チャレンジャーズ (2024):映画短評
チャレンジャーズ (2024)テニス映画として、愛の映画として、異様レベルの恍惚が待つ!
テニスの世界、その最高峰の裏舞台。そこに女1人+男2人の深淵を極めた愛憎の絡め方が異常な域に達し、頭から最後までゾワゾワ感が止まらない。
全体の構成、および脚本という作品の芯をなす部分が計算され尽くされ、3人が何を感じ、望んでいたかが、現時点でのゲームと過去の行き来でじわじわと、そして鮮やかに表出。その行き来のタイミングが最高すぎる。
人と人の距離感での心象表現、ボール視点の映像…と、大胆演出に唸らせ、ポイントでは気鋭コンビの音楽が観る側をトランス状態にさせる。
いかにもテニス選手らしいゼンデイヤを中心に、一瞬の表情で人生の機微を伝える俳優の能力も含め、書き尽くせないほどの映画的魅力、恍惚感!
この短評にはネタバレを含んでいます