シネマトゥデイ

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ある過去の行方
(C) Memento Films Production - France 3 Cinema - Bim Distribuzione - Alvy Distribution - CN3 Productions 2013
英題:
THE PAST
製作年:
2013年
製作国:
フランス/イタリア
日本公開:
2014年4月19日
(Bunkamura ル・シネマ、新宿シネマカリテ ほか)
上映時間:
配給:
ドマ / スターサンズ
カラー/ビスタサイズ

チェック:『別離』が第84回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したイラン出身の鬼才、アスガー・ファルハディが放つ人間ドラマ。お互いの子どもを連れて再婚しようと考える男女が、女性の娘のある告白を機にそれぞれが抱えていた思いも寄らなかった秘密を知ることになる。『アーティスト』などのベレニス・ベジョと『パリ、ただよう花』などのタハール・ラヒムが、主人公のカップルを熱演。全編にあふれる不穏なムードとサスペンスフルな語り口や、それによって浮かび上がる人間の深層心理の闇に圧倒される。

ストーリー:4年前に別れた妻マリー(ベレニス・ベジョ)と離婚手続きを行うため、イランから彼女のいるパリへと飛んだアーマド(アリ・モサファ)。かつて妻子と日々を過ごした家を訪れると、マリーと長女のリュシー(ポリーヌ・ビュルレ)が子連れの男サミール(タハール・ラヒム)と一緒に暮らしていた。マリーとサミールが再婚する予定だと聞かされるものの、彼らの間に漂う異様な空気を感じ取るアーマド。そんな中、マリーと確執のあるリュシーから衝撃の告白をされる。

ある過去の行方
(C) Memento Films Production - France 3 Cinema - Bim Distribuzione - Alvy Distribution - CN3 Productions 2013

映画短評

  • なかざわひでゆき
    あらゆる紛争の縮図がここにある
    ★★★★
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     それぞれ秘密とわだかまりを抱えた複雑な家族。妊娠中の女と恋人の男、そしてお互いの連れ子。そこへ、女の別居中の夫が訪れることで偽りの平穏が脆くも崩れ、やがて暗い過去の真相が頭をもたげる。
     人間というのは往々にして勝手な生物だが、本作の主人公たちは自分の感情を周りに押し付け、出来事を都合のいいように解釈し、いつまでも過去に囚われている。その結果、互いに傷つけ合うのだ。ある意味、世界各地で起きている民族紛争などの縮図とも言えよう。
     記憶は平気で嘘をつく。真実は必ずしも一つではない。パリを舞台にした普遍性の高いドラマではあるが、常に争いを抱えたイラン出身のファルハディ監督らしい視点を感じる。

  • 山縣みどり
    愛はいつでもサスペンスフル!
    ★★★★
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     離婚手続きをする夫婦が4年ぶりに再会したことで彼らを取り巻く人間関係や自身でも認めたくなかった感情が浮き彫りにされていく。国際結婚カップルが直面せざるを得ない文化差や不倫、不法移民問題を盛り込んだ物語は奥行きが深くなっていて、さすがは『別離』の監督と思わせる。それぞれの登場人物が心の奥に隠していたわだかまりがつまびらかにされ、憶測ではわからなかった真実に触れた人間の反応たるや! 愛はいつでもサスペンスフルなのだ。人間関係の齟齬はボタンの掛け違いによることが多いけれど、ベレニス・ベジョ演じるヒロインの選択に我が失敗を重ねる女性は少なくないはず。自分の心と向かい合うって難しいけど、重要だ。

  • ミルクマン斉藤
    これぞ社会派サスペンス!
    ★★★★
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    『彼女が生きた浜辺』『別離』の監督がフランスで撮った、またしても痛すぎるミステリ。出てくる大人は、過去を見て見ぬフリするor信じたいようにだけ解釈しようとする奴らばかり。だがその過去の扉は開かれたが最後、無限の疑惑の闇の中へと彼らを引きずりこんでいく。自分勝手な事情で右往左往する親連中のとばっちりを、真っ向から蒙るのは子供たち。その姿をしっかり捉えるキャメラも意地が悪い。すべてが伏線ともいえる緊密な構成力に唸る反面、脚本が完成した時点でできあがったも同然なタイプの映画ではあるかもだが、今回は物語にイラン社会の特殊事情が絡まないぶん、ファルハディの汎世界的才能を改めて確信させる。

動画

映画『ある過去の行方』予告編

ポスター/チラシ

  • 映画『ある過去の行方』ポスター
    ポスター
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