[シネマトゥデイ映画ニュース] 5日、東野圭吾の同名小説を映画化した『手紙』の完成披露試写会のあと、原作者である東野氏の特別記者会見が行われた。原作者単独の会見は、映画のプロモーションとしては異例中の異例。
『手紙』は殺人事件の加害者家族の苦しみを描いた重いテーマの社会派ドラマだけに、直木賞作家である東野氏が自らの言葉で、作品に込めた思いと映画について真摯(しんし)に語った。
東野作品の映画化は『秘密』『g@me.』などに続き、これで6作目となる。会見直前、主演の山田孝之、玉山鉄二、沢尻エリカらと一緒に舞台あいさつに出席した東野氏は「(舞台あいさつは)3回目ですが、正直、居づらい。映画に参加しているのは作者ではなく本なので、本に代わって立っているつもり」とシャイな一面を見せた。
小説と映画では、異なる設定や展開がある。最も顕著な変更点として、主人公の目指す世界が「歌」から「お笑い」になっているが、東野氏は「お笑い芸人というのは、悲しくても笑わなければならない。映像的に表現する上で、とても効果的だったと思う」と評価した。また、映像化された感想として「当然、役者さんは美男美女ばかりなので、小説に書かれているよりも輝きがある。山田くんがどんなに泥まみれになってもカッコイイですしね。小説ではものすごく格好悪いところが、予想以上に格好良かったりして……」と、あまりにも美形すぎる俳優陣に“不満(?)”をもらしていた。
『手紙』を発表した直後から、東野氏の元には「世の中の事件の見方が変わった」と、読者からたくさんの声が寄せられたという。中には「なぜ自分たちの苦しみが分かるのか」という受刑者からの手紙もあったとか。影響の大きさについて東野氏は「作品を読んでいろいろと考えてもらうのは良いことだし、希望するところでもある。でも、加害者の家族を考えることも大事だけれど、これ以上、加害者を存在させない(事件を起こす人を出さない)という、いちばん簡単なことに、みんなが気付いてくれたら」と信念を込めた力強い言葉で締めくくった。
『手紙』は11月3日(金・祝)よりサロンパス ルーブル丸の内ほかにてロードショー。
『手紙』公式サイトhttp://www.tegami-movie.jp/
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