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今週のクローズアップ 映画『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』

 誰もが知る一大SFサーガが、今度は3Dとなって劇場に帰って来る。ジョージ・ルーカス本人の言葉や、シリーズを取り巻く状況と共に、今3D版が公開される意味をさぐってみます。
ついに3D化!世代を超えて受け継がれる『スター・ウォーズ』人気の今!

 シリーズ3D化第1弾『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』が3月16日に日本公開を迎える。すでに北米公開が開始されており、世界興行収入10億ドル(約800 億円)を突破。昨年には最新技術を駆使したブルーレイを発売するなど、絶え間なく世間に話題を提供し続けるそのプロモーション戦略は、物語同様、壮大な計画によるものといえる。『スター・ウォーズ』旧3部作公開当時、20代半ばで熱狂を体験した世代でも、今や50代後半。本作は、1980年代以降に生まれた世代に、クラシック扱いされてもおかしくない映画だ。だが、シリーズを終えた今も世代を超えた人気を集め続けている。(Box Office Mojo調べ・1ドル80円計算)

 一大SFサーガの第1弾『スター・ウォーズ』が全米公開されたのは1977年。当時SF映画といえば、『2001年宇宙の旅』などの名作を除き、マニア向けのものという意識が強かった。しかし、壮大なテーマ曲と共に、宇宙空間をバックに文字が流れるオープニング、使い古しの汚れがついた宇宙船などリアリティー重視のデザイン、観客の共感を呼ぶキャラクターたち、脇役に至るまで経歴のある細かい設定、神話的でポジティブな物語は、「SFはマニア向け」という固定観念を打ち破り見事大ヒットを記録し、多くの熱狂的なファンを生んだ。

 その後公開された『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』、いわゆる旧3部作は、人々の心をとらえ続け、30年以上たった今もファンの心を離さない。そして、1作目のアメリカ公開から20年を記念した、旧3部作リバイバル上映企画を端に発し、ジョージ・ルーカスは、当時妥協するしかなかった部分を最新技術で補った、「特別篇」を製作する。劣化の激しいプリントの修復と共に、新たな街並みやキャラクターを追加、編集の変更などを施し、1997年に劇場公開。公開当時生まれていなかった、もしくは幼なすぎた新世代のファンにとっては、テレビ画面ではない、劇場の大スクリーンで旧3部作を目にする機会となった。

 

 

トルーパーたちも、メガネ着用準備は完了!?
Dave J Hogan / Getty Images

伝説のSFサーガの幕開け!
Lucasfilm Ltd.Twentieth Century Fox FilmMediaVast Japan.

新世代が熱狂を目にする機会に、新3部作公開

 旧3部作は、新3部作の過去の話として書かれたものだった。それから16年、新たな3部作の第1弾にして、サーガの本当の始まりとなる『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』が公開される。旧3部作の背景となるストーリーが明かされ、最新技術をフルに使用し、一切の妥協はなくルーカスの想像の通りに作り上げられた。ルーカスも「映像技術を十分に開発していたので、自由があった。自分がやりたいことはほとんど何でもやれた」と語っている。

 ただ、制約の中でミニチュアやストップモーション、さまざまな技巧を巡らして制作された旧3部作と比べ、CGが多用された映像は、一部ファンの拒否反応を呼んだ。しかし、ここから始まる新3部作公開時も、アメリカの映画館はシリーズのコスプレをした人々であふれ、まるでキャンプに出掛けるかのような装備と共に、公開を待つ長蛇の列を作った。

 また、かつて青年だったファンは、今度は自分の子を連れ映画館に足を運び、やはり当時の熱狂を体験できなかった世代に『スター・ウォーズ』ブームを体感させることもできる。ファンイベントに行かなくても、映画館に足を運べば、そこに一大イベントが待っているというのは、ファンにとっても新たな経験だったに違いない。これほど多くの新旧ファンが、劇場というコミュニティーで共感し合える映画というのは、非常にまれなことだろう。

 

『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』公開時のアメリカの劇場前。ファンのテントが並ぶ! ジャー・ジャー……
David McNew / Getty Image

ちびっこダース・ベイダー! こうして新世代に受け継がれていく『スター・ウォーズ』
Matthew Simmons / Getty Images

ビデオゲームでも広がる『スター・ウォーズ』サーガ

 2005年の『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』をもって、一大サーガは終焉を迎えた。それでも、世界中に熱狂的なファンを生み出した本シリーズは、人々の心の中から忘れ去られる気配はない。現在は映画を凌駕(りょうが)するほどの人気を博すビデオゲームの存在も、世代を超えてシリーズの人気を支える重要な要因といえる。ルーカスはここでも抜かりがない。ルーカスフィルムには、1980年代設立のビデオゲーム開発部門ルーカスアーツ・エンターテインメント・カンパニーが存在する。近年は、グラフィックの向上や良く練られたゲームシステムによって、多くのジャンルで良質な『スター・ウォーズ』ゲームを楽しむことができるようになった。

 4月には、マイクロソフトXbox 360 Kinect専用ゲーム「Kinect スター・ウォーズ」が発売される。Kinectとは、コントローラーを用いず、体の動きや音声認識による直観的なプレイが可能な体感型ゲームデバイス。ゲーム内では、自分の動きに連動して操作キャラがライトセーバーを振り、フォースを使う。本ゲームにかかわらず、アクション、アドベンチャー、MMOなど、多くのジャンルでストーム・トルーパー、ジェダイ、エイリアンとしてその世界に存在することは、映画では味わえない喜びを提供してくれる。

 ちなみに、ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルは、ハン・ソロ=ハリソン・フォードと違い、『スター・ウォーズ』後は作品に恵まれなかった。しかし、舞台俳優や声優として活躍し、近年もキャラクターゲームとしては異例の高評価を獲得したアクションゲーム「バットマン アーカム・アサイラム」でジョーカーの声を熱演している。(アニメでも長くジョーカーを演じている)。ちなみに、日本のファンの間では、『天空の城ラピュタ』『風の谷のナウシカ』などジブリアニメの英語版に参加していることも知られている。

「Kinect スター・ウォーズ」のプレイイメージ。気分はまさにジェダイだ! -「Kinect スター・ウォーズ」は4月5日発売予定 希望小売価格:5,880円(税込)
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初回生産分のリミテッドエディションには、R2-D2仕様のxBOX360とC-3PO仕様のコントローラーが!-「Xbox 360 320GB Kinect スター・ウォーズ リミテッド エディション」 は4月5日発売
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生活のあらゆる場面に浸透する『スター・ウォーズ』

 映画『トランスフォーマー』シリーズなど、映画関連フィギュアなどで日本でも人気の、ハズブロ社のベーシックフィギュアシリーズが有名な『スター・ウォーズ』フィギュア。シリーズに興味がない人でも、ブリスターに収められたキャラクター人形を目にしたことのある人も多いはず。ベーシックフィギュアは、メインキャラのリニューアルや新キャラクターが造形され続け、それこそ星の数ほどの種類が発売されている。

 スター・ウォーズグッズを取り巻く環境も、時代が進むにつれ変化を遂げている。玩具メーカー「ホットトイズ」やプラモデル、フィギュアなどの企画、製造、販売などを行う「コトブキヤ」からリリースされる、スクリーンからそのまま飛び出してきたようなハイクオリティーな商品は、これまでのフィギュアに物足りなさを感じていたファンを満足させ、サイフのひもをゆるめた。さらにクレジットカードやビジネスグッズ、文房具、おはしといった生活用品に至るまで、生活のあらゆる場面に『スター・ウォーズ』は顔をのぞかせている。

安価でコレクションし易いARTFX+シリーズ、こちらは人気キャラクター、ダース・モール-3月予定 5,250円(税込み)
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場面写真じゃない! ホットトイズのルーク・スカイウォーカーフィギュア!-「【ムービー・マスターピース DX】 『スター・ウォーズ』1/6スケールフィギュア ルーク・スカイウォーカー(ベスピン版)」は5月発売予定 価格: 3万6,000円(税込み)
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ライトセーバー型おはしまで!-「ライトセイバーチョップスティック」は全9種が発売中 各1,050円(税込み)
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そして公開される3D版、新たな世代が劇場でシリーズを体感!

 ルーカスは、自身の開設した視覚効果スタジオILM(インダストリアル・ライト&マジック)が生まれ変わらせた旧シリーズのカットを観て、特別篇製作を決定したという。そして今また、3D映画という映画の新たな局面に、『スター・ウォーズ』を飛び込ませる。3D化で得られる映画体験について、ルーカスは「その差はモノクロ映画とカラー映画ぐらいある。映画はモノクロもいいが、カラーとなるともっとずっといいもの。それは3Dでも同じで、3Dのほうがずっといいものになります」とその出来に自信を見せる。

 どんなにゲームが発売され、フィギュアの質が良くなり、高画質ブルーレイが登場したとしても、ルーカスが最も大切にしているのは、劇場で作品を観るという経験。そして、3D版の公開をもって、シリーズを全国のスクリーンで観るチャンスが再来する。「『スター・ウォーズ』は大きなスクリーンで上映する映画として作られています。大画面こそが最適な経験となるからです」とルーカス。残りの5本の『スター・ウォーズ』映画も、これから次々3D化される予定だ。そして観客は、「エピソードI」から「エピソードVI」までを、順番通りに体感することになる。

 『スター・ウォーズ』、そして『ファントム・メナス』公開時に誕生さえしていなかった新たな世代が、この新たな3D体験と共に、『スター・ウォーズ』の神話を語り継ぐことになるのだろうか。ルーカスは、シリーズについてこうも語っている。「基になるストーリーは父と息子の話です。『スター・ウォーズ』は2つの世代にわたる、自分の前の世代がやったことを良くしようとする世代の話です」と。

 映画『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』は3月16日より公開

映画『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』ポスター画像
TM & (C) 2012 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

Ethan Miller Getty Images

文・構成:シネマトゥデイ編集部 西村重人

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