シネマトゥデイ

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南北戦争によって引き裂かれた恋人同士の姿を描いたラブストーリー『コールド マウンテン』。先だって来日したレ二ー・ゼルウィガーとともに来日する予定だったジュード・ロウだが、急遽キャンセルされ、多くのファンを落胆させていた。しかし4月24日の日本公開初日に合わせ、緊急初来日が実現した。当日はTV出演に加え、2度の舞台挨拶をこなすなど、精力的にプロモーション活動に務めていた。英国紳士のジュードはタキシード姿で寡黙なイメージかと思いきや、会見にはカジュアルな洋服とスニーカー姿で現れた。本作の体づくりの成果か、筋肉のついた上半身がたくましく、人なつっこい笑顔と白い歯が印象的だった。

 

ジュード(以下J):何年も前から来たかった日本に、やっと来ることができて本当にうれしいよ。今回は短い来日になってしまうけど、今年の終わりごろにアメリカで公開される作品をもって、またすぐ戻ってくるつもりなんだ。今まで会った日本の人たちはみんな礼儀正しくて、楽しいときを過ごさせてもらって本当に感謝しているよ。

■もっと日本に来るためには仕事を減らさないと(笑)

Q:今回待望の初来日となりましたが、ファンに1言お願いします。
J:僕も日本に来られるときがくるのを待っていたんだ。いつも仕事に邪魔されていたから、もっと日本に来るためには仕事の量を減らさなくちゃいけないな(笑)。日本の観客が『コールド マウンテン』を気に入ってくれればうれしいよ。この映画の舞台は過去ではあるけど、現代に通じる部分が数多く存在するから、その辺も注目してほしいな。更にこの映画の核になっているのは愛だから、アクション映画などではなく、ラブストーリーについて語ることができてうれしいよ。

Q:今回の作品の撮影をとおして、俳優として、また人間として学ばれたことはありますか?
J:この映画のテーマは、たとえ困難や逆境にあったとしても、前向きな気持ちと魂の力で乗り越えることができるということ。そしてそのことはこの映画の製作に関わったすべての人たちが実際に経験したことでもあるんだ。たとえば天気がしょっちゅう変わるので、撮影にはとても苦労した。もちろん映画の中のインマンやエイダの苦労にはかなわないが、僕たち俳優も大自然の中での撮影はかなり大変だった。でもアンソニー(監督)が良い雰囲気を作ってくれたので、みんなで協力しながら集中して映画を作ることができたよ。彼がいなかったら現場は悪夢のような場所になっていたかもしれないね(笑)。そういった肉体的なことと同時に、インマンのシンプルな生き方や、真実を追い求める姿勢から、強いインスピレーションを感じた。インマンという役をとおして、魂の旅をした映画になったよ。

Q:役へのアプローチ方法と、監督からのアドバイスについて教えて下さい。
J:撮影に入る前、ロンドンでの舞台出演中病気になって、やせちゃっていたんだ。でもインマンは農夫だから、大きな袋を担いだり木を切ったりする肉体的な男なので、まず土の匂いのする男らしい体づくりから始めたよ。次にインマンの魂の旅を表現するため、監督と原作者のフレイジャーから彼らにインスピレーションを与えた関連本を読むように指示があったんだ。だから「ユリシーズ」や「ピルグリム・プログレス」、「ソング・ライン」といった本を読んだよ。それらを参考にして、肉体は戦場に置いたまま魂の旅を始めるというインマンを演じたんだ。

Q:シナリオ選びのポイントは?
J:うーん……わからないな。誰がその作品を監督するかということかな。映画を作る上で、監督との関係というのは大切なことだからね。いくらシナリオが良くても、必ずしも良い映画になるとは限らない。人生の4、5か月をその映画のために捧げるわけだからね。次に重要なのは、前に同じような役柄を演じていたかどうかだね。演じていない役のほうが楽しいだろ? だからいつも違う役を選ぶようにしているよ。

■彼のためならなんだってやる

Q:ミンゲラ監督との共同作業はいかがでしたか?
J:アンソニーは素晴らしい監督であるとともに、友人でもあるんだ。そんな彼と素晴らしい関係を築けた僕はラッキーだね。初めて一緒に仕事をした『リプリー』のときに、アンソニーは僕の中から自分でも持っているとは思っていなかったものを引き出してくれたんだ。それをきっかけに、アンソニーとの間には友情が芽生えたんだよ。だからこの役のオファーがあったときには、もちろん飛びついたよ。しかもこんなに素晴らしい役をもらえるなんて、ラッキーだね。僕はいわゆる“ヒーロー”という役は、監督を信頼できなくては演じられないので、怖くて避けてきたんだ。でも、アンソニーになら任せても大丈夫だと思ったよ。僕は彼に言われればどんな役だって演じるよ。なぜなら彼を信頼しているからね。

Q:ジュードさんの特別なヒーロー像はありますか?
J:そうだな。個人的には両親かな。全て両親のお陰だと思っているよ。なんかオスカー受賞者のスピーチみたいだ、そろそろ泣くところかな(笑)。一般的なヒーローと言えば、モハメド・アリが1番だね。

Q:アンソニー・ミンゲラ監督から何かインスピレーションを得ましたか?
J:『リプリー』の初めての本読みのとき、アンソニーが製作のキーパーソンを紹介するのに、皆に“監督”をつけるんだ。例えば「こちら衣裳監督のアン・ロス」という具合にね。つまり彼はすべての人たちが監督だという考えの元、映画を作っているんだよ。人に命令するのではなく、協力しながら1番いいものを引き出すと言う彼の手腕にインスピレーションを感じたよ。

■自分の意見を主張すること

Q:俳優として気を付けていることは?
J:オープンな姿勢で、間違いを恐れないことだね。監督の指示がわからないときはちゃんと「わからない」と言うんだ。こういうときに遠慮したりするのは1番良くないことで、結局撮影がうまくいかない原因になるからね。わからないということを恐れずに言う勇気が必要だと思う。僕より若い俳優などによくアドバイスするのは「自分の意見を言いなさい」ということ。もし、監督に「黙れ!」と言われたとしたら、それは相手が悪いだけのことだよ。

J:ねぇみんな、この部屋暑くない?(ジャケットを脱ぎだすジュード)
司会:ジュードさんに対する熱い視線で会場が温まってしまったのではないでしょうか。
J:とっても緊張するよ(笑)。

Q:今も戦争が続いているこの世界についてどう思われますか?
J:(「戦争」の言葉が出ると、うん、うんとうなずきながら真剣に質問を聞くジュード)僕は政治的発言をする立場にいないので、そういうことは言いたくないんだ。ただ言えることは、もっと愛を増やして戦うことを減らせば、世界はもっと良くなると思う。この映画が言っていることは、愛こそ人間が生きていく力になるということなんだ。映画の中のインマンとエイダに関しても、愛がシンボルとなって2人を突き動かしていく。つまりキスで始まった2人の関係が、映画が終わる頃には愛こそ、2人の生命そのものになっているということなんだ。

■ただの二コールじゃない、“ビューティフル・二コール”

Q:美しい二コールやレ二ーと共演されたわけですが、役柄も含め、理想の女性像について教えて下さい。
J:ええ!? 困ったな(笑)。母親だね。それだけだよ(笑)。恋人に関わらず、すべての人間関係において言えることは、素晴らしい心の持ち主や知性のある人、僕がその相手から何かを学べるかどうかということが大切だと思う。あと楽しい人であるのも重要だよね。これ以上はやばいからやめとくよ(笑)。

J:そういえば皆二コールの名前を言うときは、ただ二コールと呼ばないで、“ビューティフル・ニコール”って言うよね。すごいな、みんな知っているんだね(笑)。
司会:ジュードさんも“セクシー・ジュード”と呼ばれていますよ。
J:えっ、僕が?

Q:初めての日本の感想と、プライベートタイムに何をしたかを教えて下さい。
J:昨日の夕飯はいままで食べた物の中で1番おいしかったんじゃないかな。えっとあれは……“モンシェルトントン”だったかな。鉄板焼きの店で、ステーキやエビを食べてまるで夢見ごこちだったよ。街もとてもユニークだね。エネルギーに満ちていて独特の雰囲気があるし、人々の活気もすごいね。だから何でも買いたくなっちゃったよ(笑)。そのあと、明治神宮に行ったんだけど、街の喧騒の中にあんなにも静かで美しいところがあるなんてすばらしいと思ったよ。実は今イースター・ホリデーという休日で、子供を僕の両親に預けているから、すぐに帰って引き取りに行かなくちゃいけないんだけど、次回来日するときは長期滞在したいと思っているんだ。なぜって人間はちょっとおいしいものを食べると、つぎつぎ食べたくなる習性があるだろ? だから次回はたっぷり東京を堪能したいな。

■北野武映画に出演したいな

Q:日本で活動したいと思いますか?
J:ああ、もちろん。実は最近コメディーをプロデュースしたんだけど、これからもそういう新しいことに挑戦していきたいと思っているよ。日本で仕事をするチャンスがあれば、ぜひ参加したいよ。僕は北野武監督が好きなんだけど、キャスティングしてくれないだろうな。
司会:そんなことありませんよ、ジュードさんは武さん好みのオーラを持っていますよ。
J:じゃあ薦めておいてよ(笑)。


司会:これでジュード・ロウさんの緊急来日記者会見は終了です。
J:ありがとう(退場しながら最後まで手をふるジュード)。

(取材・文FLiX ムービーサイト)
『コールド マウンテン』は4月24日より日劇他にて大絶賛上映中!


↑素晴らしくきれいな白い歯!完璧な笑顔です


↑英国紳士のたたずまい


↑まるで少年のようなおちゃめな笑い方


↑カジュアルで爽やかなコーディネート。バックに見えるのは通訳の戸田奈津子さん。

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