シネマトゥデイ

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アーノルド・シュワルツェネッガー
『大脱出』
夢がかなったスタローンとの共演
『大脱出』アーノルド・シュワルツェネッガー 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ編集部・森田真帆 写真:高野広美

シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガー、ハリウッドを代表する二大アクション俳優が本格共演を果たした最新作『大脱出』。スタローン演じるすご腕のセキュリティーコンサルタントが難攻不落の巨大監獄に挑む姿を、映画『ザ・ライト -エクソシストの真実-』のミカエル・ハフストローム監督がスリリングな演出で描く。劇中で囚人たちのボスを演じたシュワルツェネッガーが、30年来の盟友であるスタローンとの共演を振り返った。

■シュワルツェネッガーが語るスタローンの素顔!

Q:スタローンとの本格共演が初めてというのが信じられなかったのです。なぜこれまで共演がなかったのでしょうか?

彼とは1980年代からずっと共演したくて良い脚本を探し続けてきたんだが、二人とも納得できる作品に出会えなかったんだよ。こうして夢が実現できたことはとてもうれしいし、撮影もすごく楽しかった。

Q:オファーに対する返事は、早かったですか?

もちろん、すぐにこのプロジェクトに飛び込んだ。知ってのとおり、僕たちは映画『エクスペンダブルズ』シリーズでも共演したが、あれは1週間足らずの撮影だったからね。今回は撮影期間の2か月にわたって、ずっと一緒に走って戦ってスタントをした。こんなことは初めてだったから最高にエキサイティングで素晴らしい経験ができたと思っているよ。

Q:親しいあなたから見て、スタローンはどんな男性ですか?

スライ(スタローンの愛称)は、僕が知っている中でも一番アツい男だ。情熱的で、演技を心から愛している。そして誰よりも努力をしているんだ。彼がなぜ、1970年代からずっとアクションスターとして活躍できているのか、わかるかい? それは、彼が常に努力し続けているからだ。いつも誰よりも真面目に、熱心に努力しているからこそ、最高のアクションを作れているんだよ。とても優しい男で撮影クルーにも気を使うから、現場でもとても心地よく、楽しく過ごすことができた。

■スタローン&シュワルツェネッガー初の殴り合い!

Q:本作にはスタローンとのファイトシーンも登場します。二人が殴り合う姿を見る日が来るとは思いませんでした!

僕とスライが殴り合いをしたらどんな結果になるのかってことを、僕たち自身がみんなに聞かれ続けてきたからね(笑)。ようやくみんなが見たかったものを見せられた気分だよ。スライと殴り合いをしたのはもちろん初めてだったから楽しかった。お互いアイデアを出し合ってね。実はあのシーンは、アングルをさまざまに変えて丸1日かけて撮影したんだ。良く考えてくれ、僕もスライも60歳を超えているんだよ。でも疲れは全く感じなかった! 最高に楽しかったからさ!

Q:プライベートでスタローンとケンカをしたことはなかったのですか?

1980年代の僕たちは若かったし、2人ともお互いのことを脅威だと感じていたと思う。どちらが先に面白い作品を作るか、どちらの興行成績の方が良くて、どちらが金を稼いでいるのか……。そしていつしか、どっちがよりデカい銃をぶっ放したか、どっちの筋肉がすごいのか(笑)となっていった。全ての面で「あいつには負けたくない」と思っていたし、お互いにライバル心を燃やしていたよ。さすがに殴り合いをしたことはなかったけどね。

Q:二人の友情はいつ芽生えたのでしょう?

1990年代だね、一緒に事業を始めたりして少しだけ大人になったんだよ! そうこうしているうちに僕はカルフォルニア州知事になり……ふと気付けば共演の機会を失っていた。だからこうしてスライと一緒に映画を作れたことはとてもうれしいんだ。もちろん、今でも心の奥底で競う気持ちはあるよ。だが昔みたいにそれが表に出てくることはなくなったな。僕たちは互いの苦しい時期を知っているからね。それを乗り越える姿を見てきたからこそ、尊敬し合うことができるようになったんだと思う。ほら、ずいぶん大人になっただろ?(笑)

■ユーモアはシュワルツェネッガー作品の大事な要素!

Q:劇中ではドイツ語を話す場面もありますね。あなたのドイツ語をハリウッド映画で聞くのも初めてでした。

母国語であるドイツ語を話すというのは僕のアイデアだったんだ。僕の演じたロットマイヤーが、看守の気を引くために頭がおかしくなったように叫び出す。普通の状態ではない感じを出すにはどうしようかと考えたときに、英語ではない外国語で何かを叫んだらどうかと思い付いた。それで、セリフをドイツ語にしたらどうだろうかとハフストローム監督に相談したんだよ。よく考えたらハリウッド映画でドイツ語を話したのは初めてだった。面白かったよ。それに、自分がオーストリア出身ということをみんなに思い出してもらえるいい機会だった。州知事になったこともあって、僕のことをアメリカ生まれだと思っている人は山ほどいるからね(笑)。

Q:思わず笑ってしまうユニークな場面もあって、とても楽しかったです。

ユーモアは僕の映画にとても大切な要素なんだ。2時間丸々、真面目な映画というのは絶対に作りたくない。どんなに危機的で最悪な状況でも、むしろそういう状況だからこそ面白いことをしたくなる。みんながプッと吹き出すようなことを入れたくなるんだ。もちろんそういうシーンを自然に入れることは大変だけどね。でもユーモアのない“シュワルツェネッガー”なんて僕じゃないから!

Q:確かにあなたの笑顔を見た瞬間「あ、シュワちゃんだ!」ってすごくうれしくなりました。

そうだろ? 笑いというのは、映画だけでなく人生においてもとても大切なんだ。どんなにつらい状況に自分がいるときでも、思わず笑ってしまうようなことは必ずあるからね。それが時に大きな救いになったりする。だからこそ、コメディー映画に出るのも大好きなんだ! 『キンダガートン・コップ』みたいなね。

Q:コメディー映画のあなたも観たいです!

実は今『ツインズ』の続編を作ろうと思っている。今度は『トリプルズ』になるんだよ! 共演は、もちろんダニー・デヴィート。それからもう一人は、エディ・マーフィにお願いする予定だ。みんな結構大変な人生だけど待望のコメディーだし、あの作品はみんなに愛されているからね。楽しみにしておいてくれ!

■撮影現場は子どもの頃大好きだったキャンディーショップ!

Q:本作を観ていると、66歳だとは信じられません! これだけのアクションをこなして疲れないんですか?

疲れというのは全て気持ちから来るものだと思っているんだ。体がどんなに疲れていても気持ちが疲れていなければ元気でいられる。僕にとって撮影現場というのは、子どもの頃に通ったキャンディーショップのような場所。いつもワクワクするから、どんなにハードな撮影でも疲れたことはないんだよ。

Q:州知事の頃の1日とは違いますか?

ずいぶん違うね。1日中椅子に座っていると腰が痛くなっちゃうけれど、撮影現場ではなぜか痛くならない(笑)。おかしいだろ? スタントマンやスタッフ、役者のみんなと話すのが楽しくて仕方がなくてね。早朝までかかった撮影でも、帰りの車の中ではもう現場に戻りたい! と思っている自分がいるんだ。

Q:日本では、60歳を過ぎると引退する人も多いですよ!

「引退」というのは、僕にとっては人生の楽しみを諦めることだ。なぜかというと、僕にとっての人生の楽しみは映画を作り続けること。だから、一生引退するつもりはないよ!

ガッハッハ! と大口を開けて笑う豪快な笑顔は、昔と全く変わらない。人を笑わせることが大好きなシュワちゃんのユーモアは、本作でも至る所にちりばめられている。「笑いが人を救う」と真面目な顔で断言する彼の笑顔とアクションに、これまでどれだけの観客が悩みを吹き飛ばしてきただろうか。「シュワルツェネッガー80歳の主演アクションを観る頃君たちはいくつかな? 楽しみにしておいてくれよ!」と約束したシュワちゃん。これからもまだまだ映画ファンを楽しませてくれるようだ。

映画『大脱出』は1月10日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開

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