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ヘンリー・カヴィル&ザック・スナイダー監督
『マン・オブ・スティール』
これまでのキャリアで最高に強烈な経験
『マン・オブ・スティール』ヘンリー・カヴィル&ザック・スナイダー監督 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ編集部 森田真帆 写真:奥山智明

世界中で愛される『スーパーマン』の前日譚(たん)を、映画『ダークナイト』シリーズで知られるクリストファー・ノーラン監督の製作と脚本で映画化した最新作『マン・オブ・スティール』。スーパーマンが、自らの壮絶なパワーに苦悩しながらも、ヒーローとして生きることを決意するまでの日々を迫力満点のアクションと共に描き出したザック・スナイダー監督と、繊細なスーパーマンの心の内を見事に体現してみせたヘンリー・カヴィルが撮影の様子を振り返った。

■特別な力を持つ、スーパーマンスーツ!

Q:スーパーマンを監督すると決まったときのお気持ちはいかがでしたか?

ザック・スナイダー監督(以下、スナイダー監督):もちろん不安もあったし心配もしたよ。何といってもスーパーマンの大ファンだったし、この作品がいかに多くの人に親しまれているかもわかっているからね。これまでのキャリアでも最高に強烈な経験になるだろうと思ったよ。

ヘンリー・カヴィル(以下、ヘンリー):僕もまったく同じ気持ちだった。「ちゃんとやらなきゃ!」という大きな責任感に助けられたといってもいい。観客に僕が演じたキャラクターが、これからのスーパーマンだと信じてもらえるようにしなければいけなかった。そういう思いが僕を「体を鍛えなきゃ」って気持ちにさせてくれて、つらいジムへと背中を押してくれた。撮影を振り返ると、最高の監督、プロデューサー、素晴らしい役者たちと同じステージに立つんだからね。僕の人生の中でも二度と訪れない日々だったよ。

Q:スーパーマン姿のヘンリーは本当にすてきでした。そういえば、スナイダー監督が、赤いマントの男性を描くのは映画『300 <スリーハンドレッド>』に続いて2作目ですね。

スナイダー監督:確かに赤いマントの男が主人公の映画をもう2作も撮っているのって、皮肉というか、おかしな偶然だよね。でもその経験がずいぶんとこの作品を撮ることに役立ったのは、事実でもあるんだ。「マントについては、俺に任せろ! 誰も指図するな!」って言えたよ(笑)。っていうのは冗談だけど、もちろんかっこよく撮るのには自信があった。実際に、ヘンリーもかっこよかったでしょ?

Q:とてもかっこよかったです!

ヘンリー:ありがとう。ザックをはじめ多くの人が情熱を注いでくれたから、あのスーツは本当に特別な力を持っているんだよ。スタジオを歩いていると、この映画とは関係のないスタッフまでもが、僕を特別扱いしてくれてね(笑)。それに僕自身、衣装のトレーラーであのスーツに身を包んだ自分を鏡で見るたびに「悪くないな」って何度も思っていたよ!

■人間と同じように苦悩するスーパーマン

Q:この作品は、わたしたちがスーパーマンに対して持っていたたくさんのクエスチョンへの答えが詰まっていますね。

スナイダー監督:そうだね。スーパーマンが誕生してから、もうずいぶんと年月がたっているんだけど、彼がどうやって生まれたのか、どうやってクリプトン星からやって来たのか、そして、どうしてスーパーマンになったのかは意外に知らない人が多いんだ。僕は新しいものをクリエイトすることが好きだったから、クリプトン星のシークエンスを作り出すのもとても楽しい作業だったよ。

Q:姿は人間なのに人間ではない。そんなスーパーマンを演じることの難しさはありましたか?

ヘンリー:そうだね。スーパーマンは能力を隠さなければいけない。でもそれを隠しすぎると、観客からしてみれば「え?」ってなっちゃうから、その調整がとても難しかったね。何よりも自分が気を付けるようにしたのは、彼が持つ極端な繊細さと、温度への鈍感さだった。周りで起きていることにはとても敏感なんだけど、体が鉄でできているから熱さには鈍感なんだ。

Q:トラックに乗った男への復讐(ふくしゅう)シーンでは、特殊な能力を持つ主人公の心の葛藤が表れていました。

スナイダー監督:あのシーンはとても重要だった。特別な能力を持っていても何もすることができないという無力さと、フラストレーション、そして彼が抱えるトラウマを表したかったんだ。観客はきっと主人公に自分自身を投影すると思う。「自分だったら……」ってね。でも、それがただ単に「自分がスーパーマンみたいに飛べたら」とかだけじゃなくて、彼の苦悩も理解してもらいたかったんだ。

ヘンリー:この映画の特別なところは、「スーパーマンも人間と同じように苦悩していた」というところだと思う。人間は、人生のさまざまなシチュエーションで「選択」をしていく。主人公も、その選択を、時に誤り、正しいことをしながら成長していくという、主人公の心の成長を描いているんだ。

■スーパーマンをよりクールにした、ロイス・レインとの恋!

Q:ロイス・レインとのロマンスはとてもすてきでしたね!

スナイダー監督:ロイスを演じたエイミー・アダムスは素晴らしい仕事をしてくれたよ。賢くてタフな彼女との関係が、スーパーマンをよりイイ男に、クールにしてくれた。この映画の中では、いろんな選択をしなきゃいけなかったスーパーマンだけど、彼女は最高の選択だったと思うな!

ヘンリー:僕としてはスーパーマンとロイスが5回ほどキスのチャンスがあったのにできなかったのが、最高に良かったなと思っているんだよね(笑)。だって実際の生活で、もしも地球に異星人が攻めてきていたら、キスしている場合じゃないでしょ(笑)? だからこそ、全てが片付いたときにようやくキスに集中できるんじゃないかな。

スナイダー監督:でもわからないよ? もしかしたら異星人との戦いをうまく使ったからこそキスに持ち込めたのかも(笑)!

Q:やっぱりスーパーマンは、女性にとって理想の男性ですものね。

スナイダー監督:スーパーマンというのは、筋肉質で、優しい男じゃないと意味がないんだ。そういう点でも、ヘンリーはCGを使うこともなく完璧な肉体に仕上げてくれたし(笑)、性格もパーフェクトだと思うよ!

ヘンリー:一応両親には、いい人間になるように育てられたからね。それには感謝しなくちゃいけないな。

■タイトルに込められた、スーパーマンの成長

Q:スーパーマンになるまでの成長を描くという監督の思いは、この『マン・オブ・スティール』というタイトルに込められているのでしょうか?

スナイダー監督:確かにスーパーマンという名前を、この映画のタイトルにすることはできたと思う。『ニュー・スーパーマン』とかね。でも、この映画で主人公はまだスーパーマンになれていない。「マン・オブ・スティール」、つまりスーパーマンがまだ「鉄の男」だったときを描いているからね。この「まだ」というのが、自分の中でとても大事だったんだ。

ヘンリー:だからこそ、映画の中で「スーパーマン」という言葉が出てきたときは、僕も興奮したよ! もちろん脚本の段階で、どこで「スーパーマン」というセリフが出てくるかは知っていたけれど、映画になってみるとまた感激も違うからね。「おお! ついにオフィシャルにスーパーマンって名前をもらったぞ!」って!

スナイダー監督:「スーパーマン」というセリフを最初に発した役者は素晴らしい仕事をしたと思うよ。あのシーンは3テイクでOKが出たんだけど、彼は「もっと言いたい!」って言っていたよ(笑)。

Q:これからたくさんの子どもたちが、あなたの背中を追い掛けることになりそうですね!

ヘンリー:もうずいぶんと話題になっているけれど、僕自身、高校時代に、この映画で父親を演じているラッセル・クロウに書いたファンレターの返事をもらって、俳優になることを決心したんだ。自分がスーパーマンになって、いつか子どもたちの夢を応援できたらうれしいね。あのときラッセルは「千里の道も一歩から」と書いてくれたから、僕は「千里の空へも一歩から」って書こうかな(笑)。

ヘンリーとスナイダー監督は、撮影が始まる前、いつも話し合いをしていたそう。インタビューでも、お互いが冗談を飛ばし合って、その場が笑い声に包まれるほど息がぴったりだった。「二人のコミュニケーションがきちんと取れていたからこそ、演技とハリウッドの映像技術とのバランスが取れていた」と話したヘンリーの言葉通り、すさまじいスピードで空を飛ぶスーパーマンの姿はとにかくかっこいい! 容姿も性格もパーフェクトなヘンリーの魅力にメロメロになってしまうはずだ。

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映画『マン・オブ・スティール』は全国公開中

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