇した。

松坂桃李&広瀬すず『いのちの停車場』特別バージョン予告編【動画】

 本作は、現役医師でもある作家・南杏子の小説を原作に、在宅医療を行っている診療所に勤めることになった元救命救急医がさまざまな患者と向き合う姿を描く物語。映画出演122本目にして初の医師役に挑んだ吉永は、長年にわたって大学病院で救命救急医として働いてきたものの、父・達郎(田中)が暮らす石川県の実家に戻ってまほろば診療所に勤めることになった白石咲和子を演じている。

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 完成披露となったこの日、吉永は「初めてのドクターの役で、わからないことだらけ」と照れ笑いを浮かべたが、「でも、監督が以前に『孤高のメス』という作品をやっていた経験があって、それを踏まえて指示をくださいました。映画の中で白石咲和子が成長していけばいいと言っていただけて、演じることができました」と監督と協力しながら役づくりに取り組んだことを明かす。

 吉永のこの発言に成島監督も感慨深げ。「吉永小百合がまだ成長しようとしている。成長する吉永さんを撮りたいと思っていたので、この映画が実現して嬉しかったです。原作も素晴らしくて、吉永さんのために書かれたような原作です」とコメント。また、撮影がコロナ禍のなかで行われたことについて、吉永は「大変な思いの中でクランクインして、みんなで力を合わせて今日の日を迎えられた。今、ホッとしています」と笑顔を見せた。

 さらに、吉永は「この素晴らしい俳優さんたちとセッションのような感じで撮影することができました。撮影が終わった後で、私たちにとって悲しい出来事もありました。総指揮を務めていた岡田裕介会長が亡くなったことです」と昨年11月に亡くなった東映の岡田会長の死にも触れた。続けて「その後(周囲の方々から)とてもあたたかい励ましと援助をもらいました。感謝しています。これからこの作品を届けるために私たちも精一杯アピールしていきたいと思います」と前を向いた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『いのちの停車場』は5月21日より全国公開

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