大統領であると同時にひとりの父親でもあるリンカーン。「全ての人々に自由を」という自らの夢を実現すべく奔走する一方、南北戦争が激化。そんな矢先、息子が入隊を志願してしまう。多くの若者の命が失われていくなか、国のための信念を取るのか、愛する者を取るのか、究極の選択を迫られる。さらに、かつて二人の息子を幼くして亡くし、「もう息子を失いたくない」と嘆き悲しむ妻を前に、リンカーンは政治家としての信念だけでなく、家族への愛を試される。人は誰しも、大きな問題にぶつかったときには前進するために苦渋の決断を迫られるもの。そんなとき、一つの小さな愛が、大きな信念を貫き通す後押しをしてくれることもある！

人種差別が根強く残る社会で、真の自由を夢見て突き進むリンカーン。しかし、彼が目指した約400万人に及ぶ「奴隷解放」は、当時のアメリカでは到底実現できないことだった。それでも彼は常に自分にできることを模索し、何度でも立ち向かっていく。一人の男がたった28日間で世界を変えた奇跡のドラマは、ストレス社会の我々に「夢を追い続けることが生きる力になる」ことを教え、勇気づけてくれる。

オスカー受賞作『シンドラーのリスト』など、万人の心に届く感動作を手掛けてきた巨匠スピルバーグが、どうしても描きたかった人物、それがリンカーンだ。本作では、リンカーンの知られざる本当の素顔を掘り下げ、部下や国民の絶大な支持を得た男のカリスマ性や、強さの中に優しさと勇気を秘めた一人の人間としての魅力を映し出している。職場や学校、一番難しいのが人間関係。「あなたほど愛される大統領はいない」と言われたリンカーンの驚くべき「人間力」が、今のあなたに足りない何かを教えてくれます。

シンドラーのリスト