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「舞いあがれ!」五島での最終ロケ秘話!制作が最終話に込めた思いを明かす

(C) NHK

 連続テレビ小説「舞いあがれ」が2027年の未来を舞台に、最終話を迎えた。ヒロインの舞(福原遥)が刈谷(高杉真宙)たちと開発した空飛ぶクルマ「かささぎ」で五島の空を飛ぶシーンで幕を閉じたが、この感動のフィナーレについて制作統括を務める熊野律時チーフ・プロデューサーが語った。

【画像】感動のフィナーレへ…

 連続テレビ小説の第107作となる「舞いあがれ!」は、ものづくりの町・東大阪や五島列島でさまざまな人との絆を深めた舞が、空への夢に向かっていく姿を描く物語。最終話は空飛ぶクルマこと電動垂直離着陸機「かささぎ」に乗り込んだ舞が、大勢の仲間らが見守るなか五島の上空をばんばと飛行。空へと舞いあがる夢をついに実現させた。

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 熊野は最終回について「最初に桑原さんとドラマの物語を考えるときに、紆余曲折ありながらも、いろんな人との絆や繋がりが一つの形となって結実し、最後は舞が飛び立っていく展開にしたいと話していたんです」と感慨深げに回顧。舞が五島を飛行するさなかでエンディングを迎える演出についても「ここが終わりではなく、これからもいろんなことがある。でも、舞はこれからも多くの人と手を携え、互いに励ましあいながら、いろんな困難を乗り越えてやっていくんだろうな、ということを表現しています」と意図を説明する。

 ドラマの最後のセリフは、舞が上空から発する「まもなく、一つ目の目的地に到着します」だった。熊野は「ここから先も人生は続いていくんだよ、という未来へのイメージが湧くセリフになっていて、シンプルな言葉に豊かな奥行きを感じる。(脚本の)桑原亮子さんの言葉選びのセンスは、本当に素晴らしいなと改めて思いました」と感想を述べる。

 最終話には懐かしい顔も次々と登場する。舞の娘の歩役には、幼少期の舞を演じた浅田芭路が起用されている。熊野は浅田の再起用についても「年代としては2027年まで描くのですが、ここで(舞の成長した)娘が出るなら浅田芭路さんにもう一度出てもらいたいという思いがあった」と紹介。「第1話から最終話を迎えるにあたって、また新しい未来を担って行く人ということで、もう一回出ていただくことはこの物語の意味合いとしてもすごく大事だなと思っていました」と話す。

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 浅田は半年ぶりに本作の撮影に参加したという。熊野は「子どもの頃の舞から歩へ、役が変わってもすんなり入ってこられて、きちんと演じてもらえた。本人ももう一度出られることをすごく喜んでいて、とても楽しんでやってくれました」と紹介する。歩は舞の飛行シーンの際に「私も将来パイロットになりたい」と印象的なセリフを残すが、熊野はこれについても「物語は未来に繋がっていく、ここから無限の可能性があり、新しい世代が新しい未来を作っていく。そういうことを表現しています」と説明した。

 最終話の五島ロケは、地元の人たち約300人をエキストラに招いて撮影したという。「空を飛ぶシーンを地元の皆さんに見守っていただけたことがすごく良かったです。福原さんはじめ出演者のみんなも感激していました。撮影を終え、帰る時も、五島の方が見えなくなるまで手を振ってくれて、スタッフも出演者も五島の皆さんの温かさに支えられて素晴らしいロケになったなって改めて思いました」

 本作は、視聴率の面でも毎週16%台をキープするなど、好評だった。「観ていただいている方に楽しんでもらえたのならとてもありがたいですし、キャストのみなさんやスタッフを含め、少しでもいいものにしたい、舞の思いが伝わるようになればいいな、と思ってやってきました。それがわかっていただけて、自分も頑張ろうという気持ちになってもらえたのなら嬉しい」と喜びもひとしお。「いろいろ辛いことがあっても、舞は空を見上げて、明るい未来を諦めない。観ていた人にも、その舞の気持ちを感じてもらえたら」と思いを改めて明かした。(取材・文:名鹿祥史)

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