シネマトゥデイ

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ウォーム・ボディーズ
(C) 2013 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
英題:
WARM BODIES
製作年:
2013年
製作国:
アメリカ
日本公開:
2013年9月21日
(渋谷シネクイント ほか)
上映時間:
配給:
アスミック・エース
カラー

チェック:アイザック・マリオンの小説「ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語」を実写化した、異色のゾンビ作。ゾンビと人類が対峙(たいじ)する近未来を舞台に、人間の女性に心惹(ひ)かれてしまったゾンビ青年の恋の行方を追い掛けていく。主人公の恋するゾンビを、『シングルマン』『ジャックと天空の巨人』のニコラス・ホルトが好演する。メガホンを取るのは、『50/50 フィフティ・フィフティ』で注目を浴びたジョナサン・レヴィン。奇想天外な設定とコミカルな展開もさることながら、随所にちりばめられたゴア描写も見応えあり。

ストーリー:ゾンビと人類が戦いを繰り広げる近未来。ゾンビのR(ニコラス・ホルト)は、仲間と一緒に食糧である生きた人間を探しに街へと繰り出す。人間の一団と激闘する中、彼は自分にショットガンを向けた美少女ジュリー(テリーサ・パーマー)に心を奪われてしまう。ほかのゾンビに襲われる彼女を救い出し、自分たちの居住区へと連れ帰るR。彼の好意をかたくなにはねつけていたジュリーだったが、徐々にその純粋さと優しさに気付き出す。ついに思いを寄せ合うようになった二人は、ゾンビと人類の壁を打ち壊そうとするが……。

ウォーム・ボディーズ
(C) 2013 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

映画短評

  • 清水 節
    ゾンビは治る!文化系&オタク系男子を愛でるラブコメ誕生
    ★★★★
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     主人公のゾンビ男子は、肉は喰らっても草食系だ。“逃げるべき対象”として疎外されるゾンビが、たちまち少女に恋をして、彼女の心を揺り動かしてしまうという新機軸。演出的に甘い箇所は多々あれど、文化系あるいはオタク系と、そんな男子にこそ惹かれる女子たちの、バイブル的なラブコメになる要素を秘めている。
     
     ここでのゾンビは一枚岩ではない。人間に戻ることが出来ない種族は醜いガイコツに成り果てるが、まだ引き戻す可能性を秘めた顔面蒼白のゆったり歩行種族は「空港」に住んでいる。そう、彼らは何かを待っている。それは変化だ。1匹の類人猿がモノリスに触れた時に進化が始まった『2001年宇宙の旅』よろしく、1人のゾンビ男子がときめいた瞬間から仲間も変容し始める。主人公の名はR、少女の名はジュリー。つまり「ロミオとジュリエット」の変奏曲である。生存率50%の青年を鮮やかに描いた『50/50』のジョナサン・レヴィン監督は、生よりも死に近い奥手男子が“障壁”を打ち破るプロセスを描かせたらピカイチ。3次元女子に恋をすればゾンビだって治る。死体同然の日々を送る男子を、むくむくと起き上がらせるポジティブな純愛映画だ。

  • 相馬 学
    恋するゾンビは精神的童貞の男子でもある!?
    ★★★★
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     ゾンビ映画に登場するゾンビに感情移入したことがある方は、そんなに多くはないと思う。たいていのゾンビ映画は逃げ惑う人間の側に視点が置かれており、生ける屍であるゾンビはそもそも感情を持たないバケモノとして描かれているのだから。とはいえ、ゾンビも所詮は想像の産物であり、感情を持つゾンビがいてもおかしくはない。ゾンビが人間の美少女に恋をしても、もちろんアリだ。

     そんな独特のシチュエーションをラブコメディにしてみせた本作。恋をしたものの、思いを言葉にして伝えるのはひと苦労だし、高ぶる感情とは裏腹にノロノロとている動きが歯がゆい。そんなゾンビならではの特性が、童貞男子のモジモジぶりに重ならなくもない。好きな女の子を目の前にして体が硬直して言葉が出てこなくなるアレに、主人公の心の声である“何やってんだ、俺…”的なナレーションが重なると、どうしても共感してしまう。

     注目のイケメン俳優ニコラス・ホルトの主演起用も効いており、女性の観客にもアピールする可能性は大。ゾンビ映画という概念を捨てて、ユーモアとロマンスを楽しんでしまいたい。

  • 今 祥枝
    愛すべき青春ゾンビ・ムービー!
    ★★★★
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    ガチの社会風刺からコメディに進化型まで多彩なゾンビ映画に、ついに純愛系が登場。そもそもゾンビが人間に恋できるのかとか、ゾンビより尚始末が悪いガイコツを真の異形の者として描く設定も含めてツッコミどころは多々ある。だが、これが実に愛すべき青春ゾンビ・ムービーなのだ!

    主人公Rが脳みそを食べて他の人間の記憶を追体験するなど、そこはゾンビなのでグロさはある。が、運命の女性ジュリーの勇姿がスローモーションとなる一目惚れのシーンは、まさに青春のきらめき。そして恋に落ちた途端、死後硬直により猫背で上手く話せず、人間じゃないし汚いしで自分に自信が持てないといったRのゾンビっぷりは、奥手な文系男子のじれったさとリンクする。『50/50フィフティ・フィフティ』のジョナサン・レヴィンは本作でもシニカルなユーモアもふんだんに、揺れる若者の心理を丁寧にすくいとっておりぐっとくる。

    人間とゾンビの対立には社会風刺も読み取れるしガイコツとのバトルもスリリングだが、醍醐味としては青春映画のそれである。子役から素敵に成長したニコラス・ホルト扮するRは、世界一キュートなトキメキ系ゾンビとして記憶に留めたい。

  • なかざわひでゆき
    甘ったるいロマンスに逃げない姿勢が好印象
    ★★★★
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     ゾンビと人間の恋愛なんて、そんなバカな…と思われる向きもあるだろうが、よく考えればゾンビだってもとは人間。ジョージ・A・ロメロの傑作「ゾンビ」の死人たちは生前の行動習慣に従ってショッピングモールへと集まり、「死霊のえじき」では科学者に飼育されたゾンビの人間性への回帰が描かれた。これは、そうしたロメロ作品の系譜をしっかりと受け継ぎつつ、ゾンビ映画のジャンルに全く新しい解釈をもたらした作品だ。
     注目すべきはゾンビと人間の対比。本能のままに人肉を求めて徘徊するゾンビたちは、なんら変化も面白みもない日々を送る虚無的な存在だ。一方、人間も荒れ果てた世界で生きる喜びや希望を見失い、心身共に殺伐としている。まるで現実社会の暗い世相を映し出しているかのようだ。そうした中、現状に疑問を持つゾンビの若者と人間の少女が惹かれ合い、さながら「ロミオとジュリエット」的な葛藤に直面することで、本作は人を人たらしめるものとは何なのかを考察していく。
     シニカルなユーモアはピリッと辛口。グロいシーンにも手抜かりはない。甘ったるいロマンスに逃げたりしない姿勢が好印象。それでいて、後味はとても爽やかで気持ちがいい。

動画

映画『ウォーム・ボディーズ』予告編

写真ギャラリー

Summit Entertainment / Photofest / Zeta Image

ポスター/チラシ

  • 映画『ウォーム・ボディーズ』ポスター
    ポスター
  • 映画『ウォーム・ボディーズ』チラシ
    チラシ
  • 映画『ウォーム・ボディーズ』チラシ
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スタッフ

監督・脚本:
音楽スーパーバイザー: アレクサンドラ・パットサヴァス
特殊メイクアップ効果: エイドリアン・モロ

キャスト

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    「ウォーム・ボディーズ」★★★★DVD鑑賞 ニコラス・ホルト、テリーサ・パーマー、 ジョン・マルコヴィッチ出演 ジョナサン・レヴィン監督、 98分 2013年9月21日公開 2013,アメリカ,アスミック・エース (原題/原作:ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語) <リンク:<a href="http://blog.with2.net/link.php?38257">人気ブログランキングへ">>→  ★映画のブログ★どんなブログが人気なのか知りたい← 「アイザック・マリオンの小説 「ウォーム ...[外部サイトの続きを読む]
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  • ウォーム・ボディーズ  ▲ from どんくらの映画わくわくどきどき (2014年2月24日 2時54分)
    ゾンビというのは感染し死んだ人間が、死んでいるのに動き回り生きている人間を襲うというのが普通だが、この映画のゾンビの中には人間としての記憶や感情をまだ残しているのもいる。  そんなゾンビ青年が生きている女性が好きになり、女性にもその気持ちが伝わるという恋物語。  DVDで観た。おもしろかった。  ふたりがガイコツ("Bonies")に追い詰められたときの“R”の行動は感動!  名前の... ...[外部サイトの続きを読む]
  • ウォーム・ボディーズ from 晴れたらいいね~ (2013年10月7日 1時50分)
    予告を観て、な~んとなく心惹かれた作品。これは、結構私の中ではイイ線をつくことが多いので、観たいとなった。観てよかったです。「そして父~」と同じ日に観てきました。後か ... ...[外部サイトの続きを読む]
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