[シネマトゥデイ映画ニュース] 想像を絶する悲劇に見舞われながらも、一途な愛を貫こうとするヒロインの青春を描いたケータイ小説「恋空〜切ナイ恋物語」が、映画『恋空』となって新しく生まれ変わった。メガホンを取った今井夏木監督に話を聞いた。
原作となった書籍は2冊。約1200万人が涙したという大人気の作品だけに、映画化への道のりは平坦ではなかったそうだ。「著者である美嘉さんの気持ちが怒とうのようにストレートに書かれている原作ですので、その核の部分の熱い気持ちを、どう映像化するか苦心しました。この年齢になるとケータイ小説は読まないですし(苦笑)」と原作の愛読者を裏切らないために、採り上げるエピソードの選別には細心の注意と敬意を払ったそうだ。
そして、そのヒロインを人気絶頂の“ガッキー”こと新垣結衣が演じているというのも、映画『恋空』の話題の1つだ。「あらゆる点で、結衣ちゃん以外には考えられなかった。完成した映画を観ても、結衣ちゃん以外に美嘉さんを演じられる女優はいなかったと確信しています」と語る今井監督。「美嘉さんと結衣ちゃんは、実際はずいぶんタイプが違うんですけど、心根の優しさや内面的には非常に共通項が多い。かわいらしくて守ってあげたいんですけど、実はしんが強いんです」と美嘉役に新垣という逸材を得た感想をしみじみと振り返った。
『恋空』はヒロインの美嘉がさまざまな悲劇に襲われるため、シリアスなシーンも少なくない。新垣と二人三脚で乗り切ったのかと聞くと、「自分自身が女性なので、その感覚は分かりにくいですね。わたしはただ結衣ちゃんの背中をそっと押してあげただけです」と語る今井監督だが、自身の役者時代の経験が、出演者のサポートにも役立ったようだ。
そして、クライマックスに近いか所では、撮影クルーが泣き出すほどのリアリティーあふれるシーンが待っているが、「わたしは監督なので泣いてはいられなかったんですが、撮影の山本英夫さんが「久々にきた!」って言ってくださいました(笑)。何かひとつでも欠けていてはダメ。すべてがそろって奇跡が生まれる。映画は総合芸術だなって思いました」と熱く語り、一丸となって撮影している気迫がスクリーンに表われる映画の醍醐味(だいごみ)を体験できたという。
「映画ですのでフィルムにはこだわりました」という今井監督にとって、『恋空』は記念すべき映画監督デビュー作にもなった。「ドラマの世界はスピードですが、映画はワンシーンごとに心から気持ちを込めらます。今後も機会があれば、ぜひ1本でも多く映画を撮ってみたいですね」と最後に映画に対する前向きな姿勢ものぞかせた今井監督。そんな彼女の女性ならではの丁寧さと作品に対する情熱も、ぜひ『恋空』で感じとってほしい。
『恋空』は11月3日より全国東宝系にて全国公開
オフィシャルサイト http://www.koizora-movie.jp/
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