シネマトゥデイ

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イレブン・ミニッツ
(C) 2015 SKOPIA FILM, ELEMENT PICTURES, HBO, ORANGE POLSKA S.A., TVP S.A., TUMULT
英題:
11 MINUTES
製作年:
2015年
製作国:
ポーランド/アイルランド
日本公開:
2016年8月20日
(ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか)
上映時間:
提供:
ポニーキャニオン / マーメイドフィルム
配給:
コピアポア・フィルム
VFX:
アルバーニア・スタジオ / プラティジュ・イメージ
カラー/デジタル

チェック:『ムーンライティング』などで知られ、カンヌ、ベネチア、ベルリン国際映画祭で受賞経験のあるポーランドの巨匠イエジー・スコリモフスキが放つ群像サスペンス。大都会に暮らすわけありの11人の人々と1匹の犬が織り成す、午後5時から5時11分までのそれぞれのドラマを交錯させて描く。『ベルファスト71』などのリチャード・ドーマーらが出演。11分の間の出来事という設定と予測不能なラストが見どころ。

ストーリー:女たらしの映画監督、やきもち焼きの夫、刑務所から出てきて間もないホットドッグ屋、強盗に失敗した少年など、現代の大都会で事情を抱える11人の男女と1匹の犬。午後5時から5時11分まで、わずか11分の間にそれぞれの人生が絡み合い……。

イレブン・ミニッツ
(C) 2015 SKOPIA FILM, ELEMENT PICTURES, HBO, ORANGE POLSKA S.A., TVP S.A., TUMULT

映画短評

  • ミルクマン斉藤
    リピート必至!すべての情報に五感を総動員。
    ★★★★★
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    重要なこととどうでもいいことが同価値に並べられた数人の人生の11分間。それらがモザイク状に構築され、クライマックスへと収束していく映画というのはままあるが、本作では具体的な時間を示す画は一切現れない。まるで螺旋のように絡み合った時制を脳内で再構成するポイントとなるのは、時を告げる鐘の音や飛行機の爆音など各種のノイズ/サウンドというのが、画面と同等に音を扱うスコリモフスキらしい。画家のキャンバスについた染み、監視モニタに浮かんだ黒い点、空に見た不思議なもの…それらが具体的に何を示すかは語られないけれど、まさに「死を想え」とでもいうように不吉な空気を増殖させていく諦観に満ちた人生スケッチ。

  • 森 直人
    ザッツ・前衛エンタテインメント!
    ★★★★★
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    動的なパズル。11分間の立体的な世界像をバラし、生きたままのピースを映画という平面世界に並べていく試み。それがまた別の11分間にスライドして永久運動するような…。現実音とスコアが絡むサウンドスケープは圧巻。「視座」と「把握」の力で全体性を掴み取る桁違いの知的豪腕を感じさせる。

    流石スコリモフスキ。彼はプロローグを「サイバー墓地」と説明しているが、現代の多様でカジュアルな映像環境を、膨大な数の「死」が眠る場所と捉える冷たい認識が本作の通奏低音だろう。筆者は67年の傑作『出発』と並べたくなる。あの弾ける瑞々しさと対を成すように、ベテランの咆哮は世界の葬列に向けた鎮魂歌の響きに満ちているからだ。

  • なかざわひでゆき
    大ベテラン、スコモリフスキの衰えを知らぬ鋭利な感性に感嘆
    ★★★★
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     映画の演出スタイルとしてリアルタイム進行というのはよく使われる手法だが、しかし僅か11分間の出来事を81分の長編として描くというのはなかなか斬新だ。
     主な登場人物は11人。カメラはそれぞれの人物の行動を交互に追う。背景に出てくる象徴的な建物が各人の地理的な位置関係を、街の上空を飛行する旅客機が時間軸の相互関係を明示し、やがて彼らの足どりが交錯する瞬間に思いがけない衝撃が走る。
     まさに一寸先は闇。人間の運命は時間ほどに先が読めない。その皮肉こそが本作の核を成す。実験性の高い作風はスコリモフスキ監督の真骨頂だが、それでも撮影時77歳とは思えない鋭利な感性とチャレンジ精神に感動すら覚える。

  • 山縣みどり
    偶然と必然の違いを考えさせる群像ドラマ
    ★★★★★
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    ある街に生きる様々な老若男女が17時から17時11分の間に遭遇する出来事を時間の流れとともに追う群像ドラマだが、次々と起こる出来事が実にダウナー。家に放火して恋人に捨てられるパンク娘や低所得層アパートで苦労する救急隊員とか、もうどこに向かっているのかハラハラ。突き放したようなエンディングも心に刺さる。が、実は監督に社会的メッセージなどはなく、人生の危うさを警告しているのだ。平凡な人間が普通に生きていても、人生には落とし穴があるもの。「偶然」と思っていたことが実は「必然」だったということもあるし、逆もまた真なり。日本でもいつテロが起こるかわからないし、ゆめゆめ油断しないよう自戒したのでした。

  • 平沢 薫
    都市で暮らす人々の11分間が思わぬ形で交錯していく
    ★★★★★
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     ラストが強烈。こういう構成のストーリーの場合、観客はラストはどうなるのかを推測しながら見ることになるが、そうやって身構えながら見ていても衝撃を受ける。
     一見関係ないさまざまな人々の行動がある時点で交錯する、という構成の映画は多々あるが、この映画はこの種の映画の定型フォーマットを破ろうとする。舞台は現代のある都市。実際の都市の隣人がそうであるように、人々の背景は詳細には語られず、彼らの関連性を推測するのは難しい。彼らの生活のごく短い時間が、監視カメラやスマホ画面など、現在の街に溢れるさまざまな映像フォーマットで捉えられる。それらの断片的な情報と映像の集積が、最後に強烈な一瞬を迎える。

写真ギャラリー

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ポスター/チラシ

  • 映画『イレブン・ミニッツ』ポスター
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前売券特典

  • 映画『イレブン・ミニッツ』海外ビジュアルのポストカード
    海外ビジュアルのポストカード

※数量や販売期間が限定されていたり、劇場によっては取扱が無い場合があります。


スタッフ

監督・プロデューサー・脚本:
プロデューサー: エヴァ・ピャスコフスカ

キャスト

ホットドッグ屋の主人:
登山家(女):
犬を連れた女:
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