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佐藤江梨子
『口裂け女』
いつも子ども目線でいられる母親になりたい
『口裂け女』佐藤江梨子 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ 写真:亀岡周一

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テレビ、ドラマ、CM、執筆など、さまざま分野での活躍が目覚ましいサトエリこと、佐藤江梨子。新作ホラー『口裂け女』では、水野美紀がふんする恐怖の口裂け女と、体当たりの対決シーンを熱演している。子どもを虐待した過去を持つ小学校教師という難しい役柄ながらも、子どもへの愛に気付いていく繊細な心の動きを見事に表現した佐藤に、『口裂け女』への思いを語ってもらった。

■虐待の演技をすること自体が、とても心苦しかった

Q:小学校の先生役を演じられた佐藤さんですが、たくさんの子どもたちとの共演はいかがでしたか?

かわいかった~! 紗綾ちゃんは今中学生なんだけど、普段からしゃべり方がアイドルっぽいの! でも、わたしや加藤さん(加藤晴彦)が入ると「おはようございますっ」って固くなっちゃって(笑)。友だちになりたかったからお菓子とかあげて仲良くなろうとしたんだけど……メールアドレスは教えてくれなかったね~(笑)。

Q:虐待をしていたという母親の役柄で、演じるのもつらいシーンがあったと思いますが……。

すごく苦しかったですね。虐待をするという演技自体がすごく心苦しかったです。子役の子が「そこでもっと思いっきり!」って言うような、女優としてたくましい子だったので、逆にいろいろ教えてもらいました(笑)。

Q:自分とはまったく違う役柄に入り込むのは大変ではなかったですか?

確かに普段自分が絶対やらない行為だったので、大変でした。でも、この映画の監督や共演者の方を信じてやっていましたね。

■口裂け女は直接会うと、やっぱり怖い!

Q:物語の核となっている口裂け女を見た瞬間はいかがでしたか?

ほんとに怖かった~。撮りながら映像で見るんですけど、水野さんは、もともと美しい方なので「うわぁ~きれいだな~」「かっこいい、かっこいい」って言ってたんです。でも特殊メーク後に直接会うとやっぱり怖い。本当にちょっと引くぐらい(笑)。

Q:水野美紀さんは現場で、ずっとあのメークだったのですか?

普通に団地で撮影していたのですが、一般の方が見たら悪いだろうということで、終始マスクをされてました。

■心に潜む自分たちの社会を反映しているホラー映画

Q:佐藤さんは、ホラー映画を観るのは得意ですか?

好きですよ。スティーヴン・キングとかも好きですし、ホラー小説とか漫画とかも好きです。前に、前髪をパツンと切ったときは“まことちゃん”に似ているって言われたんです(笑)。「実写版まことちゃんやればいいのにー」とか言われていましたね(笑)。(「まことちゃん」の原作者・楳図かずおはホラーまんがの第一人者)

Q:ホラーファンとして、出来上がりの作品をご覧になっていかがでしたか?

心に潜む闇が形になって、今の社会を反映している点が普通のホラーと違って面白いと思いました。

Q:暴力シーンもかなり衝撃的だったんですが、壮絶な暴力描写については、どう感じられましたか?

脚本の中にはもっと激しいシーンとか、もっと痛そうなシーンが多かったんですけどそれに比べて映像になってみたら、自分は演じている側なのもあって、そこまで「うわっ」とは思わなかったです。でも、お子さんを持っている方にとっては胸が痛くなるシーンが多いと思いますね。

■現場はとっても楽しかった!

Q:現場の雰囲気はいかがでしたか?

とっても楽しい感じでしたよ! 加藤さんも水野さんもわたしより少し年上ですけど、とても気さくで優しい方たちでした。

Q:クライマックスの対決シーンはすさまじかったですね。

実は、和気あいあいとやっていました。倉庫の中などで撮影をやっていたのですが、ほこりがひどくて出演者、スタッフ全員がマスクをして、みんな口裂け女になっていました(笑)。

Q:佐藤さんが人を刺すシーンが多かったですが、こういうシーンは初めてですか?

刺す演技は初めてでしたし、とにかくいっぱい刺してますよね~(笑)。刺すのって、意外と大変なんですよ。ナイフにも厚いのから薄いのまでいろいろあるんですよ。演技をしているときは、「自分強いぞー」みたいな気分でした(笑)。やっぱり怖かったですけどね。

■マスクして、コート着て歩いてると自分が怖い!

Q:口裂け女とは誰もが知っている都市伝説だと思うのですが、佐藤さんご自身は口裂け女のうわさというのを聞いたことがありましたか?

「笑ゥせぇるすまん」がすごく好きで、わたしも「スナックくもの巣」に行ってみたいな~とか思っていました(笑)。年中マスクをしているキャラクターがいて、「この顔は、全然未完成」とか言ってホクロみたいなのをプチって押すと、すっごい気持ち悪い黒い生き物が出てくるっていうのがあって……、それ以来マスクって怖いんです! わたしはすぐにのどをつぶしちゃうからマスクをして歩くときがあるんですけど、背が高いし髪が長いし、コートとか着て歩いていると、本当に自分で自分が怖いときがあります(笑)。

■子どもの目線で話ができる、そんな母親になりたい。

Q:お母さんの心の闇に潜む怖さが描かれた本作ですが、この映画に出られてから、虐待などのニュースに敏感になったりしましたか?

家族が家族を殺してしまったり、虐待してしまったり、弱者を……っていうケースがすごく多いので、切ないですよね。映画で描かれているお母さんもそうですが、世の中のお父さんお母さんにもそれぞれの人生があると思いますし、虐待をしない強い親になって欲しいと思います。

Q:この作品の中では悪いお母さんだったかもしれないですけど、佐藤さんが描くお母さん像っていうものはありますか?

おばあちゃんになったら孫と一緒のビキニ着て「どっちがもてるかな~」というようなハイパーおばあちゃんになりたいです! 公園デビューでも「どうも~」とかいう謙虚な姿勢ではなく、「かわいいでしょウチの子~!」みたいなそういう図々しいお母さんになろうかなっ(笑)。息子だったら、マッシュルームカットにして、わたしもマッシュルームカットにして、娘だったらおかっぱにして、わたしもおかっぱにしてみたいな(笑)! いつも子ども目線でいられる母親になりたいです。

作品を語るときは女優の瞳に、そして理想の母親像を語るときは、ひとりの女性の瞳に……。くるくると表情を変えながら佐藤は魅力的で、話についつい引き込まれてしまう。難しい役柄も、天性の勘の良さで演じられる……、そんな勘の良さを彼女から感じることができた。『CUTIE HONEY キューティーハニー』を始め、舞台、ドラマ、そして女優としての活躍もめざましい彼女にとって、今年はまさに“飛躍の年”ではないだろうか。今後の“サトエリ”に、大いに期待したい!

『口裂け女』は3月17日よりシアターN渋谷ほかにて公開。

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