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今週のクローズアップ 厳選! オススメのゴールデンウイーク映画<邦画編>

 ゴールデンウイークに観られる話題作の中から、『舟を編む』『めめめのくらげ』などイチオシの邦画をピックアップ。

「右」という言葉の意味を説明するとしたら……?辞書作りに生涯をささげる青年の悲喜こもごもを描く『舟を編む』

 普段、当たり前のように手にしている辞書が、一体どのぐらいの期間で作られているのか? 古語から新語、流行語まで、多岐にわたる用例採集(言葉集め)はどのようになされているのか? その謎が解き明かされるのが映画『舟を編む』だ。辞書作りに費やされる期間は、なんと15年。営業部でくすぶっていた主人公・馬締(松田龍平)をスカウトしにきた辞書のベテラン編集者が「馬締くん、右という言葉を説明できるかい?」と言ったときから、彼同様、わたしたちも「言葉」の深遠な世界に引き込まれる。同じ言葉でも、辞書によって説明の仕方が全く異なるというのだ。まさに雲をつかむような作業だが、名前と同様マジメで実直な馬締にとっては天職。

 内向的でコミュニケーションが苦手だった彼が、オダギリジョー演じるムードメーカーのチャラい先輩・西岡や、「大先生」の風格を漂わせる監修の松本(加藤剛)らに触発され、恋に仕事に奮闘。彼の言う通り、自分の気持ちを言葉にすることも、他人の気持ちを理解するのも実は難しいことなんだと言葉の重みを再認識させられるのと同時に、何かを成し遂げることの尊さを痛感。老若男女が楽しめる快作だ。

 

4月13日公開の『舟を編む』

辞書「大渡海」制作中止の危機に追い込まれたときに、西岡(オダギリ)がとった思いがけない行動など、人のさりげない優しさが全編ににじみ出ていて心地いい / © 2013「舟を編む」製作委員会

テレビドラマの王&女王が笑顔を封印してSPを熱演戦慄のサスペンス・アクション『藁の楯 わらのたて』

 「JIN -仁-」の大沢たかお&「家政婦のミタ」の松嶋菜々子、テレビドラマで異例の高視聴率をたたき出した二人が、『悪の教典』三池崇史監督最新作『藁の楯 わらのたて』で共演。少女を惨殺し、被害者の祖父に10億円の懸賞金をかけられた凶悪犯を移送するSPにふんし、体当たりの熱演を披露するサスペンス・アクションだ。「あなたなら、目の前に差し出された10億円に手を出さず、更生の可能性のない凶悪犯を命懸けで守ることができるか?」。高速道路を封鎖しての移送シーンや、本物の新幹線の中で撮り上げた銃撃戦&肉弾戦などアクションシーンもさることながら、絶対悪と対峙(たいじ)する過酷なミッションに挑むSPや刑事たちの、刻一刻と状況が変化する中での心理戦に引き込まれる。

 最大の謎は、妻を亡くしたトラウマを持つ銘苅(大沢)と、幼い息子を持つシングルマザーの白岩(松嶋)という、明らかにこのミッションに不適切であろう人物が選ばれた理由。それぞれのバックグラウンドが必要最低限しか明かされておらず、感傷的な表現が排除されているため、彼らが終始胸の内を隠しているような印象で、観る者の好奇心をかき立てる。1,200kmもの道のりで、理性と本能のはざまで葛藤する彼らがこの戦いにどう決着をつけるのか、戦慄(せんりつ)のラストを見届けてほしい。

 
4月26日公開の『藁の楯 わらのたて』
「家政婦のミタ」に続いてクールなヒロインにふんする松嶋と、映画の良心的ポジションにあたる主人公を熱演する大沢のコンビネーションも抜群 / © 木内一裕 / 講談社 © 2013映画「藁の楯」製作委員会
キュートな不思議生物から巨乳の美少女ko2ちゃんまで魅惑のキャラがスクリーン狭しと大暴れする『めめめのくらげ』

 『めめめのくらげ』で初メガホンを取った村上隆いわく、「小学3年生ぐらい」のターゲットを意識したという本作だが、彼が生み出した160体もの「ふれんど」という不思議な生き物たちのキャラクターは、村上隆ファンにはたまらないハズ。とりわけ、母と二人で田舎に引っ越してきた主人公・正志(末岡拓人)が出会う「くらげ坊」のキュートさといったら……! ウーパールーパーを思わせる愛くるしいルックスとは裏腹に、実はカンフーの達人。しかも、好きな食べ物はチーかま! 父を亡くし、転入先の学校でいじめられっ子となる少年の「相棒」となり、ピンチを救う様子に癒やされ、夢あふれる村上ワールドにどっぷりハマる。秘密の道具は出せないけど、もしも「ドラえもん」が現実に飛び出したら、こんな感じなのかもしれない……と妄想がさく裂!

 さらには、巨乳の美少女ko2ちゃんも登場! 隠し球として用意されたキャラだが、彼女の活躍ぶり&サービスシーンにもん絶する男性も少なくないだろう。また、「くらげ坊」の助っ人となる、巨大で毛むくじゃらの「るくそー」のビジュアルも見ものだ。震災後の日本を舞台に、世界的アーティストが満を持して作り上げたファンタジーは、「復興と平和」といった社会的メッセージが軸となっているが、魅惑的なキャラクターたちが大集合した「萌えキャラ図鑑」としても堪能できる意欲作だ。

4月26日公開の『めめめのくらげ』
「るくそー」(写真中央)は、シーズー犬と「できるかな」のゴン太くんをミックスしたようなイメージの癒やし系キャラ /© Takashi Murakami / Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
ドS教官と新米女性隊員の師弟関係に萌えまくり!現代版「スチュワーデス物語」ともいうべき『図書館戦争』

 映画『県庁おもてなし課』テレビドラマ「空飛ぶ広報室」など、軒並み映像化が続いている人気作家・有川浩のベストセラー小説を、岡田准一榮倉奈々主演で映画化した『図書館戦争』。国家によるメディア検閲が横行し、思想の自由を奪われた日本を舞台にした本作では、本を読む自由、権利を守ろうとする自衛組織・図書隊と、国家権力をもって武装したメディア良化隊が対立。銃を手にした男たちが図書館に押し入り、図書館員たちに向かって乱射した揚げ句、火炎放射器で本を燃やし尽くす冒頭からして衝撃的だ。

 そんな恐ろしく、奇妙な世界観もさることながら、何と言っても榮倉演じる図書隊の新米熱血隊員・笠原と、岡田演じるスパルタ担当教官・堂上の師弟関係が見ものだ。小さい頃に大切な本を奪われそうになったところを助けてくれた図書隊に憧れて入隊した笠原は、男勝りの気性&武力を誇るタフな女性。そんな彼女が、あくびしては本で頭をたたかれ、任務でミスを犯せば「バチン!」と平手打ちをくらう。女性だからといって手加減しない男の世界であるものの、堂上のあまりにも容赦のない指導ぶりにはドキリとさせられる。しかし、そんな堂上のSぶりにトキめく女子も多いハズ。さらに、体を激しくぶつけ合う柔道対決や嵐の中のテントでの秘密の会話など、乙女心をくすぐる名場面が満載! 1980年代に大ブームを巻き起こしたテレビドラマ「スチュワーデス物語」の現代版ともいうべき、熱いロマンに燃え&萌えてほしい。

4月27日公開の『図書館戦争』

昔助けてくれた図書隊の「王子様」との再会を夢見て、過酷な訓練に耐えるヒロインにふんする榮倉奈々のキラキラとした雰囲気に魅了される / ©"Library Wars&rdquo" Movie Project

文・構成:シネマトゥデイ編集部 石井百合子

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