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「フルハウス」キャストにとっての20年 新作セット取材

 世界中で人気を博した海外ドラマ「フルハウス」が、新作「フラーハウス」として約20年ぶりに復活する。この20年はキャストやドラマにどのような影響を与えたのか。カリフォルニア州バーバンクにある撮影現場で、キャストたちが思いの丈を語った。(取材・文:井本早紀)

■20年ぶりのセットは図面の書き起こしから

すべてが懐かしく見えます……みんな帰ってきたんだね…!

 「フラーハウス」の特徴の一つには、オリジナル版の「フルハウス」を完全再現したかのようなセットがある。リビングにあるソファーや二つの青い椅子、キッチンの板張り……これらはオリジナル版で使用されていたものだ。しかし、プロダクションデザイナーによると実際の再現率は「約50%以上」とのこと。なぜならば、オリジナル版のセットの図面は残念ながら紛失されてしまっていたからだという。

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再現率約50%以上どころではないですよ……「フラーハウス」のリビング。地下に続く階段もちゃんと奥まで作られていました - (C)Michael Yarish/Netflix

 今回の新作「フラーハウス」のセットの図面は、スタッフたちが何度もドラマの映像を一時停止して書き起こした努力の結晶だ。またあえて、オリジナル版に寄せなかった部分もあるそう。今の長編映画のようなクオリティーに慣れてしまった観客から、1980年代のオリジナル版のセットをただ再現するだけだと安っぽいつくりだと思われる懸念があったからだ。そして当時と現代を融合させた洗練されたデザインのセットが完成した。

■再会に涙したキャスト

フラーハウス
おかえり! - D.J.役のキャンディス・キャメロン・ブレ

 しかしやはり、キャストにとっても20年という歳月は長いものだった。D.J.役のキャンディス・キャメロン・ブレは、初めてセットを見た日には涙を流したそう。「たくさんの記憶や楽しい気分が一気に蘇ってきて。まさかこのセットをまた見ることになるとは思っていなかったし。ただ、セットの前に立っているだけでも、圧倒されてしまった。製作に入って2週間くらいして、ようやく『これが現実に起きていることなんだ!』と受け入れることができるようになったけれど、やっぱり何度か圧倒されたり、涙が出てきたりしちゃった。でも今では、『フルハウス』のときから、片時もこのセットを離れていなかったような気がするくらいよ」。

■芸能界から引退していたキャストも復帰

 ステファニー役のジョディ・スウィーティンにとって、本作での一番の楽しみは、「毎日、現場にやってきて、家族同然の人たちと一緒に仕事をすること」だったという。「フルハウス」に出演していたときまだ子供だった彼女たちは、同番組終了後には女優・デザイナー・タレントなど、それぞれの道を歩んでいた。中でも、キミー役のアンドレア・バーバーは一度芸能界から引退し、教師としての道を歩んでいたそう。しかし、今回の新作のために芸能界に復帰。ジョディやキャンディスたちと20年ぶりにシチュエーションコメディーに挑んだ。

フラーハウス
左からキミー役のアンドレア・バーバー、ステファニー役のジョディ・スウィーティン、D.J.役のキャンディス・キャメロン・ブレ

 そんなアンドレアについて、ベッキー役のロリ・ロックリンは、全くブランクを感じさせない演技だと称賛。アンドレアは、「実家に帰ったかのようなほっとした気持ちなの」とくすぐったそうな笑顔を見せると、「わたしたちにとってはこのキャストが二つ目の家族のようだった。このセットで成長したの。そして、20年後、同じセットで、同じキャストと一緒に仕事ができるっていうのはちょっと信じられないくらい」と話した。

フラーハウス
もう大人だから……じゃなくて、子供に戻ってみんなではしゃいじゃおっ!

■取材陣の前でバナナを食べだすジョーイおじさん

 取材陣の前でも、ジョーイおじさん役のデイヴ・クーリエの自由人ぶりは全く変わらない。キャンディスたちが取材陣に向かって話している最中、デイヴはセットに飾られていたバナナを手に取ると、そのまま皮をむいてムシャリ。キャンディスたちや取材陣をこれでもかとばかりに笑わせる。

フラーハウス
ジョーイおじさんの暴走はジェシーおいたんでもとめられない - ジョン・ステイモス&デイヴ・クーリエ

 これは、ジョーイおじさんとして「フルハウス」では突拍子もないアイデアで観客を笑わせてきたデイヴなりのファンサービス? と思いきや、実はデイヴはオフの時でもお調子者なのだという。隣にいたベッキー役のロリは、デイヴに「いつでもあんな感じ(笑)。やめてくれないの」とあきれつつもにっこり。

フラーハウス
思い出のセットの前でハイチーズ!もともと予定になかった写真会もデイヴによって突然開催されました

 一方当事者であるデイヴは、「僕らはなにをするにも楽しんでいる。仕事でも遊びでも、たんなるディナーでも、誰かの家でのバーベキューでも、一緒にいるのが大好きだから」と自慢げな表情。オリジナル版終了後もキャストたちは、仲良し家族のような関係が続いていたと語る。「マヌケで愉快な家族と会うのと同じような感覚なんだ」。彼らが築いてきた強い絆は、新作「フラーハウス」でも垣間見られる。

■ドラマ公開に先駆けてちょっとだけ秘密を暴露!コーナー

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 「約50%以上」の再現度だと言われた「フラーハウス」のセットだが、その根底には、「『フルハウス』の続きであると感じさせたい、視聴者にとって居心地のいい環境を提供したい」という思いが込められている。その一つが、キッチンの近くにある家族写真だ。そこには、オリジナル時代に撮影されたキャストたちの懐かしい姿が収められている。また部屋の椅子やカーテンに使用されている布は、27年間保存されていたオリジナル版のソファーと同じ柄・素材だ。

 セリフの面でも、オリジナル版に続いて各キャラクターの口癖などが引き続き用いられている。例えばD.J.でいえば、「Oh, Mylanta!」(なんてこと!)。このオリジナル版からのD.J.の口癖は、キャンディス自身が常に使っていた言葉だったそう。「それを聞いた脚本家たちが、番組に採用することにしたの」と照れ笑いを見せるキャンディス。もちろん、そのほかのキャラクターたちも懐かしの「あの言葉」を発しているという。

■プロデューサーが語る20年の歳月

フラーハウス
D.J.も子供を育てる母親に。彼女たちに共感できる大人だからこそより楽しめる部分もありますよ

 オリジナル版、そして新作「フラーハウス」を手掛けたプロデューサーのジェフ・フランクリンが、オリジナル版と新作の違いについて「『フラーハウス』はもうちょっと大人向けだ」と説明する。「いまの子供たちは当時よりもずっと洗練されているからね。でも、大人と子供が一緒に楽しめるというコアの部分は変えていない。それは常に難しい挑戦だが、今回も実現できていると思う」。だが彼にとって最も心に残ったのは、ほかのことだった。「ぼくにとってもっとも嬉しい驚きは、なによりも彼女たちの演技の素晴らしさだ。お互いのやりとりは最高だし、ものすごくファニーだし。再会したとたん、抜群の相性の良さを発揮してくれた。まるで20年が経過していないかのようにね。ぼくにとっての最大の不安は、果たして相性の良さが残っているかどうか、ということだったけれど、実際には、ぼくの予想を遙かに超えた良さだったんだ」。

フラーハウス
おかえり! - D.J.役のキャンディス・キャメロン・ブレ

ドラマ「フラーハウス」は2月26日(金)よりNetflixで日本を含む全世界でストリーミング放送を開始
(C) Netflix. All Rights Reserved.

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