シネマトゥデイ

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妻への家路
(C) 2014, Le Vision Pictures Co.,Ltd. All Rights Reserved
英題:
COMING HOME
製作年:
2014年
製作国:
中国
日本公開:
2015年3月6日
(TOHOシネマズシャンテほか)
上映時間:
日本語字幕:
水野衛子
提供・配給:
ギャガ
カラー/シネマスコープ/5.1chデジタル

チェック:『紅いコーリャン』『秋菊(しゅうぎく)の物語』などのチャン・イーモウ監督とコン・リーが再びタッグを組み、文化大革命後の中国を舞台に夫婦の切ない愛を描くドラマ。20年ぶりに解放された夫が、夫を待ちすぎて記憶障害となった妻に自分を思い出してもらおうと奮闘する様子を映す。ひたすら夫を待つ妻をコン・リーが、妻に寄り添う夫を『HERO』『インファナル・アフェアIII 終極無間』などのチェン・ダオミンが演じる。いちずな夫婦の姿が感動的。

ストーリー:1977年の中国。文化大革命が終結し、20年ぶりに自由の身となったルー・イエンシー(チェン・ダオミン)。ところが自宅に戻ると、妻のフォン・ワンイー(コン・リー)は夫を長年待ち続けた疲れが原因で記憶障害となり、イエンシーを他人だと認識してしまう。イエンシーは向かいの家で生活を始め、収容所で書き続けてきたワンイーへの膨大な量の手紙を読み、駅に夫を迎えに行くワンイーにも付き添い……。

妻への家路
(C) 2014, Le Vision Pictures Co.,Ltd. All Rights Reserved

映画短評

  • ミルクマン斉藤
    償いようのない後悔の念が交錯する。
    ★★★★★
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    やっぱ張藝謀、大したもんだと見直した。ことに前半の、強制労働所から逃げてきた夫がドアのノブを回すシーン、駅の陸橋で待ち合わせるシーン。さまざまな感情思惑が渦巻く緊迫したものだが、それをほとんど台詞を省いたサイレント映画的演出で描いてみせる。その沈黙が破れ、声とアクションが突如として爆発する瞬間がまた圧倒的! 物語は怒りに満ちているが、(おそらくは党の小役人によるセクハラによる)PTSDゆえに失われた妻の記憶を取り戻そうとする夫の奮闘はどこかユーモラスでさえあり、娘が抱えた取り返しのつかない傷と共にたまらなく切ない。文化大革命については本気で嫌悪してそうだし、まだまだ語りたいことがありそうだな。

  • 森 直人
    硬質の抒情を結晶させる「政治メロドラマ」
    ★★★★
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    なんてソリッドな語り口。チャン・イーモウ並びに“中国第五世代”最大のモチーフである文革を扱いつつ、その奥にある反右派闘争を射抜く夫の設定。コン・リー扮する記憶障害の妻は一種のPTSDだ。ここでは政治的抑圧が個人にもたらす闇を寡黙に慎ましく描く。

    お話の構造はメロドラマで、『きみに読む物語』にも似ているが、抑制された叙述はサイレント映画の匂いがするほど。愛する者を認知できない――という切なさはチャップリンの『街の灯』と重なった。

    そしてチャン・イーモウが目をつける美少女は常に要注目。今回は娘・丹丹役の新人チャン・ホゥイウエン。彼女が踊るバレエも演出のアクセントとして美しく効いている。

  • 中山 治美
    これが、今の中国の限界なのか
    ★★★★★
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     イーモウ作品の中でも『活きる』(94)を評価する者としては、一抹の寂しさを覚える。中国のタブーである文化大革命を赤裸々に描いた同作で、監督は映画製作禁止命令をくらい、作品はいまだ上映出来ないという。それでも今回、果敢に文革や反右派闘争批判を滲ませてきた。今や国の一大イベントの演出を担う立場となった考えれば、これが精一杯の反骨か。だとしても、大仰でベタな展開に興冷めしてしまう。
     国の検閲を受けつつ芸術活動をする状況は、私達には計り知れないものがある。そこにやってきたハリウッドの波。その中でどう戦うべきか。同国の巨匠にお手本を見せて欲しいと思うのは、外にいる人間の勝手な願望だろうか。

  • 相馬 学
    鬼才健在をアピールする、節度と端正さを追求した名編
    ★★★★★
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     春休みはアカデミー賞を賑わせた話題作からファミリー映画まで、インパクト勝負の作品が並ぶ。そんな中で、鬼才チャン・イーモウのこの新作は新鮮味の点で埋もれてしまいそうだが、観るべき秀作である。

     夫の記憶が欠落した妻と、そんな彼女を支える夫。希望と絶望、泣きと笑いが交錯する夫婦愛のドラマは見る者に感情を押しつけようとしないが、久々に鬼才とタッグを組んだヒロイン、コン・リーの巧演はもちろん、夫役のチェン・ダオミンの熱演に同性として泣けた。

     小津や黒澤作品の節度や端正さをほうふつさせ、スピルバーグが絶賛したとの評判も頷ける逸品。そこに宿るのは“地味”ではなく、“滋味”だ。

動画

映画『妻への家路』予告編
『妻への家路』チャン・イーモウ監督 インタビュー 高倉健さんは最も敬愛する人

ポスター/チラシ

  • 映画『妻への家路』ポスター
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