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あの日のように抱きしめて

公式サイト:http://www.anohi-movie.com/
あの日のように抱きしめて
(C) SCHRAMM FILM / BR / WDR / ARTE 2014
英題:
PHOENIX
製作年:
2014年
製作国:
ドイツ
日本公開:
2015年8月15日
上映時間:
協力:
ドイツ文化センター
提供:
ニューセレクト
配給:
アルバトロス・フィルム
カラー/シネマスコープ/デジタル5.1

チェック:『東ベルリンから来た女』のクリスティアン・ペッツォルト監督が、主演のニーナ・ホス、ロナルト・ツェアフェルトと再タッグを組んだサスペンスドラマ。第2次世界大戦直後のドイツを舞台に、ナチスの強制収容所から奇跡的に生還するも顔に大けがを負ったユダヤ人の妻と、容貌の変わった妻に気付かない夫の愛の行方を描く。夫と念願の再会を果たしたヒロインを待ち受ける衝撃の展開が、戦争で引き裂かれた夫婦の心の傷をあぶり出す。

ストーリー:1945年ドイツ、強制収容所から帰還したネリー(ニーナ・ホス)は銃によって顔にひどいけがを負っており、顔の修復手術を受ける。生き別れになっていた夫ジョニー(ロナルト・ツェアフェルト)と念願の再会を果たすネリーだったが、妻は収容所で死んだと思い込んでいる彼は、顔の変わった彼女が自分の妻であることに気付かない。さらに、その遺産を手に入れるため妻のふりをしてほしいと持ち掛け……。

あの日のように抱きしめて
(C) SCHRAMM FILM / BR / WDR / ARTE 2014

映画短評

  • ミルクマン斉藤
    見ないフリはいつまでもできないもんだね。
    ★★★★★
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    『めまい』を思わせるボワロー=ナルスジャック系のニューロティック趣味に、安部公房「他人の顔」を併せたようなミステリだが、面白いのは罪の意識の大小により他人のアイデンティティの確認に差異が出るという“設定”。といっても説明可能な部類のものではなく、あの時代を生き抜いた人間がそれぞれ蒙った心身の傷の深さを観る者に生々しく想像させる心理劇的システムになっているのだ。本作で最高に効いてくるのが“優しくささやいて、愛は儚い”と歌う「スピーク・ロウ」。ドイツからアメリカに亡命したクルト・ヴァイル自演のレア音源含め冒頭から形を変えて何度もリピートされてドラマを引っ張っていくのだ。

  • 森 直人
    アウシュヴィッツの巨大な悲劇から“語りの美”を創造する手腕
    ★★★★
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    ヒッチコックの『めまい』は、応用形が最も多数作られている映画の一つだろう。「同じ(顔の)女が出てくる」もしくは「入れ替わる」というヒロインの二重化によるミステリー。そして本作は、戦争という決定的な断絶を挟む事で見事なヴァリエーションを作りあげた。

    強制収容所で顔を無残に破壊されたユダヤ人の女性が、整形手術を受けて夫と再会する。ポイントは「夫が気づかない」ことだが、これを強引と取るか、アイデンティティを絶ち切った歴史的抑圧の象徴的な表現と取るかで評価は変わってくるだろう。

    筆者は後者派で、クルト・ヴァイルの「スピーク・ロウ」など意味と意味が重なり合う語りの美に酔い痴れた。忘れ難い珠玉の1本。

  • なかざわひでゆき
    国民が被害者と加害者に分かれた戦後ドイツの深い傷
    ★★★★
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     ホロコーストから生還した女性が最愛の夫と再会するものの、妻が収容所で死んだと疑わない夫は彼女を本人と気づかず、そればかりか死んだ(と思っている)妻の遺産を受け取るための身代わりとして彼女を利用しようとする。
     原作は’65年作『死刑台への招待』と同じ。あちらは夫を欲深い悪人に仕立てた完全犯罪サスペンスだったが、こちらは生きるために過ちを犯さざるを得なかった男として描いており、戦争によって被害者と加害者の側に分かれてしまった夫婦の哀しみをあぶり出す。
     お互いに過去の悲劇を直視できないがためにすれ違う妻と夫。それは戦後ドイツ社会のジレンマそのものであり、いまだ癒えない深い傷なのかもしれない。

  • 山縣みどり
    戦争に蹂躙された夫婦の複雑怪奇な心理が胸に迫る
    ★★★★
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    ナチスの銃撃で顔に傷を負った女性ネリーが収容所から戻る冒頭から不穏な空気が流れる。彼女の態度にはなぜか“生還”の喜びや希望が感じられず、それが興味をそそる。やがて整形手術で元通りの顔に近づけたネリーは、彼女と気がつかない夫が持ちかけた驚くべき計画に加担する。計画実行の過程で何度も苦い思いを味わうネリーと夫が記憶や事実を都合良くすり替える心情が痛い。お互いに「裏切り」を認めれば、そこには絶望しか残らないのだ。戦争に蹂躙された夫婦の複雑怪奇な心理が胸に迫る。しかし厳然たる事実をつきつけられたら? ネリーの甘美な復讐とも、切ない告白とも受け取れるラストまで一気呵成に見せる監督の手腕に脱帽。

動画

映画『あの日のように抱きしめて』予告編映像

写真ギャラリー

Sundance Selects / Photofest / ゲッティ イメージズ

ポスター/チラシ

  • 映画『あの日のように抱きしめて』ポスター
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前売券特典

  • 映画『あの日のように抱きしめて』特製メモノート
    特製メモノート

※数量や販売期間が限定されていたり、劇場によっては取扱が無い場合があります。


スタッフ

撮影監督: ハンス・フロム
プロダクションデザイン: アネット・グター
衣装デザイン: シュテファン・ヴィル

キャスト

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  • あの日のように抱きしめて (2014) ★ from どんくらの映画わくわくどきどき (2016年7月17日 3時32分)
    ナチスドイツがユダヤ人を大量虐殺した強制収容所に入れられたものの終戦で解放されたユダヤ人女性。ユダヤ人ではない夫は自分を裏切りナチスに密告して逮捕させたのだろうか。生還した妻に気づかない夫は、妻自身に妻の財産を手に入れるために妻の替え玉になるように依頼する。DVDで観た。  裏切ったのは事実だろうけれど夫を一方的に責めるのは気の毒な気がした。   「東ベルリンから来た女(2012)」のク... ...[外部サイトの続きを読む]
  • 『あの日のように抱きしめて』映画@見取り八段 from 映画@見取り八段 (2016年2月26日 2時12分)
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  • 映画「あの日のように抱きしめて」 from エンターテイメント日誌 (2015年9月29日 15時24分)
    評価:C- ドイツ映画である。監督は「東ベルリンから来た女」でベルリン国際映画祭 ...[外部サイトの続きを読む]
  • 【映画】 あの日のように抱きしめて from 別冊 社内報 (2015年9月16日 9時11分)
    「東ベルリンから来た女」のクリスティアン・ペッツォルト監督作品。 同作で主演だったニーナ・ホスが、こちらでも主演。 ロナルト・ツェアフェルトの共演も同じ。 だからチャリが出てくると、2作品がかぶります。 残念なのは、タイトルの陳腐さ。 あとは満足。元の顔の件や、主人公に付き添う女性の正体を微妙に隠すのがまたいい。 ■ シアターキノにて ...[外部サイトの続きを読む]
  • 「あの日のように抱きしめて」 from ここなつ映画レビュー (2015年9月11日 12時56分)
    「SPEAK LOW」…この曲だったんだ…。全編通して狂おしい程に響いてくるコントラバスの旋律の正体は。そこに全て繋がる、凄い、素晴らしいラスト。その余韻。見応えのある濃厚なサスペンスと哀しみの籠ったラブストーリー。第二次世界大戦終了直後、ユダヤ人収容所生活から永らえたものの、顔に修復のきかないほどの傷を負ったネリー(ニーナ・ホス)は、ユダヤ人活動家のレネ(ニーナ・クンツェンドルフ)に助けられ、ドイツに戻って顔の整形手術を受ける。元の自分の顔に戻して欲しかったネリーだったが、それは叶わず、別人のようになった ...[外部サイトの続きを読む]
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