シネマトゥデイ

あなたはどちらを観る? GW公開の恋愛映画『抱きたいカンケイ』VS『ブルーバレンタイン』

 『ブラック・スワン』で見事アカデミー賞主演女優賞を獲得したナタリー・ポートマンが、前作とはガラリと異なるキュートな魅力を発揮するラブコメ『抱きたいカンケイ』、若い夫婦の出会いと別れを徹底したリアリティーで赤裸々に描いた『ブルーバレンタイン』。ゴールデンウイークに公開される、対照的な2本のラブストーリーを紹介。
ROUND1:テーマ 恋の始まりVS終わり

 男女がセックスだけの割り切った関係を持つことは可能なのか……? 仕事が忙しくて時間がないし、傷つくのも嫌という理由から特定の恋人を作らず自由な関係を謳歌(おうか)してきた医師エマが、男友達アダムとセックスだけのオトナの関係を“契約”。「恋に落ちない」をルールに、割り切った関係を楽しんでいたはずの2人の間に想定外のきずなが芽生えていく『抱きたいカンケイ』。一方、壊れゆく若年夫婦の愛の軌跡を描いたのが『ブルーバレンタイン』。父親が他の男であるかもしれない波乱含みの出産、両親の反対など障害を乗り越えてゴールインしたはずの男女が、いつしか擦れ違い、2人の間に修復不可能な溝が生じていきます。ふとした瞬間に友情が恋に変わることもあれば、永遠と信じていた愛が憎しみに変わることもある。テーマは対照的ながら、双方理屈の通用しない愛の実態が描かれていて、思わず「自分だったら」とシミュレーションしてしまうはず。

『抱きたいカンケイ』4月22日公開
(C) 2011 DW Studios L.L.C. All Rights Reserved.

『ブルーバレンタイン』4月23日公開
(C) 2010 HAMILTON FILM PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
 
ROUND2:女優

 ナタリー・ポートマンとミシェル・ウィリアムズは、第83回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたことでも話題の、今が旬の女優。ナタリーは『抱きたいカンケイ』で、オスカーを獲得した『ブラック・スワン』とは180度異なる新たな魅力を披露。気合ゼロの下着でセックスフレンドとあっけらかんとセックスをするクールな一面と、彼への愛に気付いてパニックになるナイーブな一面。そんな相反する側面を併せ持つヒロインの心情の推移を見事に演じ切り、多彩な表情で魅了します。一方、ミシェル・ウィリアムズが『ブルーバレンタイン』で演じたのは、夫への愛を失っていく主婦シンディ。初の本格コメディーに挑戦したナタリーの新味も魅力的ですが、共感を呼ぶという点においては、パッとしない結婚生活への倦怠(けんたい)感や夫への嫌悪感といった、平穏な日常の中で生まれる負の感情を生々しく体現したミシェルの方が上手(うわて)といえるでしょう。

ナタリーのキュートでユーモラスなラブシーンを堪能できる『抱きたい~』

ミシェルが、倦怠感漂う等身大の主婦を熱演する『ブルー~』

 
 
ROUND3:テイスト コミカルで軽快VS切なく重厚

 夫婦の擦れ違う気持ちを、ドキュメンタリーのような生々しさで描く『ブルーバレンタイン』。本作の特筆すべきポイントは、バラ色に輝いていた過去と出口なしの絶望に覆われた現在を行き来する構成にしたことにより、愛が失われていく悲しみを際立たせているところ。監督のデレク・シアンフランスが、11年以上にわたって脚本を推敲(すいこう)しただけあって、これが長編監督作品2作目とは思えぬほど、濃密で重厚な余韻をもたらします。一方、『抱きたいカンケイ』のメガホンを取ったのは、あの『ゴーストバスターズ』などで知られるコメディー映画の名手アイヴァン・ライトマン。ナタリー・ポートマン&アシュトン・カッチャーの、あうんの掛け合いは、まさにベテランの成せる業。そして、忘れてはならないのが、ライトマンが高く評価するエリザベス・メリウェザーの脚本です。生理痛で家にこもっているエマを、アダムが「ヒーリングCD」とカップケーキでお見舞いするシーンなど、ちょっぴり過激でユーモラスなエピソードがちりばめられていて、この辛口の笑いに病みつきになること必至!

 単純明快なハリウッドのラブストーリーが好きな人にイチオシの『抱きたいカンケイ』と、アンチハリウッド映画的な毒をはらんだ『ブルーバレンタイン』。まったく異なる味わいを持つ2本を見比べて、愛についてじっくり考察するのもいいかも!?


ドキュメンタリーのような生々しい夫婦の愛憎に圧倒される『ブルー~』
刺激的で赤裸々な笑い、辛口の味わいに病みつきになる『抱きたい~』
 
文・構成:シネマトゥデイ編集部
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