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名作『アラビアのロレンス』のモーリス・ジャール偉業の秘けつは?

名作『アラビアのロレンス』のモーリス・ジャール偉業の秘けつは?
ダンディな84歳のモーリス・ジャール氏。

 映画『アラビアのロレンス』を日本の若い人たちにぜひ観てほしいと強く願う映画音楽の巨匠モーリス・ジャールが、第15回大阪ヨーロッパ映画祭で本作を上映すべく、15年ぶりに来日しインタビューに応じてくれた。

 モーリスはたった6週間で映画『アラビアのロレンス』の音楽を作り上げた。「デヴィッド・リーン監督は一切注文をつけず、すべてをわたしにまかせて自由に作らせてくれた」そうで、40時間におよぶ未編集の映像を見た印象と、ロレンスに関するあらゆる文献を読み込んで作り上げたロレンス像を基に作曲した。「非常に複雑なキャラクターの持ち主で、完ぺきでもなく、だからこそ興味深い。彼はたったひとりの小さな力で大きな運命に立ち向かっていった男だ」というのがモーリス氏のロレンス像だ。

 モーリスの思い出に残るシーンは、ガシムを救い出したロレンスが戻ってくる場面だ。映画の完成披露となったロイヤル・プレミアでは、そのシーンの音楽が最大限に盛り上がったところで拍手が沸き起こったそうで、「自分が伝えたいと思っていたことに観客が応えてくれて、苦労した甲斐があったと思いました。あのときの感動は忘れられません」とそのときの興奮をまるで昨日のことのように話してくれた。

 偉大な業績を残してきた巨匠であるにもかかわらず、素顔のモーリス氏は、ユーモアあふれる、とてもチャーミングで優しい紳士。「今までほとんど休みをとらずに、頑張って仕事をしてきた。だからとても疲れて、今はもうこんなおじいさんになってしまったけど(笑)、でも仕事を楽しんできたね。デヴィッド・リーン、ルキーノ・ヴィスコンティ、ジョン・ヒューストンなどの偉大な監督たちと仕事ができて、本当にラッキーだったと思う。幸運の秘訣? それは天からのギフトのようなものだよ」と、最後まで謙虚な姿勢を崩さなかった。

 「音楽はわたしの人生そのもの。でも音楽より大切なものがある。それは、妻なんだ」とモーリス氏。「わたしはロマンチックな人間」と言ったモーリス氏が生み出した美しいメロディは、すべて妻への深い愛から沸いてきた旋律だったのかもしれない。

 21日に大阪ヨーロッパ映画祭にて映画『アラビアのロレンス』が特別上映される際には、名誉審査員長を務めるモーリス氏を交えたディスカッションを予定している。巨匠の創作の秘密に迫る本邦初上映となるドキュメンタリー『モーリス・ジャールの軌跡』も必見だ。

映画『アラビアのロレンス/完全版』は12月より新宿テアトルタイムズスクエアにて公開


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