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趣里&森山未來共演、塚本晋也監督最新作『ほかげ』公開決定

終戦直後を生きる人々を描く『ほかげ』主演の趣里と森山未來
終戦直後を生きる人々を描く『ほかげ』主演の趣里と森山未來 - (C)2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

 映画『野火』(2014)、『鉄男 TETSUO』(1989)などの塚本晋也監督が、俳優の趣里森山未來をキャストに迎え、終戦直後、生き延びた人々が抱える痛みと闇を描く新作『ほかげ』が11月25日から全国公開されることが決定した。

塚本晋也監督×小島秀夫監督 映画『斬、』スペシャル対談

 『鉄男 TETSUO』での劇場デビュー以来、世界中で熱狂的ファンを獲得し、多くのクリエイターに影響を与えてきた塚本監督。戦場の極限状態で変貌する人間を描いた『野火』、開国か否かで揺れ動く幕末を舞台に生と暴力の本質に迫った『斬、』、2作の流れを汲む新作『ほかげ』では、戦争を民衆の目線で描き、戦争に近づく現代の世相に問う。

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 主演は、2023年後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロインに抜擢され、今後の活躍が期待される趣里。孤独と喪失を纏いながらも、期せずして出会った戦争孤児との関係にほのかな光を見出す、戦争に翻弄された女性を演じる。

 映像、舞台、ダンスと多彩なジャンルで活躍し、塚本監督と共に『シン・仮面ライダー』(2023)への出演も話題を呼んだ森山。本作では、片腕が動かない謎の男を演じており、飄々としながらも奥底に怒りや悲しみがうごめく複雑なキャラクターを体現する。

 本作について、塚本監督は、「終戦企画と銘打って準備撮影を進めた『ほかげ』。世界の動きが怪しくなってきた今、どうしても作らずにはおれなかった、祈りの映画になります」と語っている。塚本監督、趣里、森山未來のコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)

映画『ほかげ』は11月25日よりユーロスペースほか全国順次公開

塚本晋也監督

『ほかげ』は、『野火』『斬、』の流れを汲む作品になります。
研ぎ澄まされた感性の趣里さんと森山未來さん、そして新しい才能と魅力的な俳優さんたちが、終戦直後の火と影の世界を生きてくださったー。
終戦企画と銘打って準備撮影を進めた「ほかげ」。世界の動きが怪しくなってきた今、どうしても作らずにはおれなかった、祈りの映画になります。

趣里

憧れの塚本組。
一生忘れられない経験をさせていただきました。最高のキャスト、スタッフさん、そして塚本監督と映画作りが出来たことが本当に幸せです。たくさんの心に留めておかなければならないことを教えていただきました。一瞬一瞬の感覚が愛おしく、悲しく、今でも忘れられません。
「ほかげ」
どうか皆さまに届きますように。

森山未來

戦後の騒乱をさまよう報われない魂たち。
そんな生きた亡霊たちを執拗に追い続けるまなざし。
荒廃した世界で必死に生き延びようともがく主人公の無垢な瞳を通して見える世界は、塚本監督のまなざしそのものであり、あるいは、あなたの目に映る、私たちが生きるこの世界に対する視座でもあるのかもしれません。
このような素晴らしい作品に関わらせていただけたことを、心から嬉しく思っております。

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