シネマトゥデイ

ダニエル・クレイグ
『007/慰めの報酬』
ボンドと僕はまったくの別人さ、あんなに手は早くないよ
『007/慰めの報酬』ダニエル・クレイグ 単独インタビュー

取材・文:島田佳奈

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シリーズ最新作映画『007/慰めの報酬』でのジェームズ・ボンドは、裏切り・殺人・策略が交錯する中、生涯で唯一本当に愛した一人の女性ヴェスパーの敵を討つために自ら復讐(ふくしゅう)を誓い、仲間達と手を組み真実を暴くために戦う。約2年ぶりに主演のボンドを演じたダニエル・クレイグに、撮影の感想やボンドガールのオルガ・キュリレンコとの共演について話を聞いた。

■ほかのボンドと自分を比べることはない

Q:『007/カジノ・ロワイヤル』から、約2年ぶりにボンドを演じられていかがでしたか?

とても楽しかったよ。この作品の撮影を通して、すごくいい経験をさせてもらったね。とても素晴らしいスタッフやキャストのみんなと仕事ができたから、この作品に参加して良かったと思っているよ。それに本当に楽しかった。

Q:今回、再びボンドを演じることに、プレッシャーは感じましたか?

そうだね、もちろんプレッシャーは大きかったよ。やっぱりシリーズもののアクション映画はみんなすごく期待をして新作を待っているからね。一部の人々は、この映画がうまくいかないんじゃないかと心配する人もいたし、思うように出来上がらないんじゃないかと言われたよ。だからこそ、ひたすらできる限りの最高のボンドムービーにしたいと思った。そして、その通りの作品に仕上がったよ。

Q:過去には何人かの俳優さんが『007』シリーズにてボンドを演じてきましたね。あなたが演じるボンドは、どこがほかのボンドと比べてユニークですか? また、似ているところはありますか?

どうだろう。僕はその質問に対する答えがわからないな。あまり自分自身を他人と比べない主義なんだよね。もちろん、過去にボンドを演じた俳優たちの大ファンだし、特にショーン・コネリーのボンドが最高だと思っているよ。でも、自分を彼らと比べることはないね。

Q:ご自身の性格はボンドの性格とどこか似ている部分はありますか?

ないね。うん、まったくないよ。だって彼はボンドなんだから! 僕はボンドじゃなくて僕だからね(笑)。

■もしもボンドだったなら?

Q:復讐(ふくしゅう)というこれまでにないテーマのボンド作品でしたが、どのような思いで演じましたか?

これは決して復讐(ふくしゅう)を求めるだけの話ではないと感じたんだ。それよりも、真実を見いだすための旅だと僕は解釈したんだ。それからヴェスパーという女性をどれだけ本当に愛していたか、自問自答することだったと思うよ。復讐(ふくしゅう)よりもその2点を重視して演じたんだよ。

Q:もし、あなたが現実の世界において本当に愛する女性を失ったら、ボンドのように復讐(ふくしゅう)に生きますか?

道徳的にとても難しい質問だね。自分はそんなことをしないと思いたいね。でもどうだろう。こればかりはそうなってみないとわからないな。僕は自分が人を許すことができる人間だと信じたいけれども、それはとても難しいことだね。

Q:あなたの私生活における女性のタイプは?

僕の女性のタイプ!? Oh~! それについては話したくないね。何ていうのかな。でも、僕はボンドほど手が早くないよ(笑)。

■ボンドガールとの奇妙な関係

Q:ボンドガールのオルガは、今までのボンドガールと一味違うキャラクターでしたね。彼女と共演をしていかがでしたか?

そうだね。彼女は少し今までのボンドガールとは違う。今回のボンドガールに必要だったのは、ただセクシーなだけの女性ではなく、感情の深みを表せる能力と、プラス肉体的な能力の持ち主であること。オルガはそれを見事に持ち合わせていて、ストーリーにうまく溶け込んで表現してくれたと思うよ。それに彼女の存在がこのストーリーをよりミステリアスに演出していると思う。オルガは子どものころ彼女の身に起きたことに対して復讐(ふくしゅう)をするというミッションを抱えているんだ。復讐(ふくしゅう)をしなくては、彼女はその先の人生を進むことができないんだ。ボンドとカミーユ(オルガ)は非常に面白い関係だったと思うよ。ただの恋愛関係ではなく、彼女とボンドは出会い、チームを組み、お互いをケアし合い、助け合うことになるんだ。その関係はとてもいいし、強い関係だったと思うよ。オルガは本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思う。

Q:アクションシーンが素晴らしかったですね! しかし以前ロンドンプレミアの際は腕をケガしていらっしゃいましたが、大丈夫ですか?

うん、ありがとう! いいや、あのときは肩の故障だったけれどもケガは手術をしてもう治ったよ。特に大きな問題は起きなかったよ。でも、いつもすごくたくさんの労力を必要とするのが、ボンドムービーのスタントシーンにおけるシークエンスなんだよね。アクションの中では飛行機から飛び降りるところが特に難しかったかな。でも、やっぱり何よりもアクションシーンは最高にかっこ良く見せなければならないと思っているからね。だから撮影にはとにかくすごく時間がかかったよ。いくつかのアクションシーンなんて、そのシーンを撮るだけで数か月かかっているんだ。とにかく何度も何度も繰り返し、撮影をするんだよ。そんな過酷な状況でたくさんの障害物も避けなければならなくて難しかった。でも、大がかりなアクションシーンの撮影の苦労も、結果的には出来上がった作品が示しているように、すごく素晴らしくて美しいシーンができて満足しているよ。

■お気に入りのシーンばかりで大満足!

Q:この映画の撮影のロケ地は、数か国で行われたと思いますが、あなたはどの国が一番のお気に入りでしたか?

僕はパナマが一番好きだったな。カナルの辺りで撮影をしていたんだけれども、撮影現場のすぐ近くには熱帯雨林があったり、美しい街で撮影をしたり、複数の素晴らしい文化が存在したんだ。オフのときには美しいビーチに行ったよ。とても魅力的な土地だね。

Q:一番のお気に入りのシーンは?

エンディングのジュディ・デンチとのシーンが気に入っているね。なぜかというと僕はジュディと共演をするのが大好きなんだ。彼女は素晴らしい女優だよ。後は、マティス(ジャンカルロ・ジャンニーニ)とのシーンも好きかな。彼が死んでしまうシーンのところで、僕が彼の遺体をゴミ箱の中に入れるところが気に入っているよ。アクションシーンの中では、冒頭のカーチェイスのシーンが好きだね。うん。あの迫力のアクションシーンが一番気に入っているよ。

Q:『007』シリーズの新作を待ちわびているファン、そしてあなたのファンへのメッセージをお願いします。

日本に来ることができてうれしいよ。とても楽しんで撮影した作品なんだ。興奮しっ放しでありながらも人間ドラマに感動できる作品に仕上がったから、気に入ってもらえるといいと思っているよ。「ただのアクションムービーでしょ?」と思っている人たちには、ただのアクション映画ではなく、しっかりとしたストーリーになっているところをぜひ観てほしい。素晴らしいキャストがそろい、素晴らしいロケ地へ行き、素晴らしい物すべてを撮影して来たんだ。みんなにも観てもらえたら、実際に行ったような気分を味わってもらえると思うんだ。映画を観て、自分もその場所へ行った気分を味わえるのは、映画鑑賞の醍醐味(だいごみ)だからね!

とてもダンディーでクールな英国紳士のダニエル。サラッと「アクションシーンも特にこれといって大変ではなかったよ」と話してくれたダニエルだが、本作のアクションシーンのスケールは並大抵のものではなく、彼がたくさんの人知れぬ努力をしたことが垣間見えた。クールなダニエルが演じるボンドの魅力と迫力のアクションをぜひ大スクリーンで体感してほしい。

(C) Quantum of Solace 2008 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

『007/慰めの報酬』は1月24日より丸の内ルーブルほかにて全国公開

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