シネマトゥデイ

市原隼人×戸田恵梨香
『DOG×POLICE 純白の絆』
行動することの大切さを伝えたい
映画『DOG×POLICE 純白の絆』市原隼人×戸田恵梨香 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ編集部 森田真帆 写真:高野広美

東日本大震災が発生したとき、警備犬と呼ばれる犬たちが被災地で活躍した。警備犬には、彼らに愛情を注ぎながら、時に厳しい任務を遂行させなければならないハンドラーと呼ばれる警察官たちが、常に寄り添っている。その警備犬とハンドラーの活躍を描く映画『DOG×POLICE 純白の絆』。本作で、熱く、真っすぐな主人公の警察官・早川勇作を演じた市原隼人と、責任感の強い女性ハンドラー・水野夏希を演じた戸田恵梨香が、震災のさなかに撮影された本作への思いを語った。

■実際の警察官もあこがれる?映画用の特別ユニフォーム

Q:まずは、完成した映画の感想を聞かせてください。

市原:とても疾走感のある映画になっていました。警備犬と警察官とのきずな、そしてCGも使わずに本物の炎の中で撮影したラストシーンなど、見どころ満載の映画になっていました。

戸田:市原さんの言うとおり、疾走感のある、かっこいい作品に仕上がったと思いました。大きなスクリーンで自分の姿を観るのは、恥ずかしくもあるのですが、ふとした表情もとてもわかりやすく出ていて、それは、ドラマとは違う映画の魅力だと思いました。

Q:装備第四係のユニフォーム姿が、とてもかっこよかったです!

市原:このユニフォームは、映画用に特別にデザインしたんです。実際の警備課の方々が、「かっこいい! これをユニフォームにしたい!」とおっしゃっていて、うれしかったですね。

戸田:実際の方々にかっこいいと言っていただけたのはうれしかったですよね。だけどわたしは、役づくりのためにまゆ毛を太くして、前髪をパッツンにしていたので、このユニフォームを着ていても、すごく地味で……(笑)。

市原:そんなことないよ!

戸田:ありがとうございます。でもユニフォームは本当にかっこよかったですね。そのユニフォームを着ている市原さんもかっこよかった。男の人の制服姿って、かっこいい! それに、制服を着ると、気持ちが引き締まるというか、特別な緊張感が出るんですよね。

市原:うん。僕は冒頭のシーンで普通の警察官の制服も着ているのですが、そのシーンの撮影をしているときに、小さい子どもに本物のおまわりさんと間違われてしまったんです。そのときは、強い責任を感じましたね。

■40キロ以上あるシェパードたちとの共演

Q:作品に登場するジャーマン・シェパードの警備犬たちは、本当に大きな犬たちでしたね。かなりの迫力だったのではないでしょうか?

市原:本当にデカかったです! 恵梨香ちゃんが演じた夏希のバディのブランドなんて、40キロ以上あったんです。襲撃訓練のシーンでかまれたら、養生していても、アザが1週間残るほどだったんですよ!

Q:痛くなかったんですか?

市原:正直、けっこう痛かったですね……。ただ、犬も遊びの延長線上でかみ付いていることはわかっていたので、大丈夫でした。

戸田:でも、見ている方は心配でしたよ。市原さん演じる勇作を犯人に見立てて、防具を付けた勇作にかみ付かせる訓練のシーンがあるのですが、わたしは、ブランドのリードから手を離して市原さんの元に向かわせるのが怖くて、必死にリードを持っていたら、ブランドに引きずられてしまって……。

市原:すっごいパワーだもんね。特にブランドは一番大きかったから、戸田さんはキャストの誰よりも大変だったと思います。恵梨香ちゃん、すごいなあって思っていましたよ。

戸田:トレーナーの方に、「引きずられて肩が外れることもあるので、引っ張られたら、すぐに離してください」と言われて、それからは、もう無理! って思った瞬間に離すようにしましたが、本当にすごい力なんですよね。

■東日本大震災発生後、3週間の撮影中断で生まれた新たなきずな

Q:撮影中、東日本大震災が起こり、3週間撮影が中断されたと伺いました。

市原:埼玉でのロケ中に地震が起こりました。あのころは、「撮影などしている場合ではない!」という意見を数多く聞きましたが、おれは、それぞれが自分の仕事をやることで日本が成り立っているんだから、自分の仕事に誇りを持って、自分の仕事を成し遂げなければいけないと思いました。

戸田:わたしは、地震が起こったとき、別の作品の撮影中だったのですが、そのドラマも地震の影響で3日間、撮影がなくなりました。その後、節電しながら撮影を再開しましたが、「こんな状況で撮影なんて!」という声も、確かにありました。だから、市原さんの今の言葉は、心に響きますね。

Q:撮影再開のときは、特別な思いがあったと思います。

市原:スタッフ、キャストたちのためにも、活気だけはなくしちゃいけないと思っていました。現場の熱だけは、ずっとキープさせたいという思いで、現場に立っていました。

戸田:現場では、その市原さんの言葉が、そのまま市原さんの行動に現れていたと思います。だから、余震もある中での撮影でしたが、それに動じずに演じることができました。市原さんは、「この映画の座長だな」と思いましたね。「ついて行きたい」というよりも、自然とついていくパワーを、市原さんは持っているんですよね。

市原:ありがとうございます。恵梨香ちゃんは、芝居をしていても、全然ブレがないので、安心感があって、僕も頼っていましたよ。それに、笑顔が本当にすてきなので、現場で、恵梨香ちゃんが笑ってくれると、自然と周りも笑顔になる。そんな存在でしたね。

戸田:よく笑うんですよ、わたし(笑)! でも当時の現場は本当に大変でしたね。スタッフの中には、実家が被災地にある方、神戸出身で大震災の経験を思い出されていた方もいらっしゃって……。みんな少なからず、不安や恐怖を抱いているはずなのに、現場を投げ出して帰ることはせず、いい作品を作り上げようという気持ちで現場に立ち続けているスタッフたちの思いを強く感じました。

■この作品を通して伝えたいこと

Q:撮影を振り返って、思い出深いシーンはどこでしたか?

市原:普段は電車が走っている地下鉄の中に入っていって、夜中に撮影したシーンは、僕も初めての経験だったので、観客の皆さんの目線で観ても楽しんでもらえるんじゃないかと思います。

Q:最後にこの映画を通して伝えたいことはなんですか?

戸田:警備犬という存在は、あまり知られていないと思うんですが、彼らがどれだけわたしたちのことを守ってくれているか、そして警備部の方々がどんな思いと葛藤しながら仕事をしているのかということを、一人でも多くの方に知ってもらえる機会だと思うので、ぜひ劇場に観に来てほしいです。

市原:いろいろなきずながあると思いますが、この映画では、自分が犠牲になってでも、信じている相手を助けたいとき、言葉ではなくて、行動で示すということ。行動することの大切さを伝えたいです。僕は、映画って、観ていただいたら、そのお客様のものになるって思っているんです。だから、作品をたくさんの方に観ていただき、その方たちの胸の中で大事に育てていただければいいなと思っています。

現場で、犬たちと戯れた話を楽しそうにしてくれた二人。だが、東日本大震災の話になると、当時の不安や、緊張感を思い出したかのように、顔つきが変わった。震災を経て、わたしたち日本人は、さまざまなことを考えさせられたが、それはテレビや映画で活躍する役者たちも同じこと。俳優・市原隼人と戸田恵梨香が、スタッフとのきずな、大切な人たちとのきずなを確かめ合いながら作り上げた本作から伝わる熱い思いを、スクリーンから感じてもらいたい。

(C) 2011「DOG×POLICE」FILM PARTNERS

映画『DOG×POLICE 純白の絆』は10月1日全国公開

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