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『ザ・コーヴ』東京でイベント上映決行!日の丸掲げ抗議する人も!満席で観客あふれる(1/2)

『ザ・コーヴ』東京でイベント上映決行!日の丸掲げ抗議する人も!満席で観客あふれる
イベントに急きょ参加した『ザ・コーヴ』出演者オバリー氏は言論表現の自由を保障した日本国憲法第21条が書かれたボードを掲げる - Photo:Harumi Nakayama

 上映中止騒動が勃発しているドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』の上映とシンポジウムが9日、東京・なかのZERO小ホールで行われた。同作品は和歌山県太地町のイルカ漁を告発していることから「反日映画」として一部の右翼団体やから電話や街宣などによる抗議を受けており、この日も万が一に備えて警察官19人が警備にあたり、会場内ではシンポジウムでペットボトルが投げられることを警戒して自動販売機の使用を中止する措置が取られた。

 その最中、「『ザ・コーヴ』はテロ集団シーシェパードによるプロパガンダ」と書いたビラを配布する反対派や、日の丸を掲げて抗議しようとした男性に対して警察関係者が取り囲む物々しい一幕もあった。しかし550席の会場は瞬く間に満席となり、入りきれなかった観客のために急きょロビーにモニターを出してシンポジウムの様子を流すなど、人々の関心の高さをうかがわせた。

 今回のイベントは月刊誌「創」が主催で、篠田博之編集長をはじめ、作家で映画監督の森達也氏、映像ジャーナリスト・綿井健陽氏、カメラマン・ディレクターの坂野正人氏、新右翼「一水会」顧問の鈴木邦男氏といったそうそうたる論客たちが登壇。本来は作品の内容はもちろん、隠し撮りという手法など多くの問題を提起していることから討論の場が設置された。しかし開催直前に上映中止騒動が起こったことから上映中止を反対する声明文が読まれたほか、急きょ、映画のナビゲーターで来日中のリック・オバリー氏がゲストとして登場。

 オバリー氏は言論表現の自由を保障した日本国憲法第21条が書かれたボードを掲げながら「娯楽としてでもいいので、この映画を日本の観客に観てほしい」と訴えた。 オバリー氏が日本国憲法を引き合いに出したことに刺激されたのか、森氏は「憲法21条をうたうというのは、国家に言論を弾圧させないということなんです。でもこのような国民同士の弾圧については想定していないんですね。今回のような弾圧や自粛というのは憲法が入るべきモノじゃない。だから弾圧のレベルじゃない。とても粗末な話です。ただ僕は、上映中止を求める言論も保障されてもいいと思う。しかし暴力を付随する行為で言論を制するのであれば違う。同時に、それで委縮してしまう表現する方の覚悟のなさも問われるべき。それでも、一部の活動家や劇場を批判して済む話じゃないですね。少なくとも日本社会の構造の中に歪曲したものがあるのだろうと。それくらいのモノを見つけないと、シンポジウムも含めてとても不毛で、なんで今さら表現の自由を訴えなきゃいけないのだろうと。情けないです。それを僕も、みなさんも考えてほしい」と苦言を呈した。


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