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小栗旬&黒木メイサ
『ルパン三世』
ルパンはこれからもずっと演じていきたい
『ルパン三世』小栗旬&黒木メイサ 単独インタビュー

取材・文:森田真帆 写真:高野広美

モンキー・パンチの国民的な人気漫画を原作としたオリジナルストーリーを北村龍平監督が実写化した映画『ルパン三世』。「世界で最も美しいジュエリー」といわれる秘宝「クリムゾン・ハート」を盗み出すため、難攻不落の要塞型セキュリティシステム「方舟(ジ・アーク)」に挑むルパン一味の姿が、痛快に描かれる。本作で、ルパン三世を演じた小栗旬と、峰不二子を演じた黒木メイサが、タイでの撮影、全編にちりばめられた英語のセリフの苦労、そしてアクションシーンについて語った。

■峰不二子は一番大変な役

Q:ルパン三世と峰不二子というプレッシャーの大きいキャラクターを演じたお二人ですが、お互いの印象はいかがでしたか?

小栗旬(以下、小栗):黒木さんは、素晴らしかったですよ! 不二子ちゃんの役は、周りからの期待を含め、この作品のキャラクターの中でも一番しんどいキャラクターだと思うんです。大丈夫かなって心配もしていたんですが、いつもりんとして現場で過ごしている姿を見て、この人ってすごく男らしいなって感心しました。

黒木メイサ(以下、黒木):小栗さんは、アクションの中でもちょっとしたしぐさにルパンっぽさがあるんですよね。ものすごく激しいアクションをしているときでもルパンを絶対に崩さないので、それはすごくすてきだなって思いました。

Q:アクションシーンは、本当に大迫力でした!

小栗:完成した作品を観たら、ルパンの世界が出来上がっていたので「VFXをすごく頑張ってくれたんだなあ」と思いましたね。でもアクション映画って、実はアクションシーンが一番削られていってしまうものなんです。僕らからすると、もっとやりたいことが山ほどあったんですが、撮影の時間が限られているので、現場では撮りきれずに諦めたアクションもあったので、それはとても残念でした。

黒木:今回わたしは、中山(由香)さんとの格闘シーンがあったんですが、女性同士のアクションシーンって日本の映画にはほとんどないので楽しかったです。ただけがをしないように、かなり練習しましたね。何かあったときはストップしようと二人で約束して撮影に臨んだのを覚えています。

■台本がないままタイで撮影!

Q:小栗さんは、北村監督とのお仕事は『あずみ』以来約10年ぶりですが、いかがでしたか?

小栗:この10年、監督はいろいろな経験をされたんだろうなというのが、撮影中とてもよく見えました。現場でも、僕ら役者を守ろうとする姿勢がとても伝わってきたので、頼もしかったです。すっごく大変そうでしたけどね。

黒木:いっつも怒っていたよね(笑)。

小栗:そうそう。製作チームに怒ってた(笑)。というのも、タイならではだと思うんですが、きちんとした台本を誰も受け取っていないまま、全員がタイに乗り込んだんです。だから日々いろいろなことが変わっていくんですけど、それに毎回対応しろって言われている監督が「どうすりゃいいんだよ!」って言いながらも「おまえらは俺を信じてやってくれ」って言ってくれて。

黒木:北村監督は頼もしくて、男らしさを感じました。あと「ヒーローショット」と呼んでいた、ルパン、次元、不二子の3人のかっこいいショットを撮るときは、監督も熱が入っていました(笑)。わたしには、「今から不二子のビューティーショットを撮るから頼むよ!」と言ってくれて。

小栗:あと日本と海外とでは、監督の声の掛け方も全然違っていて、面白かったですね。いつもなら「よし、やるぞ」と言うところが「レッツ、ロックンロール!」って言う。僕たちもすごくテンションが上がるんです。それから、毎回撮影の最後のショットを「マティーニショット」って呼ぶんですけど、助監督の方が「このショットが、本日のマティーニです」って言うと、「これを撮り終ったら、酒を飲んでいいんだ!」って思えて頑張れましたね。

■国際色豊かな現場に受けた刺激!

Q:タイに韓国のキャストにスタッフと、とても国際色豊かですよね。現場の雰囲気はいかがでしたか?

小栗:すごく面白かったです。俳優部では、ロイヤルという役を演じたタナーヨング・ウォンタクーンというタイの役者さんが現場でずっと一緒だったんですけど、彼が僕らをいろいろなところに連れて行ってくれたんです。船で川をぐるっと一周しながらディナーをしたり、撮影の最後にはみんなでタコスを食べに行ったりして。タイの方たちは、僕らを本当に歓迎してくれました。だからこそ僕らも、この映画をいいものにしたいという気持ちが一層強まりましたね。

黒木:スタッフさんとのコミュニケーションは、通訳を挟まなければいけなかったので、撮影が始まった頃はフラストレーションを感じたこともありました。でも一緒にいる時間がだんだんと増えるにつれて、お互いがわかる程度の英語を使いながら直接コミュニケーションがとれるようになっていったんですよね。

Q:英語のセリフもたくさんで、びっくりしました。

小栗:むちゃくちゃ大変でした……。もう英語はしゃべりたくない……(笑)。やっぱりネイティブスピーカーが聞くと下手くそらしいんですけど、本っ当に努力はしたつもりです! 今の僕にはあれが精いっぱいなんです! 今後も英語のセリフに挑戦するのであれば、英語をもっと聞きこんで、発音の違いを自分で自覚していかなければいけないなって思うんですよね。勉強しなきゃいけない気持ちともうしゃべりたくない気持ちと、複雑です(笑)。

黒木:さっき小栗さんが、台本が日々変わるっておっしゃったじゃないですか。つまり、英語のセリフもどんどん変わってくるんですよ。練習していたのに(笑)。「え……」ってなることが、何度もありました。

小栗:あったあった。あと、監督がいきなり来て「ちょっとこう言ってくれよ」ってサラッと言うんですよ。「これ絶対無理ですよ!」と思っていても、数秒後には「頑張りまーす」と言うしかない(笑)。

■小栗&黒木、続編を語る!

Q:やはりどうしてもアニメのイメージが強いんですが、演じるにあたってアニメのキャラクターはどれくらい意識されたんですか?

小栗:台本を読むと「そりゃないぜ、不二子ちゃん」とか、僕らが小さいころに何度もアニメで聞いたようなセリフがあるんです。アニメのルパンっぽく言ってほしいんだろうなと思って演じたら、監督が何も言ってこなかったので(笑)。あ、これでいいんだって思いながらやっていました。

黒木:わたしは逆にアニメの不二子ちゃんを意識することはあまりしないようにしました。ただ一つ心掛けていたところは、男性にとっても女性にとっても、魅力的に映ればいいなと思っていました。

小栗:この作品自体、どの役もとてもプレッシャーがあったと思うんです。だからこそ、僕も僕でいろいろな方に助けてもらった。助け合いが多かった現場だったと思います。

Q:この映画を観たら、続編への期待を持ってしまうと思います!

小栗:ルパンはまたやりたいです! これからもずっと演じていきたいと思っていますよ。この作品の完成版を観たら、「始まりの映画」なんだなと思いますから、続編は作らなきゃいけないと思うんです。例えば『るろうに剣心』は、2作目、3作目になってさらにいろいろなことができている。だからもしも続編を作るときはあの作品より、もっとすごいことをしたいです(笑)。もうみんなで、ヨーロッパに行こうって話もしているもんね。

黒木:そうだね。次回やれることもたくさんあるし。準備しておかなきゃね!

小栗:次の撮影はタイからヨーロッパ……って言いながら、撮影するにはタイがいいんだよなあ。タイって今すごく撮影環境が整っているんですよ。ハリウッドもタイでずいぶん映画を作っているから、現場に残していった機材が山ほどあって。だから、下手するとヨーロッパという名のタイに連れて行かれるかもしれません(笑)。

黒木:喜んでついて行きますよ(笑)。

続編について聞いたとき、小栗は「8月30日に、皆さんに観てもらうまではまだ何とも言えません。でも、早く観てほしいですね」とうれしそうな笑顔を見せた。本作のキャスティングが発表されたとき、世間では賛否両論が巻き起こったが、それでも小栗と黒木は、想像もできないほどのプレッシャーを抱えながら、ルパンと峰不二子という大きな壁に立ち向かった。その役者たちの勇気と彼らを支えたスタッフにより、痛快なアクション映画『ルパン三世』が誕生した。小栗と黒木が見せたすがすがしいほどの自信は、きっと次回作へとつながることだろう。

(C) 2014 モンキー・パンチ/「ルパン三世」製作委員会

映画『ルパン三世』は8月30日より全国公開

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