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映画『スクール・オブ・ロック』を引っさげ、熱いロックンローラーであるジャック・ブラックが来日した。彼をもっとも有名にした『愛しのローズマリー』では、「大切なのは外見ではなくて中身である」がテーマだったが、今回はラブロマンスでもない。現代の子供たちに「大切なのは反抗すること! それがロックだ!!」と猛りくるい、歌い、踊りまくる。ゴールデングローブ賞にもノミネートされ、ジャックの一番の代表作になるであろう『スクール・オブ・ロック』について、想像以上に(?)まじめに答えてくれる「俳優」としての一面を垣間見ることが出来た。


Q 今、日本では幼稚園から「お受験」と呼ばれている受験戦争があります。この映画は、学校のあり方や親のあり方、教師のあり方など全てを思い出させてくれました。
ジャック それはとてもいいことで、子供やコメディ好きな人の他にも、子供を持つ親や教師にも観てもらいたいと思っているんだ。

Q 私の高校時代は偶然にも、あなたと同じようにバンドを組んでいたんです。この映画を見ていると、そんな青春時代を懐かしく思って……。
ジャック きみなにやってたの? ボーカル? ギター?


Qボーカルです。ロスにいた頃はよくウイスキー(ハリウッドで超有名なライブハウス)にいってたんですよ
ジャック まじで? いいね! あそこのバーはクールだよ!


Qそれでは映画について伺いますが、映画の中に出てくる曲はどのように作られていったのでしょう?
ジャック あれはね、数学の授業の時に歌う、おばかな歌があるんだけど、それは長い間僕の隣人であり、脚本を書いてくれたマイク・ホワイト(映画ではルームメイトとして出演)が歌詞を書いてそれにおれがメロディをつけたんだ。あれは素晴らしいコラボレーションだったよ。マイクは、普通の数学を学ばせるフォークソング調に作りたがったんだけど、でも俺はもうちょっと手を加えておかしさも入れてみたんだ。

それから、僕が書いたっていう設定だった曲は、結局1人で作ったんだけど、いわゆる「かっこいい!!クール!」な曲じゃダメだったんだ。

映画の中での自分の役は、才能もなくてバンドを追い出されて音楽への情熱だけで生きてるようなダメ男だからね。あの曲には、面白さや、バンドのやつらから追い出されたことに対する怒りを込めたダサダサの曲じゃなきゃいけなかったんだ。この映画のためだけに書いた愛の歌だよ(笑)。


Qそうですね。なんだかハリウッドによくいるような「自己陶酔」的なロックソングでしたものね
ジャック そうそう(笑)そのとおり。ハリウッドには頂点を目指してるやつがいっぱいいる。映画の中の僕みたいにね。それでその門はとっても、とっても狭いんだ。


Q 映画の中のあなたのように、それでもあきらめないのは、なぜなのでしょう。
ジャック たしかに! でも、それはロックスターっていうのはこの世で一番素晴らしい仕事だからだよ。みんながあきらめようとせずに高い塀を超えようとしていると思う。


Qあなたは名門であるUCLAを卒業しましたね。それはやはり大きな影響を与えたんでしょうか?
ジャック いや! おれは卒業してないよ。中退したんだ。なんといっても、ホント最悪な生徒だったしね。ただ、大学にいって一番よかったと思っているのは、そこで愛すべき素晴らしい友達にたくさん出会えたからさ。
おれの専攻は演劇科だったんだけど、高校と一緒でとにかくじっとしてられないたちでさ。ひどい問題児だったよ。その頃、自分より何年も前にUCLAを卒業した人たちと知り合えることも出来たし。なにより幸運だったのはティム・ロビンスが主催していたアクターズ・ギャング・カンパニーに引き抜かれてね。いろんなところで公演するようになったから、それで中退することに決めたんだ。

まあある意味、作られたサーカス御一行から逃げ出したような感覚だったよ。分かるだろ??


Qよく分かります!実は私も中退した身で……。

ジャック そうなんだ! どうして?

Qこちらの大学を中退してアメリカに行って、自称デザイナーと結婚してシングルマザーになったもんですから……。子供がいじめられないように高い授業料払って、いい私立にいれようかなんて考えていたんですよ。でもそんな考え、この映画がけり飛ばしてくれました。ありがとうございました!
ジャック わお どういたしまして! でも、きみもなかなかロックな人生だね。


Qあなたの御両親はしつけには厳しかったんですか?
ジャック 俺の両親はそれほど厳しくなかったね。いや全然厳しくなかった。特にこの業界の人間というわけでもなくて。とても頭がいいんだ。衛星のエンジニアをしていて、理数系の人間だったのさ。おれの身に一体なにが起こったのかは知らないけど、数学はめちゃくちゃ苦手だったよ。彼らはロケット科学者で、俺はロックの科学者だったね(JBのだじゃれです!)


Qあなたにとって初めてのコンサートは?
ジャック 始めてのコンサートは9歳の時で、“DIVO”を見に行ったんだ。兄貴が彼らのアルバムのエンジニアアシスタントをしてたからね。
あれは本当に素晴らしいコンサートだった。


Q じゃあ、音楽と友に成長してきたわけですね。私の想像ではアメリカの両親というのはエミネムはダメだの、マリリン・マンソンがだめだのと言っている印象があるんですが。
ジャック みんながみんな、そういうわけじゃないよ。おれの両親はとてもリベラルな人だったから、おれが好きで楽しむ曲なら何も言わなかったし、自分が楽しめることならどんどん薦めてくれたんだ。
ただ、不幸なことに世の中そういう親ばかりじゃない。特にこの映画に出てくるような親はまさにその典型だっただろ?? でもうちの両親は、その反対でいろんなことを経験して、冒険させてくれる親だったんだ。


Q あなた自身いい学校に入りたいとかそういう考えを持ったことはないんですか?
ジャック うーん。入るっていうのも恥ずかしいよね。ただ子供たちがそこでいい経験が出来て楽しめるなら入れてもイイだろうけど。
でもおれの経験上、どこの学校にいってたかって事は、ほとんど「関係ねえ!」と思えるね。むしろ、なにを学びたいか、なにを目指してやっていきたいかが問題だと思うんだ。すべては君たち自身にゆだねられてるッてことを教えてあげたい。学校の先生なんてそんなことは教えられないからね。それをみつけるのが大変なんだけど。


Qどんな高校生だったんですか?
ジャック 高校は地獄そのものだったよ。まったく楽しめなかったし。みんなが言うだろう「高校生活を楽しめ! こんなに楽しい時期は今しかないんだぞ! 高校を卒業したら、後は人生の坂下る一方だ」って。でもそれは嘘だね。俺の高校生活はまるで地獄だったけど、今はどんどん上昇する一方だし。そんな考えを子供に持たせちゃよくないと思うよ。


Q今でも高校の時のあなたのように、うまく高校生活を楽しめていない生徒はたくさんいると思うんです。苦しんでいる彼らに大して何かメッセージはありますか?
ジャック そうだな、自分のしたいことに集中して回りに流されずに生きることかな。放課後も、自分のしたいことに対して、とてもストイックになって生きて行くのがイイと思う。回りでどんなに遊んでるやつがいてもね。


でもこれはそんなに簡単にできることじゃない。やりたいことや、興味のあること、行ってみたいところは100ほどあるだろうし……。とにかく三年間我慢しろってとこかな。


Q 話はちょっと飛びますがこの映画に出ている子供たちとはどうやってコミュニケーションをとってたんでしょう? 一番厄介な年頃だと思うんですが。
ジャック このコたち?? おれらは、ただ遊んでただけだなあ。説教もしなかったし、特に教えることもなかったしね(笑)。彼らにとっては初めての現場だったからとても楽しそうだったよ。友達が映画を観に来たら自分が、でっかいスクリーンに映るんだからそれもウキウキするだろうし。ディズニーランドに来てるようなノリで来てたね。


Q そういえば、彼らはハリウッドの子役ではないそうですね。
ジャック うん 彼らは監督がアメリカ中から見つけてきた天才的なミュージシャンだったんだ。だからほとんどの子供が演技なんてしたことなかった。サマー役のコはハリウッドの子役だけどね。


Q最後の質問となりますが、あなたにとって人生で一番大切なことはなんでしょうか?
ジャック う~ん、むずかしいな。「喜びをみつける」っていうのもありきたりだし、ちょっとシンプルすぎるし。自分自身を理解することかな。学校なんて関係ないってことだね。まあ読み書きできるようになるのはいいけどさ。
(取材・文:森田まほ)

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↑まほちゃんが手渡したプレゼントにごきげんのジャック



↑語るジャック

 


↑「カメラ目線を!」の言葉におすましのジャックだが……


↑カメラマンの「もっと動いて」との指示に「おれにもっと動けだと?」とおどけるジャック


↑まほとジャックはすっかり意気投合!


↑だんだんとノってきたジャック


↑こっ、これはっ…………!


↑ハード・ロックカフェでの記者会見にて


↑共演の子役たちと一緒に


↑忍者ハットリ君のマネ!?


↑実はマッチョなんです

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