シネマトゥデイ

シネマトゥデイ
2つ目の窓
(C) 2014“FUTATSUME NO MADO”JFP, CDC, ARTE FC, LM.
製作年:
2014年
製作国:
日本/フランス/スペイン
日本公開:
2014年7月26日
上映時間:
企画・ 制作プロダクション:
組画 / COMME DES CINEMAS
配給:
アスミック・エース
カラー/シネスコ/5.1ch

チェック:『萌の朱雀』でカンヌ国際映画祭カメラドール、『殯(もがり)の森』で同映画祭グランプリを受賞した鬼才、河瀬直美が放つドラマ。奄美大島に暮らす16歳の少年少女と周囲の大人たちの姿を通じて、自然と人間との共存や命について描かれる。主演は、オーディションで抜てきされた村上淳の息子である村上虹郎と『あぜ道のダンディ』などの吉永淳。その脇を杉本哲太、松田美由紀、渡辺真起子ら実力派が固める。壮大で深淵なテーマをはらんだストーリーに加えて、奄美大島の自然を余すところなく捉えた映像も胸を打つ。

ストーリー:奄美大島で生活している16歳の界人(村上虹郎)と同級生の杏子(吉永淳)。ある日、島の人々の相談を受けるユタ神様として生きてきた杏子の母イサ(松田美由紀)が、難病で余命わずかなことがわかる。杏子を励ましながらも、神と呼ばれる者の命にも限りがあることに動揺する界人。そんな中、恋人のいる母・岬(渡辺真起子)が醸し出す女の性に嫌悪感を抱いた彼は、衝動的に幼少期に別れた父のいる東京へと向かう。久々に父子一緒の時間を過ごして島に戻った界人だが、岬の行方がわからなくなったという知らせが飛び込んでくる。

2つ目の窓
(C) 2014“FUTATSUME NO MADO”JFP, CDC, ARTE FC, LM.

映画短評

  • ミルクマン斉藤
    そもそもタイトルの意味が判らない。
    ★★★★★
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    沖縄や奄美を舞台にして、“癒し”とか“いのちの繋がり”を描く映画はあまりに安易に思えて仕方ないが本作も然り。かつての『萌の朱雀』のように説明台詞を削った結果、物語がほぼ判らない(というか資料に記された「あらすじ」が画面から読み取れず愕然)ということはないが、本作は逆に重要な物事がすべて台詞として語られ、それに引っ張られるかたちで主人公たる若い恋人ふたりが行動するので、思春期映画としてのリアリティが稀薄すぎ。母の死後も自分を通して命が続くと気付き、通夜にセックスを迫るヒロインも極端だが、“淫乱”な母への嫌悪感から彼女を受け入れられない16歳男子、というのもいかにも頭だけでできあがったお話だ。

  • なかざわひでゆき
    見る者の魂を浄化してくれるような傑作
    ★★★★★
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     奄美大島の豊かな自然と大らかな民俗信仰を背景に、思春期の少年と少女の成長を瑞々しく描いていく。
     この世の生も死もありのままに受け入れ、我々もまた森羅万象の一部に過ぎないことを知る。そして“神”のごとき雄大な自然に比して、人間がいかに儚い存在であるかを理解すれば、その美しさを愛し醜さを赦すことができるだろう。これは、まるで魂を浄化するような映画体験だ。
     河瀬監督の逞しくも繊細な演出と幻想的なカメラワーク、そして物語の世界に完全に溶け込んだ役者陣の演技、どれも見事で素晴らしい。中でも、ユタである母親・松田美由紀と主人公2人を見守る老人・常田富士男の佇まいには神がかり的なものすら感じる。

  • 相馬 学
    色眼鏡を外して、まっすぐ見て欲しい青春映画
    ★★★★
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     河瀬直美監督の日本における不幸は国際的な評価が高すぎる、カンヌ・エリート的なイメージにあるのではないか。そんな“曇り”を取り払って本作と向き合うと青春劇のみずみずしさが迫ってくる。

     男の子と女の子がそれぞれの壁を乗り越えて結ばれる。どこにでもある物語を、心の一歩一歩の動きを丹念にとらえて説得力をあたえ、大自然の描写とともに神話的なレベルに高める。そんな力技に唸った。

     “代々つながってゆく命”という河瀬監督らしい太いテーマは見れば理解できるが、“曇り”になりかねないそれはあくまで後からついてくるもの。まずはドン詰まりから逃れようともがく若者たちをとらえた、みずみずしさに注目して欲しい。

動画

映画『2つ目の窓』予告編

ポスター/チラシ

  • 映画『2つ目の窓』ポスター
    ポスター
  • 映画『2つ目の窓』チラシ
    チラシ
  • 映画『2つ目の窓』チラシ
    チラシ

スタッフ

監督 ・脚本・プロデューサー: 河瀬直美
プロデューサー: 青木竹彦 / 澤田正道
ラインプロデューサー: 山本礼二
音楽: ハシケン
撮影: 山崎裕
照明: 太田康裕
録音: 阿尾茂毅
美術: 井上憲次
助監督: 近藤有希
編集: Tina Baz
音編集・サウンドデザイナー: Oliver Goinard
音編集: Roman Dymny

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  • 2つ目の窓 from ダイターンクラッシュ!! (2014年8月11日 1時5分)
    2014年8月10日(日) 12:45~ 109シネマズ川崎8 料金:1100円(109シネマズの日) パンフレット:未確認 予想通り、肌に合わなかった 『2つ目の窓』公式サイト カンヌなど玄人筋が評価しているものは、高尚過ぎて苦手なものが多い。 後、どう見ても独り善がりに感じるものも多し。 この監督は、玄人筋の評価が高く、素人筋には眠いという評判の人なので、長らく避けて通ってきたが、観に行ったところ、案の定肌に合わなかった。 冒頭、荒れた海が出てくるのだが、氷点下を感じさせる映像だったのだが、 ...[外部サイトの続きを読む]
  • 「2つ目の窓」:吉永淳が羽ばたきます from 大江戸時夫の東京温度 (2014年8月6日 23時52分)
    映画『2つ目の窓』は、セミドキュメンタリーに近いタッチで人間の生と死と自然を対比 ...[外部サイトの続きを読む]
  • 2つ目の窓 from 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評 (2014年8月4日 0時23分)
    奄美大島を舞台に独特の死生観を描く青春映画「2つ目の窓」。命の循環という深淵なテーマと奄美大島の野性的な自然が呼応している。奄美大島に住む16歳の界人は、奄美に古代から ... ...[外部サイトの続きを読む]
  • 映画:2つ目の窓 Still The Water カンヌ、奄美大島、そして生と死の「際」を味わう。 from 日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~ (2014年7月31日 6時4分)
    先月のカンヌでコンペに出展され、期待されていた一作。 というのは、河瀬直美監督はカンヌっ子だから。 彼女の「萌の朱雀」は、新人賞。 そして「殯(もがり)の森」はグランプリ(注:not パルムドール) 今回は残念ながら選には漏れた、が注目の作品であることに変わ... ...[外部サイトの続きを読む]
  • 2つ目の窓~自然と一体化した性 from 佐藤秀の徒然幻視録 (2014年7月26日 21時54分)
    公式サイト。英題:Still the Water。河瀬直美監督、吉永淳、村上虹郎、杉本哲太、松田美由紀、渡辺真起子、村上淳、榊英雄、常田富士男。 奄美大島のシャーマン、ユタのイサ(松田美由 ... ...[外部サイトの続きを読む]
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